十分な睡眠は、骨端線の成長を促す効果が期待できます


睡眠中には、骨端線の両端にある軟骨細胞を活性化する成長ホルモンが多く分泌されます。

中でも寝付いてから3時間位までの深い眠りの際は、成長ホルモンの分泌量が増えます。

質の良い睡眠を得るためには、寝る前の食事や入浴の時間にも気を付け、寝室の環境なども整える必要があります。

さらに適度な運動や栄養バランスの良い食事なども骨の成長には欠かせないので、お子さんの生活を今一度見直してみましょう。

深い眠りに入る間は、成長ホルモンの分泌が盛んになります

よく寝る子は身長が伸びると昔から言われていますが、実は睡眠と身長の伸びとは深い関係性があります。

ではまずは、骨がどう成長するかを知っておきましょう。

骨と骨の境目に位置するのが骨端線で、その両端にある骨端軟骨が増殖して積み重なります。やがて少しずつ石灰化して硬くなり、骨へと変化して身長は伸びていきます。

この骨端軟骨を活発化させるのが、脳の下垂体から分泌されている成長ホルモンですが、睡眠中はとくに分泌量が増加するのです。
睡眠中は、浅い眠りのレム睡眠と深い眠りのノンレム睡眠を繰り返しています。

中でも、とくに寝付いてから3時間程度までに現れる、一番深い眠りとなるノンレム睡眠時に、成長ホルモンが多くなることがわかっています。

とくに幼少期は睡眠時間をきちんと確保することも大事ですが、眠りの長さだけではなく質にも着目する必要があるわけです。
眠り始めから熟睡できずに、睡眠サイクルがズレてしまうと成長ホルモンの分泌量も思うように伸びず、骨の成長にも影響してくると言えます。

ぐっすり長時間眠るためには、睡眠環境を整える必要があります


成長ホルモンの分泌量を増やし、骨端線を伸ばすには寝付いてから3時間までに間に、もっとも深い眠りを導くことが大事です。
そのためにはまず自律神経のバランスを整え、脳を休ませ、心身を眠りにつきやすい状態にしておく必要があります。

自律神経には脳や体を活発に動かし、緊張状態におく交感神経と、逆にリラックスさせる副交感神経があります。
昼間は交感神経を活発化し、夜は眠りに向かって副交感神経を優位にすることがぐっすり眠るポイントとなるのです。

深い眠りを導くためには、まず寝る2時間前は食事を摂らないようにしましょう。
寝る前に食事すると、いざ横になった時に胃腸などの消化器官が働き、体が活動的な状態になるため血糖値が上がって体が休まらないからです。

さらに、寝る1時間前に入浴し、湯船で体を温めて体温を上げる事で寝る際に体温が下がっていく段階で、副交感神経が優位になります。
また、寝る前に明るいものを見ると目や脳が休まらないので、スマホやテレビなどは見ないで、部屋も適度に暗くするようにしましょう。

睡眠以外にも、適度な運動と栄養バランスのとれた食事が大事です

成長ホルモンの分泌を促し、骨端線を伸ばすには睡眠以外にも適度な運動も効果的となります。体を動かすことで筋肉から骨端線や刺激が伝わり、骨端軟骨が活発化して増殖が促進されるからです。

さらに、骨端軟骨周辺の血流もスムーズになるため、細胞の増殖に必要な栄養素や成長ホルモンが行き渡りやすくなるというのもメリットの一つです。

他にも、運動をやって筋肉が疲弊すると生成される乳酸という疲労物質には、成長ホルモンの分泌を促す作用もあります。

また、骨の材料となる栄養素を中心に栄養バランスのとれた食事をきちんと摂ることも、骨端線を伸ばすのに欠かせません。
骨は枠組みにアミノ酸の一種、コラーゲンが張り巡らされ、そこへカルシウムが吸着して骨を補強していきます。
アミノ酸はタンパク質から作られるため、タンパク質を含む肉類や魚類、卵や乳製品、大豆製品なども取り入れましょう。

さらに、乳製品や小魚などに多いカルシウムや、カルシウムの吸収を強化する海藻類、ナッツ類に多いマグネシウム、きのこや青魚に多いビタミンDQなどもしっかり摂らせましょう。

(まとめ)睡眠は骨端線にどのような影響を及ぼすのか?

1.十分な睡眠は、骨端線の成長を促す効果が期待できます

睡眠中は、骨端線にある軟骨細胞を増殖させ、骨の生成を促す成長ホルモンが盛んに分泌されます。
とくに、ぐっすりとまとまった時間眠ることは、骨を伸ばす上でも重要です。
質のよい睡眠を得るには、夕食や入浴の時間、仕方に気をつけることが大事です。

2.深い眠りに入る間は、成長ホルモンの分泌が盛んになります

寝付いてから約3時間までに間に訪れる深い眠り、ノンレム睡眠時に成長ホルモンはもっとも多く分泌されます。
そのため、睡眠時間だけでなく眠りの質も改善する必要があるでしょう。

3.ぐっすり長時間眠るためには、睡眠環境を整える必要があります

成長ホルモンは熟睡時に盛んに分泌されるので、深い眠りにつけるよう寝る前の食事や入浴の時間などにも注意は必要となります。
さらに、寝る前はスマホを見ない、部屋を暗くするなど睡眠環境を整えるのもポイントです。

4.睡眠以外にも、適度な運動と栄養バランスのとれた食事が大事です

適度な運動は、骨端線に良い刺激を与えて骨の生成を促したり、血流をスムーズにしたりするので栄養が届きやすいなど骨端線を伸ばすに効果的です。

さらに骨の材料となるタンパク質やカルシウム、マグネシウムやビタミンDなどを含む食べ物を食事に取り入れましょう。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
田邊雄医師
たなべ ゆう/Yu Tanabe
経歴
富山県立富山中部高等学校卒業
金沢医科大学医学部医学科卒業
順天堂医院 初期研修医
順天堂医院 初期研修修了
順天堂医院 整形外科入局
順天堂大学大学院 整形外科学講座
下記順天堂医院関連施設にて勤務・研修
(順天堂本院、順天堂練馬、伊東市民病院、宮川病院、杏雲堂病院、浅草病院、東部地域病院、賛育会病院、王子病院 等)
日本整形外科学会認定 整形外科専門医取得
順天堂大学大学院 医学博士取得
SBCグループ・西新宿整形外科 入職
西新宿整形外科  医院長
ロコモアドバイスドクター 就任
(「ロコモ チャレンジ!推進協議会」公認)

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 田邊雄医師