スポーツで体を動かすと、骨端線が刺激を受けて骨が伸びる可能性があります


スポーツで筋肉を動かすと、骨端線にまで振動が伝わり、刺激を受けて軟骨細胞の増殖が加速すると言われています。

さらに、血流が促され細胞の増殖に必要な栄養素や、成長ホルモンなどがきちんと行き渡るので、骨の成長を促す作用が期待できます。

また、疲労物質乳酸は成長ホルモンの分泌を促すため、無酸素運動も効果的ですが、やりすぎは骨を傷めるので注意が必要です。

縦方向の動きが多いスポーツは、とくに骨の成長に有効的だとされています

骨と骨の境目にある骨端線の両端には、軟骨組織が集まっています。
軟骨組織の骨芽細胞が増殖を繰り返し、骨化して硬い骨になることで骨が成長していくのです。

また、骨芽細胞は脳の下垂体から分泌される成長ホルモンの作用を受けて、増えていきます。成長ホルモンは、スポーツなどで体を動かすことで分泌が盛んになります。

さらにスポーツで全身の筋肉が動かされると血流が促され、成長ホルモンや栄養素が骨芽細胞にしっかり行き届くため、骨の生成が加速するでしょう。

また、スポーツによる骨端線にも刺激が加わるので、骨芽細胞の増殖活動も活発化し、骨が伸びるというメリットもあります。
中でも、とくに骨を縦方向に引っ張る力が加わりやすいスポーツは、身長を伸ばすのには効果的だとされています。

たとえば、バスケットボールやバレーボールといった跳躍系、水泳などのスポーツが挙げられるでしょう。
また、スポーツでなくても鉄棒にぶら下がる、縄跳びなどの運動も有効的です。

無酸素運動も成長ホルモンの分泌を促しますが、やりすぎには注意が必要です


軟骨の増殖を促す成長ホルモンは、実は無酸素運動を行った時に筋肉に溜まる疲労物質、乳酸により分泌が盛んになります。
スポーツの中でも筋力トレーニングや短距離走など、息切れするようなややきつい運動を行うと乳酸が産出されます。

そのため、多少の無酸素運動も骨の成長には必要だと考えられえていますが、やりすぎには注意しなければなりません。
あまりに筋肉に負荷をかけてしまうと、筋肉が繰り返し傷つけられることになります。

筋肉は関節や骨とつながっているため、筋肉への強い負荷は骨にまで伝わり、骨の成長にも悪影響がおよび骨芽細胞の増殖活動が阻害されるリスクがあるからです。

骨端線が閉鎖するのは、一般的に成長期を過ぎた10歳後半だといわれています。
身長の伸びが気になるなら、骨端線の閉鎖までは激しいスポーツのやりすぎは控えたほうがよいでしょう。

また、スポーツで強い圧力がかかると骨端線が損傷し、閉鎖する年齢よりも早く閉じてしまうこともあるので注意が必要です。

また、スポーツ後は筋肉が疲労し、緊張状態にあるのでストレッチでしっかり縮んだ軟骨組織を伸ばし、和らげておくことはケガの防止にもつながります。

骨端線の伸びが気になる時は、専門医の相談してみましょう

日常的に身長の伸びによいとされるスポーツをやっているのに、お子さんが低身長なのが悩みだという親御さんもいるでしょう。

もちろん縦方向に骨を引っ張るスポーツをやっていても、全員の身長が高くなるというわけではないので、一概には言えません。
中には、成長ホルモンの分泌量が少なく骨が成長しにくいケースもあるからです。

それを確かめるためには、一度専門クリニックで検査を受けられるとよいでしょう。
専門クリニックでは、レントゲンをとって骨端線の状態や、骨の成長度合いがどの位かを見る骨年齢などを割り出します。
さらに、採血により血液中に成長ホルモンの量も測定できるのです。

これらの検査により、成長ホルモンの分泌異常が分かれば、そこから注射により成長ホルモンの補充を行う、ホルモン療法をスタートさせることができます。
成長ホルモンといっても、タンパク質の一種なので安心してお子さんにも摂取させられるでしょう。

早めに治療を始めることで、その分骨が伸びる可能性も高くなると言えます。

(まとめ)スポーツをやると骨端線が伸びるって本当?

1.スポーツで体を動かすと、骨端線が刺激を受けて骨が伸びる可能性があります

スポーツは骨端線が刺激を受け、両端にある軟骨細胞が活性化して増殖が進む為、骨を伸ばすには効果的だとされています。
また、筋トレなどで筋肉に溜まる乳酸は、成長ホルモンの分泌を促進しますが、やりすぎると骨にダメージを与えるので気を付けましょう。

2.縦方向の動きが多いスポーツは、とくに骨の成長に有効的だとされています

骨端線に両端にある軟骨細胞は、スポーツなどで体を動かすと刺激を受けて、活発化し増殖がより進んで骨を成長させるのです。

中でも、縦方向の動きが多いバレーボールなどの跳躍系のスポーツは、骨が縦に引っ張られるので身長の伸びにも有効的だとされています。

3.無酸素運動も成長ホルモンの分泌を促しますが、やりすぎには注意が必要です

無酸素運動を行うと成長ホルモンの分泌を促す疲労物質、乳酸が筋肉に溜まります。
骨の成長には適度に水泳や筋トレを行うのも有効的ですが、やりすぎると筋肉や骨にダメージを与えるので注意しましょう。

4.骨端線の伸びが気になる時は、専門医の相談してみましょう

専門のクリニックでは、レントゲンや採血検査により骨年齢や血液中の成長ホルモン濃度などを調べることができます。

もし、お子さんの低身長でお悩みなら、一度受診も検討してみましょう。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
田邊雄医師
たなべ ゆう/Yu Tanabe
経歴
富山県立富山中部高等学校卒業
金沢医科大学医学部医学科卒業
順天堂医院 初期研修医
順天堂医院 初期研修修了
順天堂医院 整形外科入局
順天堂大学大学院 整形外科学講座
下記順天堂医院関連施設にて勤務・研修
(順天堂本院、順天堂練馬、伊東市民病院、宮川病院、杏雲堂病院、浅草病院、東部地域病院、賛育会病院、王子病院 等)
日本整形外科学会認定 整形外科専門医取得
順天堂大学大学院 医学博士取得
SBCグループ・西新宿整形外科 入職
西新宿整形外科  医院長
ロコモアドバイスドクター 就任
(「ロコモ チャレンジ!推進協議会」公認)

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 田邊雄医師