成長ホルモンが減少することでコレステロールが増えるとされています


成長ホルモンは子どもの身長を伸ばす働きがあるだけでなく、人間のからだの様々な代謝に関係しているといわれています。
成長ホルモンには血中のコレステロールを低下させる作用があるとも考えられているため、不足することでコレステロールが増加する恐れがあります。

その後、最悪の場合、動脈硬化を進める原因となる可能性もあります。

成長ホルモンにはコレステロールをコントロールする働きがあります

子どもの成長を促進させる「成長ホルモン」と、人間のからだにある脂肪分である「コレステロール」は、どのように関係しているのでしょうか?
成長ホルモンには、脂肪を分解し、肝臓で生成されたコレステロールを取り込んだりする働きがあるといわれています。

さらに、血中のコレステロールを低下させる作用があると考えられます。
そのため、成長ホルモンが不足すると、コレステロールが増加する可能性があるといえるのです。

コレステロールには血栓のもとになる「悪玉コレステロール」(LDL-コレステロール)と、血管内をキレイにする「善玉コレステロール」(HDL-コレステロール)との二種類があります。
成長ホルモンが不足することで増加するコレステロールは、このうち前者の「悪玉コレステロール」の方だと考えられています。

逆に、善玉コレステロールが減少するともいわれています。
善玉コレステロールは体内の不要なコレステロールを肝臓に運ぶ役目を持っているため、不足するとどんどん悪玉コレステロールが増えてしまうといえるでしょう。
最悪の場合、動脈硬化が進んでしまう恐れもあります。

このことからも、成長ホルモンは人間のからだに必要不可欠なホルモンといえます。

成長ホルモンが不足することでさまざまな病気のリスクが高まります


成長ホルモンは私たちの健康に必要不可欠なホルモンといえます。
万が一成長ホルモンが不足した場合、どのような症状が起こるのでしょうか?
ここでは、成長ホルモンが不足することでリスクが高まる病気を上げていきたいと思います。

動脈硬化

動脈硬化は、動脈の壁が厚くなり、弾力性が失われる症状のことを指します。
コレステロールなどの脂肪が血管内に蓄積することで、血流を悪化させると考えられています。

さらに症状が進むと、血栓ができ、心筋梗塞の原因にもなります。

糖尿病

成長ホルモンにはコレステロールを低下させる働きがありますが、不足することでインスリンの働きが悪くなるといいます。
インスリンは体内のブドウ糖を筋肉や肝臓に運ぶ働きがあるとされています。

つまり、インスリンが作用しなくなることで、血糖値が上がり、糖尿病になるリスクが高まるのです。

骨粗しょう症

成長ホルモンには、子どもの身長を伸ばすだけでなく、骨の密度を高める働きがあるといわれています。そのため、成長ホルモンが不足すると、骨の密度が下がり、骨がもろくなってしまいます。

結果的に骨粗しょう症になる可能性が高まります。

成長ホルモン分泌不全性低身長症は成長ホルモン治療で改善が期待できます

子どもの頃から動脈硬化が進行する症状もあると考えられています。
子どもの成長ホルモンが正常に分泌されているかは、子どもの身長が一つの判断基準となるでしょう。

子どもの身長が極端に低い場合、成長ホルモン分泌不全性低身長症である可能性があります。
原因追及のためにも、子どもの低身長が気になる方は早期に病院で受診することをおすすめします。

そして、子どもの成長ホルモン分泌不全性低身長症を治療するには、「成長ホルモン治療」が有効だとされています。
成長ホルモン治療は注射器を用い、週に6~7回程度成長ホルモンを補充する治療法です。

成長ホルモン治療は早い段階で開始すればするほど高い効果が期待できるため、思春期がはじまるまでに開始することが推奨されています。
成長ホルモンが分泌不全の状態で放置しておくと、成人になってからも低身長症の症状が現れる可能性があります。

その場合、コレステロールが増加するだけでなく、疲れやすい、集中力の欠如、イライラなどの精神面での不調をきたす可能性もあります。

(まとめ)成長ホルモンが減少するとコレステロールが増えるの?

1.成長ホルモンが減少することでコレステロールが増えるとされています

成長ホルモンは人間の代謝に関係しているホルモンで、血中のコレステロールを低下させる働きを持っているといいます。そのため、成長ホルモンが不足するとコレステロールが増加する可能性があります。

2.成長ホルモンにはコレステロールをコントロールする働きがあります

成長ホルモンには血中のコレステロールを低下させる働きがあるといわれています。成長ホルモンが不足することで悪玉コレステロールが増加し、逆に善玉コレステロールが減少すると考えられています。

3.成長ホルモンが不足することでさまざまな病気のリスクが高まります

成長ホルモンは私たちの健康に不可欠だといえます。不足することでさまざまな病気のリスクを高めると考えられています。
例えば、動脈硬化や糖尿病、骨粗しょう症などの病気のリスクが高まります。

4.成長ホルモン分泌不全性低身長症は成長ホルモン治療で改善が期待できます

子どもの成長ホルモンが不足していると、成長ホルモン分泌不全性低身長症になる可能性が高くなります。この病気は成長ホルモン治療で治療することが可能です。
放置しておくと成人性低身長症になる恐れがあります。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
齋藤まい医師
さいとう まい/Mai Saito

 

経歴
2006 年 関西医科大学 医学部医学科 卒業
療法人藤井会 石切生喜総合病院 臨床研修医
2008 年 大阪市立総合医療センター 整形外科勤務
2010 年 医療法人浩仁会 南堺病院  整形外科
2011 年 医療法人宝持会 池田病院  整形外科
2016 年 西新宿整形外科

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 齋藤まい医師