成長ホルモンが足りないことで起こる病気は低身長症です


通常、成長ホルモンが脳下垂体から分泌され、骨に働きかけることで骨を成長させて身長を伸ばすと考えられています。
しかし、この成長ホルモンが足りないと身長が思うように伸びず、「成長ホルモン分泌不全性低身長」という病気になってしまいます。

この病気は特発性のものと続発性のもの、遺伝性のものがあると考えられており、平均的な同年齢の子どもの身長と大きく離れてしまうことが特徴です。

成長ホルモンの不足で成長ホルモン分泌不全性低身長が起こります

「子どもの身長がクラスの子どもに比べて極端に低い」「一年間にほとんど身長が伸びていない」というようなケースでは、子どもの成長ホルモンが足りない可能性が考えられます。

成長ホルモンは子どもの身長を伸ばす上で必要不可欠ともいえるホルモンです。
主に睡眠時に分泌されるといわれている成長ホルモンは、通常、脳下垂体から分泌され、骨に働きかけることで骨を成長させるといわれています。

そのため、成長ホルモンが足りないと、身長が思うように伸びずに同年齢の子どもに比べ極端に身長が低くなってしまうことがあります。
この症状を「成長ホルモン分泌不全性低身長」と呼んでいます。

成長ホルモン分泌不全性低身長は、特発性のものと続発性のもの、遺伝性のものとが存在します。
特発性の場合、ほとんどが原因不明とされており、生まれる時に何らかの原因で成長ホルモン分泌が起こるためと考えられています。
続発性のものは、大半が脳下垂体にできた脳腫瘍が原因とされています。

遺伝性のものは文字通り遺伝子に原因がある場合に起こります。
非常に稀なケースであり、ほかの原因に比べて著しい低身長を引き起こすものと考えられています。

子どもの低身長を調べる方法には二つあります


子どもの身長が著しく低く、成長ホルモン分泌不全性低身長が疑われる場合、本当に子どもの身長に問題があるかどうかを調べてみる必要があるでしょう。

その方法には二つあります。

一つ目は、子どもの成長曲線を付けてみることです。
成長曲線というのは、子どもが生まれてから現在までの身長の変化を折れ線グラフで表現したものです。この成長曲線を付けるための用紙は、医療機関で受け取ることもできますし、インターネットからダウンロードすることも可能です。

二つ目は、折れ線グラフを利用し、標準身長が同性同年齢の子どもと比べてどうなのかを調べる方法です。身長が同性同年齢の子どもに比べ「-2SD」以下である場合、低身長である可能性が高いと考えられます。「SD」というのは、標準偏差のことを指し、平均値よりもどれくらい離れているかを示す幅になります。

さらに、一年間の子どもの身長の増加が、同性同年齢の子どもの80%以下である場合も、低身長である可能性が高いといえます。

これらの条件が揃うと、医学的な低身長が認められ、病院で成長ホルモン治療を受けられる可能性も高いです。

成長ホルモン治療を受ければ標準身長に追いつくことが可能です

子どもが低身長症の条件に当てはまった場合、早急に病院で診てもらうことをおすすめします。
成長ホルモン分泌不全性低身長を放置しておくと、他の子どもとの身長差がどんどん開いていき、子ども自身の精神面にも悪影響を与えかねません。

病院で診察や身体測定、血液検査、レントゲン撮影などを行った後、成長ホルモン分泌刺激試験を行います。その結果で成長ホルモン分泌不全性低身長が認められた場合、成長ホルモン治療を開始することができます。

成長ホルモン治療は3歳から始めることができ、成長が止まるまで受けることが可能です。
個人差はありますが、思春期が終わるころまでに標準的な身長になっている子どもも多いといいます。

成長ホルモン治療は思春期が終わると効果が期待できなくなるため、早期に開始することが望ましいとされています。思春期の間に骨が成長しきってしまうため、男子で17歳、女子で15歳までに治療を受けるのが理想的でしょう。

(まとめ)成長ホルモンが足りないとどんな病気になるの?

1.成長ホルモンが足りないことで起こる病気は低身長症です

脳下垂体から分泌される成長ホルモンが足りないと、身長を伸ばすことができず「成長ホルモン分泌不全性低身長症」と呼ばれる病気になることがあります。平均的な同年齢の子どもの身長より著しく身長が低いのが特徴です。

2.成長ホルモンの不足で成長ホルモン分泌不全性低身長が起こります

子どもの成長ホルモンが足りないと、思うように身長が伸びない「成長ホルモン分泌不全性低身長」という病気を起こしてしまいます。この病気には特発性のものと続発性のもの、遺伝性のものとに分けられています。

3.子どもの低身長を調べる方法には二つあります

子どもの低身長が疑われる場合、成長曲線で記録してみるとよいです。また、標準身長が同性同年齢の子どもに比べ-2SD以下であることや、一年間の子どもの身長増加が同性同年齢の子どもの80%以下である場合は低身長である可能性が高いといえます。

4.成長ホルモン治療を受ければ標準身長に追いつくことが可能です

子どもの成長ホルモン分泌不全性低身長を放っておくことは、子供の成長にも精神面にもよくないと考えられます。成長ホルモン治療を受けることで標準的な身長に追いつくことが十分可能なため、早期に病院で受診することが奨められています。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
田邊雄医師
たなべ ゆう/Yu Tanabe
経歴
富山県立富山中部高等学校卒業
金沢医科大学医学部医学科卒業
順天堂医院 初期研修医
順天堂医院 初期研修修了
順天堂医院 整形外科入局
順天堂大学大学院 整形外科学講座
下記順天堂医院関連施設にて勤務・研修
(順天堂本院、順天堂練馬、伊東市民病院、宮川病院、杏雲堂病院、浅草病院、東部地域病院、賛育会病院、王子病院 等)
日本整形外科学会認定 整形外科専門医取得
順天堂大学大学院 医学博士取得
SBCグループ・西新宿整形外科 入職
西新宿整形外科  医院長
ロコモアドバイスドクター 就任
(「ロコモ チャレンジ!推進協議会」公認)

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
住所 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-21-3 新宿大京ビル7階
お問い合わせ 0120-962-992
院長 田邊雄医師