成長ホルモンが分泌不全になると、低身長症になる可能性があります


成長ホルモンの分泌が不足する=分泌不全になると、成長ホルモン分泌不全性低身長症になる可能性があります。
身長が同年代の他の子どもに比べて低い、または身長の増加率が低いといった成長不全が主な症状です。

この病気は、日本国内で1万人~1万5000人の子どもに発症しているといわれており、成長ホルモン治療により治すことが可能です。

成長ホルモン分泌不全により身長が伸びにくくなると考えられています

「子どもの成長には成長ホルモンが欠かせない」
「身長を伸ばすにはよく眠ることが大切だ」
このような話を耳にしたことがあると思いますが、これにはきちんとした医学的根拠があるといわれています。

成長ホルモンは思春期の時期に特に多く分泌されるといい、成長を促進させる作用やタンパク質の合成を行う働きがあるとされています。
つまり、成長ホルモンは身長を伸ばすことだけでなく、体の成長に大きく影響しているホルモンだといえるのです。

成長ホルモンは脳の下垂体から分泌されると考えられています。

しかし、先天的に脳の下垂体に問題がある場合や、脳腫瘍などの後天的な原因などで成長ホルモンが正常に分泌されなくなることがあります。
子どもの成長ホルモンが正常に分泌されなくなると、成長ホルモン分泌不全性低身長と呼ばれる病気になる可能性が高まります。

「クラスのなかでも特別身長が低い」
「1年間のうちにほとんど身長が伸びない」
このようなお子さんをお持ちの場合、成長ホルモン分泌不全性低身長の可能性を疑ってください。

成長ホルモン分泌不全性低身長は、日本国内で1万人~1万5000人の子どもに発症している病気で、治療方法として「成長ホルモン治療」を挙げることができます。

成長ホルモン分泌不全性低身長には2つの基準が設けられています


では、実際に、お子さんが「成長ホルモン分泌不全性低身長」であるかどうかを判断する方法についてご説明していきます。

まず、低身長かどうかを判断する基準についてです。
医学的に低身長と認められるケースには2パターンが考えられています。

一つは、身長が同性の同年齢の子どもに比べて「-2SD以下」であることです。
SDというのは、標準偏差のことを指しており、子どもの身長と同性・同年齢の子どもとの違いによる幅を表しています。

たとえば、10歳の男子の標準身長は136.4㎝ですが、124.5㎝を下回る場合、-2SD以下と考えられており、「成長ホルモン分泌不全性低身長」を認められる可能性が高いといえます。

そして二つ目は、1年間の身長の増加が、同性・同年齢の子どもの平均値の80%を下回り、この状態が2年以上続く場合も「成長ホルモン分泌不全性低身長」の可能性が高いでしょう。
たとえば、小学校低学年であれば1年間の身長の増加が4㎝以下だとこれに該当すると考えられています。

そして、病院で成長ホルモン治療の受診をするためには、手のレントゲン写真をとったり、成長ホルモン負荷試験などを受けたりする必要があります。

成長ホルモン治療では子どものコンプレックスを解消させることが可能です

子どもの低身長は、成長ホルモン分泌不全性低身長が原因でない可能性も頭に置いておいてください。
たとえば、慢性腎臓病、ターナー症候群、プラダー・ウィリー症候群、軟骨異栄養症などが挙げられます。

これらの病気の場合でも、治療法として成長ホルモン治療が用いられていますから、まずはお子さんの低身長は何が原因なのかを知ることが大切でしょう。
そのためには、信頼できる医師に相談し、適切な検査を受ける必要があるといえます。

成長ホルモン治療を受けると、治療を開始した最初の1年間に大きな効果が現れるといわれています。
その効果は、治療以前と比べると2~4倍もの身長の伸びを感じることがあるほどだといいます。

身体的なコンプレックスが解消されるということは、お子さんの精神面にも多くのメリットがあるといっても良いでしょう。
成長ホルモン治療で身長が周りの子どもに追いつけば、低身長が原因で悩んでいた問題はほとんどが解決できるといっても過言ではありません。

(まとめ)成長ホルモンが分泌不全になると身長に影響する?

1.成長ホルモンが分泌不全になると、低身長症になる可能性があります

成長ホルモンが分泌不全の子どもは、同年代の他の子どもに比べて身長が低い、身長の増加率が低いというような「成長ホルモン分泌不全性低身長」と呼ばれる病気になる可能性があります。

2.成長ホルモン分泌不全により身長が伸びにくくなると考えられています

子どもの身長を伸ばすのに不可欠だといわれている成長ホルモンが不足してしまうと「成長ホルモン分泌不全性低身長」の病気になる可能性があります。脳の下垂体に問題がある先天性のケース、脳腫瘍ができているなどの後天性のケースがあります。

3.成長ホルモン分泌不全性低身長には2つの基準が設けられています

成長ホルモン治療の対象になるかどうかは、医学的な低身長の基準を満たしているかで判断します。身長が同性の同年齢の子どもに比べて「-2SD以下」である、または1年間の身長増加が平均値の80%以下である場合、低身長を認められる可能性が高いです。

4.成長ホルモン治療では子どものコンプレックスを解消させることが可能です

子どもが低身長をコンプレックスに思っているのであれば、成長ホルモン治療は子どもにとってメリットの大きい治療法だといえます。まずはお子さんの低身長の原因を知り、信頼できる医師のもと、適切な検査を受けるところから始めてみましょう。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
齋藤まい医師
さいとう まい/Mai Saito

 

経歴
2006 年 関西医科大学 医学部医学科 卒業
療法人藤井会 石切生喜総合病院 臨床研修医
2008 年 大阪市立総合医療センター 整形外科勤務
2010 年 医療法人浩仁会 南堺病院  整形外科
2011 年 医療法人宝持会 池田病院  整形外科
2016 年 西新宿整形外科

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運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 齋藤まい医師