成長ホルモンの注射を打つと低身長を治療することが可能といえます


子どもの低身長を治療する方法として知られている「成長ホルモン治療」は、成長ホルモンを注射で打つことによって血中の成長ホルモンの濃度を高める治療になります。
成長ホルモンを注射で打つことにより、成長ホルモン分泌不全性低身長症やターナー症候群、SGA性低身長などによる低身長を治療できると考えられています。

成長ホルモンの注射は、子どもの低身長を治療する目的のものです

「自分の子どもの成長が他の子どもよりも遅れているような気がする」
「明らかに子どもの身長が低くて心配だ」
「子どもを病院に連れて行ったら、低身長症だと診断された」

このように、お子さんの成長に不安を感じている方もいらっしゃることでしょう。

子どもの低身長は、何らかの症状が原因となり、脳の下垂体から分泌される成長ホルモンの量が極端に少なかったり、分泌されなかったりする場合に起こると考えられています。

子どもの低身長を治療する方法として、1950年代から用いられているのが「成長ホルモン治療」です。
この治療法は、成長ホルモンを注射器で注射することによって体内に成長ホルモンを送り、低身長を治療していきます。

成長ホルモン治療の対象となるのは、病院で検査を行った結果、低身長と認められた子どもになります。
具体的には、成長ホルモン分泌不全性低身長症、SGA性低身長、慢性腎不全のほか、染色体異常が原因のターナー症候群などの症状を持った子どもが治療の対象とされています。

成長ホルモンを注射で打つと、初年度~次年度は急速に身長が伸び、その後は緩やかに成長が続いていくと考えられています。

成長ホルモンの注射は痛みを感じにくい注射です


「子どもが注射嫌いだから、できれば飲み薬で治療したいんだけど……」

という親御さんも多いかもしれません。

残念ながら、成長ホルモンを内服薬で体内に摂り込んでも、あまり効果が得られないと考えられています。
なぜなら、成長ホルモンはタンパク質で構成されている物質のため、口から摂取すると、胃や腸で消化されてしまう可能性が高いからです。

このことから、成長ホルモンを体内に摂り込むためには、注射器を使うのが良いとされているのです。
「注射」という単語を耳にすると、どうしても「痛い」「怖い」などのネガティブなイメージがつきまといます。

しかし、成長ホルモン注射で使用する注射器は、医療機関で目にするような注射器とは形状が異なっています。
成長ホルモンの注射は、自宅にて家族や子ども自身で打つのが基本とされています。

子どもの恐怖や不安を少しでも和らげるために、ペンのような形状になっています。
また、一般的な注射器と比べると針が細く短いため、痛みを感じにくいといわれています。

成長ホルモン注射は、お尻やおなか、腕などに注射することが大半ですが、毎回同じ場所に打つとしこりになるため、打つたびに場所を変えることが推奨されています。

成長ホルモンの注射は寝る前に打つのが良いとされています

成長ホルモンの注射は、病院ではなく自宅で打たなければならないのでしょうか?
成長ホルモンは「時々」摂り入れるのではあまり効果がなく、毎日注射を打つことが大切だと考えられているからです。

週に6~7日程度、就寝前に打つのが良いとされています。
成長ホルモンは活動している昼間よりも、休息している夜間の方が多く分泌されるといわれています。
眠りについてから1~2時間ほどから分泌量の上下を繰り返すといいますから、その時間帯に合わせて注射するのが理想的だといえるのです。

子どもが小さいうち、また慣れないうちは家族に打ってもらうのが良いですが、成長に伴い自分自身で打つようになることが多いといいます。
一般的には小学校高学年くらいから自分で打つ子が増えていきます。

自分で打つことができる年齢には個人差がありますから、無理に自分で打たせる必要もないでしょう。
それよりも、確実に注射を打つことの方が大切だといえるのではないでしょうか。

(まとめ)成長ホルモンの注射にはどんな効果が期待できるの?

1.成長ホルモンの注射を打つと低身長を治療することが可能といえます

成長ホルモンを注射で打つことにより血中の成長ホルモン濃度を高める「成長ホルモン治療」では、何らかの症状が原因で成長ホルモンが正常に分泌されない子どもの低身長を治療することが期待できます。

2.成長ホルモンの注射は、子どもの低身長を治療する目的のものです

子どもの低身長を治療する目的で始められたのが「成長ホルモン治療」です。ホルモン注射を打つことで、成長ホルモン分泌不全性低身長症などの症状が原因の低身長を治療することが期待されています。

3.成長ホルモンの注射は痛みを感じにくい注射です

成長ホルモンは注射で打つことに意味があるとされています。成長ホルモンはタンパク質でできているため、内服してしまうと胃や腸で消化されてしまい、効果が期待できないからです。
注射針は細く短く、痛みを感じにくいためさほど心配はいらないでしょう。

4.成長ホルモンの注射は寝る前に打つのが良いとされています

成長ホルモンの注射は、週に6~7日、自宅で寝る前に家族または子ども自身で打つのが基本とされています。本来、成長ホルモンが分泌される時間帯に合わせて、成長を促していきます。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
齋藤まい医師
さいとう まい/Mai Saito

 

経歴
2006 年 関西医科大学 医学部医学科 卒業
療法人藤井会 石切生喜総合病院 臨床研修医
2008 年 大阪市立総合医療センター 整形外科勤務
2010 年 医療法人浩仁会 南堺病院  整形外科
2011 年 医療法人宝持会 池田病院  整形外科
2016 年 西新宿整形外科

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運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 齋藤まい医師