骨端線が見られなくなってから身長を伸ばすのは、難しいと考えられます


骨端線は成長期の子供にだけ見られる軟骨組織で、骨が成長していることをあらわすものです。

10代の終わり頃になると、新しい軟骨が作られることは少なくなり、やがて骨端線は見えなくなります。

これは骨の成長が完成したことを意味しているため、骨端線が見えなくなってからは、身長が伸びることはありません。

ちなみに、骨の成長度合いは専門医の検査を受けることで確認できます。

骨端線は成長期の子供にしか見られません

子供の骨をレントゲン写真で見ると、関節近くの骨端に細いすき間のようなものが見えます。黒い線のように見えることから「骨端線」と呼ばれる軟骨組織です。

この軟骨組織は、骨芽細胞の働きによって作られます。
骨端と骨幹の間にできた軟骨組織は、栄養を吸収しながら硬い骨へと置き換わっていきます。
こうして軟骨の増加と骨化を繰り返しながら長軸方向に伸びていくのが、骨が成長する仕組みです。

ある程度まで伸びると軟骨の増加はゆるやかになり、やがて完全に骨化して、骨の成長が完成します。
そのため、骨が完成した大人には骨端線がありません。

骨の長さはそのまま身長に関係します。
ということは、骨端線が確認できるうちは、身長が伸びる可能性があるといえるのです。
骨端線が確認できる年齢は、一般的に男の子は17~18歳頃まで、女の子は15~16歳頃までとされています。

骨の成長がほぼ終わり、身長の伸びが止まるのもこの頃です。
しかし、骨の成長度合いには個人差があり、20歳頃まで骨端線が見られる場合もあります。

身長を伸ばすためには、成長ホルモンの分泌が必要です


子供の身長を伸ばすためには、骨を成長させる必要があります。

骨の成長に必要なことは、骨芽細胞が活発に働くことです。
骨芽細胞の働きを促すのは、脳下垂体から分泌される成長ホルモンとなります。
成長ホルモンは骨を伸ばすだけでなく、筋肉の発達や代謝などを司り、健康を維持するために働くのです。

これは生涯にわたって分泌されますが、分泌のピークを迎えるのは成長期だといわれています。

第二次成長期と呼ばれる思春期になると、成長ホルモンに加えて、性ホルモンが分泌されるようになります。
一般的に女の子の方が早く、平均すると10歳頃から思春期がはじまるでしょう。 
男の子の思春期のはじまりは、平均で11~12歳頃です。

性ホルモンが大量に分泌されるようになると、骨芽細胞の働きは次第にゆるやかになり、やがて軟骨組織がすべて骨化します。
軟骨がすべて骨化すると骨端線は確認できません。

骨の完成を意味し、身長の伸びも止まります。

思春期が終わる17~18歳くらいまでは、身長も含めて大人のからだへと成長する、大切な総仕上げの時期なのです。

成長ホルモンの分泌に、もっとも大切なのは睡眠です

年齢に関わらず、成長ホルモンは健康を維持するために必要な物質です。
とくに成長期の子供にとっては、身長を伸ばし、健康に発育するために欠かすことはできません。

成長ホルモンを分泌するためには、しっかりと眠ることを心がけましょう。
なぜなら成長ホルモンは睡眠中に、それも深い眠りとされるノンレム睡眠時に大量に分泌されているからです。

睡眠不足が続くと成長ホルモンが不足し、筋力が低下して疲れやすくなります。
また、集中力が続かない、イライラするといった、心の不調もあらわれます。
子供も同様です。

加えて身長の伸び悩みを主とした、成長障害にもつながりかねません。
「子供には睡眠が必要」といわれるのは、こういった理由があるためです。

成長ホルモンが十分に分泌されているかどうか、また骨端線が存在するかどうかは、専門医の検査を受けることでわかります。

子供の発育に疑問を感じた時は、低身長治療を行っている専門医に相談するのが、解決への早道かもしれません。

(まとめ)骨端線がないと身長を伸ばすのは難しい?

1.骨端線が見られなくなってから身長を伸ばすのは、難しいと考えられます

骨端線は骨が成長を続けている時に見られるものです。

そのため、骨端線が見えなくなったら骨の成長が完了したものと考えられ、身長もそれ以上は伸びません。
逆に、骨端線が見えているうちは、身長が伸びる可能性があるといえるでしょう。

2.骨端線は成長期の子供にしか見られません

骨端線は、成長期の子供の骨に見られる軟骨組織です。
骨芽細胞が軟骨を作り、それが硬い骨になることで、骨が長く成長していきます。

骨の成長が終わった大人には骨端線は見られません。
骨端線の存在は、まだ身長が伸びる可能性があることを示すものです。

3.身長を伸ばすためには、成長ホルモンの分泌が必要です

骨を伸ばす骨芽細胞の働きを活発にするには、成長ホルモンが必要です。
思春期には、成長ホルモンに加えて性ホルモンの分泌がはじまります。

性ホルモンの分泌が増えるにしたがって、骨芽細胞の働きはゆるやかになり、やがて骨端線も確認できなくなるのです。

4.成長ホルモンの分泌に、もっとも大切なのは睡眠です

成長ホルモンは睡眠中に大量に分泌されます。
睡眠不足の子供は、成長ホルモンの分泌が不足し、身長が伸び悩みがちです。

成長ホルモンの状態や骨端線の存在は、低身長治療を行う専門医の検査を受けることで確認できます。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
田邊雄医師
たなべ ゆう/Yu Tanabe

 

経歴
2003 年 富山県立富山中部高等学校卒業
2011 年 金沢医科大学医学部医学科卒業
2011 年 順天堂医院 初期研修医
2013 年 順天堂医院 初期研修修了
2013 年 順天堂医院 整形外科入局
2014 年 順天堂大学大学院 整形外科学講座
2013-2018 年 下記順天堂医院関連施設にて勤務・研修
(順天堂本院、順天堂練馬、伊東市民病院、宮川病院、杏雲堂病院、浅草病院、東部地域病院、賛育会病院、王子病院 等)
2018 年 日本整形外科学会認定 整形外科専門医取得
2018 年 順天堂大学大学院 医学博士取得
2018 年 SBCグループ・西新宿整形外科 入職
2018 年 西新宿整形外科  医院長
2019 年 ロコモアドバイスドクター 就任
(「ロコモ チャレンジ!推進協議会」公認)

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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お問い合わせ 0120-962-992
院長 田邊雄医師