成長期には長骨の端にある骨端線から骨が伸びるとされています


骨には、「長骨」「短骨」や「扁平骨」などさまざまな骨があります。その中でも成長期に伸びるとされる骨は「長骨」です。

長骨は両端が大きくなっている長い骨で、真ん中の細い部分が骨幹部、関節に近い両端の部分が近位部、遠位部に分けられます。

成長期には、この長骨の先端部分に骨端線という隙間が生じているので、その骨端線から骨が伸びるといわれています。

骨端線が閉じるまでは身長が伸びる可能性があります

骨端線とは成長期に骨の端にできている軟骨状の部分です。骨端線は成長期にのみ現れる、成長軟骨帯(成長板)とも呼ばれています。

骨が伸びるときには、この骨端線に脳下垂体から分泌される成長ホルモンが働きかけて、 軟骨の生成を促します。そして骨端線で作られた軟骨は、徐々に固くなって骨に変化し、新しい骨となって身長が伸びていきます。

身長が伸びるために重要な役割をもつ骨端線ですが、骨の成長が進むと、この骨端線の軟骨部分が成熟して軟骨がすべて骨になります。軟骨部分が骨になると、骨端線が閉じると言われています。

骨端線が閉じると骨が伸びる軟骨部分がなくなるので、それ以降に身長が伸びることはもうないと言えるでしょう。人によってそれぞれ個人差はありますが、成長期が終わるのは一般的には16歳頃と言われています。

16歳頃には骨端線が閉じて成長期が終わってしまうため、身長の伸びが気になるときには早めに専門の医師に相談した方がよいでしょう。

骨端線は骨の成長に大きく影響します


身長の伸びが止まってしまう骨端線の閉鎖時期については、女性ホルモンが関係していると考えられていますが、まだはっきりとはわかっていません。骨端線の成長軟骨が骨化する割合は年齢によって異なるので、その割合を確認すると骨の成熟度を調べることができ、閉鎖時期が近いかどうか想定することができます。

とくに手には多くの骨が集まっているため、手のレントゲン写真をとって骨の状態を確認することでおおよその骨の成熟度(骨年齢)がわかるでしょう。

正確な骨年齢の判定には、各場所の骨の成熟度を調べてから最終的に骨年齢を出す必要があります。

低身長の場合には、その骨年齢が本人の実際の年齢よりも低くなっているといわれます。これまで身長の伸びが気になっていたという場合や急に身長の伸びが悪くなったなどの場合には、低身長ではないか早めに検査を受けるほうがよいでしょう。

まだ成長期でこれから身長が伸びるというときに、骨端線の場所をけがしてしまったときにも注意が必要です。

骨端線の部分を骨折した場合、ある程度の骨折までは、成長に影響がありませんが、粉砕骨折や分離骨折のような重症のときには、軟骨に障害が出て変形する場合があります。

骨や軟骨の病気が低身長の原因になっている場合もあります

骨や軟骨の病気には、低身長の原因になるものもあります。骨や軟骨に異常が出る病気の中で、多いとされているのは軟骨異栄養症です。

軟骨異栄養症は、軟骨細胞を増やすことが難しいために低身長になり、手足が短い・前額部突出などの顔貌異常や頭囲増大などの特徴が見られる病気です。

ただし軽度の場合には顔貌異常が目立たないために、低身長に気づいたときにはじめて専門医に相談することになり、発見までに時間がかかりやすくなる場合も多いでしょう。

成長時には、とくに骨端線の成長軟骨が活発になるときに骨が伸びないため、手足の伸びが悪く体型のバランスにも問題が生じるとされます。

最終身長は男の子が130cm程度、女の子が125cm程度で、年齢が上がるにつれ低身長が目立つようになるといわれています。

軟骨異栄養症の場合には成長ホルモンの投与により、成長軟骨に働きかけて骨を伸ばすことで、身長の伸びの改善が期待できるでしょう。

また身長が止まってからは「脚延長術」という外科的な療法も受けられます。

早い時期の発見が改善にもつながりやすいので、身長の伸びや体の様子などで気になる点があるときには、早めに専門の医師に相談しましょう。

(まとめ)成長期には長骨が伸びる?

1.成長期には長骨の端にある骨端線から骨が伸びるとされています

骨には「長骨」や「短骨」などさまざまなものがあります。

成長期で背が伸びる時には長骨の先端に骨端線という隙間が生じているため、その骨端線から骨が徐々に伸びていくといわれます。

2.骨端線が閉じるまでは身長が伸びる可能性があります

骨端線は成長期に骨の端にできる軟骨状の部分で、骨が伸びるときに現れる成長軟骨帯とも呼ばれています。

成長期は16歳頃まで続くと言われていますが、骨端線も成長期が終わる頃には閉じてしまうので身長がもう伸びなくなるでしょう。

3.骨端線は骨の成長に大きく影響します

骨年齢を調べることで骨端線のだいたいの閉鎖時期がわかり、骨年齢の状態で低身長の可能性を知ることも可能です。

また骨端線は、もし大けがをしたら成長にも影響がでる大切な場所といえます。

4.骨や軟骨の病気が低身長の原因になっている場合もあります

骨や軟骨に異常が出る病気が原因で、低身長になる場合もあります。とくに多いと言われる軟骨異栄養症は、手足が短い、前頭部突出などの特徴がある病気です。

成長ホルモンの投与などにより骨を伸ばして身長の伸びの改善が期待できます。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
川原 昭久医師
かわはら あきひさ/Akihisa Kawahara
経歴
福島県立医科大学 医学部 卒業
平塚共済病院 臨床研修医
昭和大学藤が丘病院 整形外科 入局
下記 昭和大学藤が丘病院関連施設にて勤務・研修
東戸塚記念病院、横浜新都市脳神経外科病院、横浜旭中央病院、海老名総合病院、山梨赤十字病院、戸塚共立リハビリテーション病院、相模野病院
日本整形外科学会認定 整形外科専門医取得
下田総合病院
西新宿整形外科クリニック 医院長に就任
ロコモアドバイスドクター 就任(「ロコモ チャレンジ!推進協議会」公認)

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運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 川原 昭久医師