骨端線の周りは骨が柔らかく、引っ張られるとかかとに痛みが生じることがあります


骨端線の周りは、新しい軟骨が作られており衝撃には脆いとされています。
中でもかかとの骨は、ふくらはぎと足の裏の筋肉や筋膜とつながっているため、運動により過度の負荷がかかると損傷してしまうのです。

そしてシーバー病を発症すると、痛みを生じることがあります。
シーバー病は過度の運動などが原因ですが、予防には筋肉をほぐしてかかとへの衝撃を和らげるストレッチが効果的だとされています。

かかとの骨が成長期に痛むのは、シーバー病の可能性があります

骨端線は骨と骨の連結部分にある、軟骨組織の集合体です。
レントゲンで骨は白く、骨端線は黒い線状で写るのでわかりやすいでしょう。

骨端線の両側では、骨芽細胞が分裂を繰り返してどんどん新しいやわらかい骨が作られ、やがて石灰化して硬い骨へと変化することで骨が伸びていきます。
骨端線の周囲の骨は、できたばかりの軟骨で占められているため非常に柔らかく衝撃には脆いのが特徴です。

そこへ運動などにより筋肉が酷使され、強い力で軟骨が引っ張られることにより、かかとの骨が痛みを生じる場合があるのです。

とくに成長期におけるかかとの骨に痛みが出るトラブルは、踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう)別名、シーバー病とも言われています。

かかとの骨に接続しているアキレス腱には、ふくらはぎの筋肉である下腿三頭筋が集まっています。
運動により、下腿三頭筋が激しく伸縮を繰り返すとその衝撃がアキレス腱からかかとの骨へと伝わり、ストレスとなるのです。

さらに、足の裏の足底筋膜もかかとの骨につながっており、負荷がかかるとかかとの骨にも振動が伝わります。
つまり、アキレス腱と足底筋膜から受ける負荷が大きいと、かかとの骨が損傷し発症するというわけです。

かかとの骨が損傷するシーバー病は、過度な運動などが原因です


かかとの骨に大きな負荷がかかり続け、損傷するシーバー病にはいくつかの要因があります。

まず、運動のやりすぎ、筋力の酷使がその一つです。
たとえば、今まで運動不足気味だったのに、急に過度な運動を始めたり、きつい筋トレを毎日のように行ったりすることなどが挙げられます。

1回の過度な運動ではなく、やはり毎日の酷使が要因となるケースがほとんどです。

さらに、度重なるかかとへの衝撃も発症を招く可能性があります。
たとえば、クッション性の低い靴を履いて飛び跳ねることなどが当てはまります。

また、いくら靴が良くても固い地面の上で、激しい運動を継続することもかかとへの衝撃を強め、損傷が起こる可能性を高めるのです。

さまざまなスポーツの中で、とくに下半身を酷使し、足の裏への衝撃も強いダッシュやジャンプ、急なターンなどが多い運動は、シーバー病を発症しやすいと言えます。
具体的には、サッカーやバレーボール、バスケットボールやテニス、陸上競技などが挙げられます。

こういったスポーツは、縦方向の動きが多いので骨の成長にもよい反面、かかとなどへの損傷を招くリスクもあるので十分注意が必要です。

シーバー病予防には、ストレッチ運動がよいとされています

シーバー病になるとかかとに痛みが生じたり、腫れて熱を持ったりなどの症状が出ます。
固定圧迫し、冷却してしばらく安静にして行わけなればならず、その間運動もできなくなるでしょう。

予防のためには、筋肉を柔らかくしてかかとへの衝撃を和らげる必要があります。
そのためには、太ももから足の裏にかけてのストレッチが効果的です。

やり方を紹介しますので、お子さんにも教えてあげましょう。

太ももから足の裏にかけてのストレッチ

1.足を前後に大きく開き、つま先を前に向けた状態で立ちます
2.膝をやや曲げながら、かかとが浮かないように上体を前に倒して10秒程静止し、元に戻します
3.反対の足も同じように行います
4.床に座り、右足の指を右手でつかんで手前に反らしながら、左手ので右足をつかみ、親指で土踏まずの硬い部分を15秒押し続けます
5.左足も同じように行いますが、手は左右逆にします
6.椅子に座って、テニスボールなどの硬いボールを足の裏に当てて数回転がし、逆の足も同じように行います
7.ボールを外して、右足は軽く膝を曲げて左足は前に伸ばします
8.背筋を伸ばしたままゆっくりと上体を前に倒して、10秒程静止します
9.足を変えて同じように行います

以上のストレッチ運動を3~5回ほど繰り返し毎日続けるようにすることで、筋肉を柔らかくし、シーバー病の予防へ努めてみましょう。

(まとめ)成長期にかかとが痛むのは骨端線の伸びのせい?

1.骨端線周りは骨が柔らかく、引っ張られるとかかとに痛みが生じることがあります

骨端線周辺は、軟らかい骨が集まっており中でもかかとの骨は、過度な運動などでふくらはぎや足の裏の筋肉に引っ張られると、損傷を受けることがあります。

かかとの骨を守るには、筋肉に柔軟性を持たすストレッチが必要です。

2.かかとの骨が成長期に痛むのは、シーバー病の可能性があります

骨端線の両端では軟骨細胞が増殖し、新しい軟骨が作られています。

軟骨は衝撃に弱く、とくにかかとの骨は、ふくらはぎと足の裏の筋肉につながっているため過度の運動でダメージを受け、痛みが生じることがあるでしょう。

3.かかとの骨が損傷するシーバー病は、過度な運動などが原因です

かかとの骨が損傷するシーバー病は、継続的な過度の運動やクッション性の低い靴などが原因で発症します。
中でも、ジャンプやターンなどを繰り返すバスケットボールなどの運動で起こりやすいとされています。

4.シーバー病予防には、ストレッチ運動がよいとされています

かかとの骨を守り、成長を妨げないためには筋肉を柔らかくするストレッチ運動が効果的です。

主に太ももからふくらはぎ、足の裏にかけての筋肉をしっかり伸ばし、ほぐすストレッチのやり方を覚えて続けさせましょう。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
田邊雄医師
たなべ ゆう/Yu Tanabe

 

経歴
2003 年 富山県立富山中部高等学校卒業
2011 年 金沢医科大学医学部医学科卒業
2011 年 順天堂医院 初期研修医
2013 年 順天堂医院 初期研修修了
2013 年 順天堂医院 整形外科入局
2014 年 順天堂大学大学院 整形外科学講座
2013-2018 年 下記順天堂医院関連施設にて勤務・研修
(順天堂本院、順天堂練馬、伊東市民病院、宮川病院、杏雲堂病院、浅草病院、東部地域病院、賛育会病院、王子病院 等)
2018 年 日本整形外科学会認定 整形外科専門医取得
2018 年 順天堂大学大学院 医学博士取得
2018 年 SBCグループ・西新宿整形外科 入職
2018 年 西新宿整形外科  医院長
2019 年 ロコモアドバイスドクター 就任
(「ロコモ チャレンジ!推進協議会」公認)

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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お問い合わせ 0120-962-992
院長 田邊雄医師