成長期にはさまざまな栄養が必要なので糖質制限を考えない方がよいでしょう


糖質制限は、糖質が含まれているご飯やパンなどの炭水化物の摂取を控えたダイエット方法です。「活動をするためのエネルギー」となる、炭水化物のとり過ぎを防ぐことで理想体重を維持し、健康的な生活を送ることが目的といえます。

成長期の子供にとって糖質制限は向かず、脳の活動エネルギーにもなり、すぐにエネルギーとして使うことができる炭水化物は必要なものといえるでしょう。

糖質制限とは基本的に糖尿病などの食事療法としても知られている方法です

糖質制限は、今まではカロリーを制限した食事のため、ダイエットや糖尿病の食事療法に適しているとされてきました。ところが今では、血糖値を上げる原因になる糖質を控えることで余分な糖を摂取しないようにする食事方法となっています。

糖質制限食には、3食ご飯を抜いたスーパー糖質制限食や、2食分のご飯を抜くスタンダード糖質制限食、1食だけご飯を抜くプチ糖質制限食などのパターンがあります。

肉や魚などのタンパク質や脂質はしっかり食べて、牛乳や果汁飲料を避ける、菓子類やドライフルーツ類は食べられないなど、さまざまな制限がみられます。

三大栄養素といわれる「たんぱく質・脂質・炭水化物(糖質・食物繊維)」のうちでは、糖質以外を食べることができる方法です。ただしフルーツや芋類、根菜なども食べられず、食べられる食品がかなり限定されています。

糖質には体や脳のエネルギーになる働きもあります。運動や勉強をする子供にとっては、エネルギーが足りない状態になるかもしれず、適しているとはいえないでしょう。

成長期の子供は必要な栄養をとり、体を作ることが大切です


成長期の子供に必要な栄養素は、バランスのいい食生活からとることができるといえます。「主食」「主菜」「副菜」、それから果物、乳製品をバランス良く摂取することで必要な栄養素を摂ることができるでしょう。

成長期の子供は年齢にもよりますが、 運動していない大人よりも多くのカロリーを取る必要があります。 主食には炭水化物・主菜でタンパク質と脂質・副菜ではビタミン・ミネラル・食物繊維など、たくさん食べることが大切です。

身長を伸ばしたり筋肉を作ったりなど、体作りにはカルシウムや鉄分も合わせて摂るようにしましょう。さまざまな食品を摂取すると、より理想的な食事に近づくことになります。

骨は伸びる前に「骨端線(こったんせん)」という軟骨部分の軟骨を増加させます。そして増加した骨端線の軟骨が一部固くなり、骨になるたびにどんどん骨は伸びていきます。

タンパク質で軟骨を作って骨を伸ばし、カルシウムで骨を強化するなど、成長期の体作りには多くの幅広い種類の食品が必要です。

スポーツをする場合には、エネルギーになる炭水化物を補い、汗をかいた後に失われたビタミンやミネラルの補給もしてあげましょう。

身長がなかなか伸びない場合、栄養以外に原因があるかもしれません

子供の成長には個人差があり、身長の伸びや発育もそれぞれ違います。 今の身長でなにも問題がないのだろうかなど、不安に思っているときには子供の身長を成長曲線に表してみましょう。

子供の身長が成長曲線の平均から標準範囲の±2SD以内に入っている場合には、とくに問題はないでしょう。ただし-2SDよりも身長が低い場合には低身長と判断されます。

食事も通常通り食べていて、睡眠もしっかりとるなど、健康的な暮らしを送っているにもかかわらず、平均身長との身長差が大きい場合には病気の場合も考えられます。

低身長になる主な病気には、脳の外傷や脳腫瘍による成長ホルモン分泌不全性低身長症・ターナー症候群などの染色体異常・SGA性低身長症・軟骨異栄養症などがあります。

ほかに、心臓などの内臓に疾患が隠れている場合にも、栄養を吸収できないために身長が伸びなくなることがあります。

親からの遺伝などで身長の伸びにはそれぞれ差がありますが、今までは順調に身長が伸びていたのに、急に身長が伸びなくなったような場合には、病気にかかっている心配もあるので、早めに専門の医師に相談するようにしましょう 。

(まとめ)成長期に糖質制限をしてもいい?

1.成長期にはさまざまな栄養が必要なので糖質制限を考えない方がよいでしょう

糖質制限は、ご飯やパンなど糖質が含まれている炭水化物劣らない食事方法です。

成長期の子供には脳の活動エネルギーにもなる炭水化物が必要なので、糖質制限は向かないといえます

2.糖質制限とは基本的に糖尿病などの食事療法としても知られている方法です

糖質制限は血糖値を上げる原因になる糖質を控えた食事方法です。

ご飯などの主食を抜き、タンパク質・脂質・食物繊維を食べられる食事ですが、子供が運動や勉強に必要な「体や脳のエネルギーになる」糖質を制限するのは難しいと考えられています。

3.成長期の子供は必要な栄養をとり、体を作ることが大切です

成長期の子供が必要な栄養素を摂取するためには、バランスのよい食生活が大切です。

骨を伸ばすために必要なたんぱく質や骨を強化するカルシウム、運動するエネルギーになる炭水化物などさまざまな食品を食べさせてあげるとよいでしょう。

4.身長がなかなか伸びない場合、栄養以外に原因があるかもしれません

子供の成長には個人差がありますが、食事をきちんと食べていて日常生活に問題がないような場合に、身長が成長曲線の標準範囲-2SDよりも低いときには、病気にかかっている恐れもあります。

早めに専門医へ相談しましょう。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
田邊雄医師
たなべ ゆう/Yu Tanabe

 

経歴
2003 年 富山県立富山中部高等学校卒業
2011 年 金沢医科大学医学部医学科卒業
2011 年 順天堂医院 初期研修医
2013 年 順天堂医院 初期研修修了
2013 年 順天堂医院 整形外科入局
2014 年 順天堂大学大学院 整形外科学講座
2013-2018 年 下記順天堂医院関連施設にて勤務・研修
(順天堂本院、順天堂練馬、伊東市民病院、宮川病院、杏雲堂病院、浅草病院、東部地域病院、賛育会病院、王子病院 等)
2018 年 日本整形外科学会認定 整形外科専門医取得
2018 年 順天堂大学大学院 医学博士取得
2018 年 SBCグループ・西新宿整形外科 入職
2018 年 西新宿整形外科  医院長
2019 年 ロコモアドバイスドクター 就任
(「ロコモ チャレンジ!推進協議会」公認)

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 田邊雄医師