成長期は成長ホルモンのために適切な睡眠時間が必要です


成長期に適切な睡眠時間が必要なのは、寝ているときに成長ホルモンが分泌されるからです。
骨が伸びるためには骨芽細胞の細胞分裂が必要ですが、この代謝に成長ホルモンが関わっています。
寝る子は育つといわれるのも間違いではなく、適切な睡眠時間を取ることで、骨の成長を促すことができているのです。

日本の子供は睡眠時間が短いともいわれているため、寝る時間に注意しましょう。

成長ホルモンの分泌はノンレム睡眠が重要です

骨を伸ばすために必要となる成長ホルモンは、ノンレム睡眠中にもっとも多く分泌されています。
ノンレム睡眠とは深い睡眠のことで、浅い睡眠はレム睡眠です。

これらは睡眠中に約90分間隔で繰り返されており、何度か深い眠りのノンレム睡眠に移っています。
とくに睡眠直後から30~1時間に切り替わるノンレム睡眠は、睡眠中でもっとも深い眠りに入るため成長期に重要です。
さらに眠りに入ってから3時間の間にノンレム睡眠が繰り返され、この間に成長ホルモンの分泌量が多くなりやすいため、成長期の睡眠は寝てから3時間までを意識する必要があります。

寝てから3時間の間に、深いノンレム睡眠が3回ほどやってきて、このときに成長ホルモンが多く分泌して、骨が成長する骨芽細胞へと働きかけています。
成長期に必要な睡眠は時間に注意することはもちろんですが、睡眠の質も高めなければなりません。
睡眠時にぐっすりと眠れるよう環境を整えてあげて、骨の成長を促しましょう。

夜遅くまで起きる習慣を注意しながら、親としても子供が寝られるよう生活習慣を整えてあげてください。

寝る前の食事の工夫で成長ホルモンが分泌しやすくなります


成長ホルモンの分泌量はノンレム睡眠と関係がありますが、ノンレム睡眠を妨げない工夫として、食事を改善する対策があります。
寝る前に食べる夕食やおやつは、血糖値を上げないメニューがおすすめです。
糖質が含まれている食べ物をとる場合は、寝る2時間前までに済ませておけばよいでしょう。

なぜなら糖尿病発症と睡眠障害は関係性があるとされているからです。
糖尿病で血糖値が上昇している方はよく眠れないと訴える方が少なくないようで、寝る直前に血糖値を上げることは睡眠の妨げになると考えられています。
夕食に油ものを多く摂取することも、睡眠の質が低下する可能性があります。

油が多い食事は消化に時間がかかってしまい、睡眠の質が低下する場合があるからです。
揚げ物などを夕食に食べた場合は消化に4時間はかかるため、どうしても食べたいときは夕食の時間を早めに切り上げましょう。
寝ている時間帯に胃腸を休ませてあげないと、睡眠の質は低下しやすくなります。

夕食におすすめするメニューは、アミノ酸が豊富な食事です。
グリシンというアミノ酸は、手足の血流を改善させて、深部体温を下げるために役立ちます。
人が眠くなると自然と手足が温かくなり、深部体温を下げて眠りにつきやすくしているのです。

グリシンは魚介類や肉類に含まれています。
油が多くなり過ぎないよう高タンパク質の部位を選んでください。

睡眠の質を上げるには寝る環境が大切です

成長期の子どもにぐっすり眠ってもらうために、寝る環境を整えてみましょう。
寝る直前に強い光を浴びると、交感神経を働かせてしまうため避けてください。
夜の照明は蛍光灯よりも白熱電球のような灯かりがおすすめです。

夜勉強をする際には蛍光灯をつけることがありますが、寝る少し前に暗めの灯かりへと変えて、副交感神経に刺激が移るようにしましょう。
強い光はパソコンやスマートフォン・テレビなどからも発せられています。
夜寝る前の使用はできるだけ避けて、リラックスできる環境で音楽を聴く対策がおすすめです。
寝る前に読書をする方法も、強い光を浴びなくて済むでしょう。

日中に適度な運動をすることは、夜の睡眠を促すことにつながります。
ただし寝る直前の運動は、逆に交感神経を優位にするため避けるようにしましょう。

寝る前の運動をするなら、ストレッチのようにリラックスできる方法が向いています。
寝る前の入浴も、深部体温を下げる対策として活用できます。

シャワーだけだと体が温まらず、寝るときに体温が下がりません。
一度体温を上げて下がったときに副交感神経へと切り替わりやすいため、寝る前の入浴は40℃以下の湯船にじっくりと浸かる方法がおすすめです。

(まとめ)成長期に睡眠時間は必要ですか?

1.成長期は成長ホルモンのために適切な睡眠時間が必要です

成長期には睡眠時に分泌される成長ホルモンの働きが必要です。骨が伸びるためには骨芽細胞の細胞分裂が必要で、これに成長ホルモンが関わっています。
適切な睡眠が取れることで成長ホルモンは分泌されるのです。

2.成長ホルモンの分泌はノンレム睡眠が重要です

成長ホルモンの分泌に重要となるのが、深い眠りのノンレム睡眠です。寝てから30分~1時間でもっとも深い眠りになり、3時間までに約3回の深いノンレム睡眠がやってきます。
この時間帯にぐっすり寝られるよう環境を整えましょう。

3.寝る前の食事の工夫で成長ホルモンが分泌しやすくなります

成長ホルモンの分泌を促すためには、寝る直前に血糖値を上げ過ぎない・油ものを多くとりすぎない・高たんぱくの食事に注意することです。これらの食事で睡眠の弊害となるものを避けることができます。

4.睡眠の質を上げるには寝る環境が大切です

子供がぐっすり寝られるよう、生活環境を整えましょう。寝る直前の強い光を浴びることは避け、ストレッチや入浴で副交感神経を刺激します。
湯船につかり体温を上げてから寝る前に下げる方法も、副交感神経への切り替えにおすすめです。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
齋藤まい医師
さいとう まい/Mai Saito

 

経歴
2006 年 関西医科大学 医学部医学科 卒業
療法人藤井会 石切生喜総合病院 臨床研修医
2008 年 大阪市立総合医療センター 整形外科勤務
2010 年 医療法人浩仁会 南堺病院  整形外科
2011 年 医療法人宝持会 池田病院  整形外科
2016 年 西新宿整形外科

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運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 齋藤まい医師