成長期の骨や筋肉の発達には女性ホルモンが必要です


子供の骨や筋肉の発達に関わっているのが、女性ホルモンです。男の子、女の子どちらも女性ホルモンにより、身長が伸びるようになると言われています。
なぜなら成長期に女性ホルモンを分泌するようになると、成長ホルモンの分泌を促し、身長が伸びるからです。

しかし逆に女性ホルモンの分泌量が多くなると、身長を止める働きも始まります。女の子の成長期が早いのは、女性ホルモンの分泌量が早い時期から増加するからです。

骨の成長には3つのホルモンが必要です

子供の骨の成長に関わっているホルモンは、3種類あります。
1つは成長ホルモン・2つは甲状腺ホルモン・3つは性ホルモンです。

これらのホルモンが分泌することで骨が成長していきます。
成長ホルモンは脳下垂体から分泌されており、血液を介して全身に運ばれています。
骨だけでなく筋肉や肝臓、脂肪にも働きかけているホルモンです。
成長ホルモンが骨に作用すると、骨の先端にある軟骨細胞が細胞分裂をおこし、骨が成長します。

ほかにも成長ホルモンは骨の密度を高め、筋肉をつくるためにも必要です。
甲状腺ホルモンは喉にある甲状腺から分泌されています。

代謝に使われているホルモンで、骨の成長を促すために必要です。
脳の発育や成長にも必要となるため、子供にとって重要なホルモンだといえるでしょう。

性ホルモンも子供の成長を促す要因のひとつです。
思春期になると男の子は男性ホルモンが分泌し始め、女の子も女性ホルモンの影響を受けます。

これらのホルモンの影響を受けて思春期には一気に身長が伸びるため、思春期になったときの身長によって、将来どのくらい身長が伸びるのか予測することが可能です。
思春期をむかえて身長が伸び始めた頃の体の大きさによって、大人になったときの身長がわかります。

思春期は早いより遅い場合がよいこともあります


低年齢のうちに身長の伸びが悪いと、親としても将来の身長を心配してしまうことがあるでしょう。
将来の身長に左右するのは、思春期をむかえたときの身長で、何歳で思春期をむかえるということではありません。

周りの子供と比べて身長伸びが遅いのは、性ホルモンの影響をまだ受けておらず、思春期をむかえていないということです。
思春期がくると成長ホルモンが働きかけ骨が伸びるため、二次性徴の時期に身長は一気に伸びるようになります。

一方で性ホルモンは骨を硬くして身長の伸びを止める働きもあるため、早くに思春期をむかえればよいということではないのです。

将来の身長の大きさに左右するのが、思春期をむかえたときの身長の高さです。
早く思春期をむかえると体が大きくならないうちに性ホルモンの影響を受けて、伸びるのが止まるのも早くになってしまう可能性もあります。
逆に思春期が遅い子供は、最初は周りの子供と比べて身長が小さいのですが、遅くに性ホルモンの影響を受けるため、身長が止まる時期も遅くなります。
早い時期から性ホルモンの影響を受けないほうが、将来の身長の伸びに影響を及ぼす可能性があるでしょう。

必ずしも遅く思春期をむかえると平均以上の身長になるわけではありませんが、身長が止まる時期は遅くなります。

成長期は手のレントゲン撮影で予測が可能です

どの時期に成長期をむかえるかは、子供の手のレントゲン撮影で予測が可能です。
レントゲンを撮影すると成長期の子供は骨端線が見えるのですが、成長期を終えた子供は見ることができません。

成長期が終わりに近づいていると、骨端線は見えなくなり、身長の伸びも止まってきます。
そのためレントゲン撮影は今後身長が伸びるのかの予測として活用が可能です。

成長期の子供の手をレントゲンで見ると、骨幹と骨端の間に隙間のようなラインが生じているのが見ることができます。
このラインのことを骨端線と呼び、まだ成長が続くことを意味します。

大人の骨は骨幹と骨端がぴったりとくっついた形で、ラインは見えていません。
成長期の子供がこのような形になっているのは、骨端で骨の細胞分裂が活発になっており、新しい骨が増殖して成長しているからです。

骨端では骨をつくる働きがある骨芽細胞があって、この部分が活発に細胞分裂を繰り返し骨が成長します。

レントゲン撮影を避けたい家庭では、身長・座高・脚長より成長期を予測する方法もあります。
これは、カナダ人の体格をもとに算出されたものです。

身長の伸びがピークになる前に座高がピークに達するため、3種類のサイズを比較することでも予測ができます。

(まとめ)成長期の骨や筋肉の発達に何が必要ですか?

1.成長期の骨や筋肉の発達には女性ホルモンが必要です

子供の骨や筋肉の成長には、男女ともに女性ホルモンが関わっています。女性ホルモンが分泌しだすことで成長ホルモンの分泌が促され、女性ホルモンの量が多くなると成長を止める働きがあるためです。

2.骨の成長には3つのホルモンが必要です

子供の骨の成長には、成長ホルモン・甲状腺ホルモン・性ホルモンの3種類が関わっています。とくに性ホルモンの分泌により思春期をむかえ一気に身長が伸びるため重要です。

3.思春期は早いより遅い場合がよいこともあります

早い段階で思春期をむかえると一気に身長が伸びますが、止まる時期も早くなります。思春期が遅くその時期に身長が高ければ、身長が止まる時期が遅く、将来身長が高くなる可能性があるでしょう。

4.成長期は手のレントゲン撮影で予測が可能です

これから骨や筋肉の発達が見込まれるのか、いつ成長期がくるのか気になる方は、子供の手をレントゲン撮影することで予測してみましょう。骨端線が見える場合は、まだ身長の伸びは続いていると判断することができます。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
田邊雄医師
たなべ ゆう/Yu Tanabe

 

経歴
2003 年 富山県立富山中部高等学校卒業
2011 年 金沢医科大学医学部医学科卒業
2011 年 順天堂医院 初期研修医
2013 年 順天堂医院 初期研修修了
2013 年 順天堂医院 整形外科入局
2014 年 順天堂大学大学院 整形外科学講座
2013-2018 年 下記順天堂医院関連施設にて勤務・研修
(順天堂本院、順天堂練馬、伊東市民病院、宮川病院、杏雲堂病院、浅草病院、東部地域病院、賛育会病院、王子病院 等)
2018 年 日本整形外科学会認定 整形外科専門医取得
2018 年 順天堂大学大学院 医学博士取得
2018 年 SBCグループ・西新宿整形外科 入職
2018 年 西新宿整形外科  医院長
2019 年 ロコモアドバイスドクター 就任
(「ロコモ チャレンジ!推進協議会」公認)

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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お問い合わせ 0120-962-992
院長 田邊雄医師