成長ホルモンの分泌不足が、便秘を招く可能性があります


成長ホルモンには、脂肪分解作用もあるので、分泌量が減ってしまうと内臓脂肪が増えることがあります。その結果腸にも脂肪がつき、便の通り道が狭くなることで便秘を招くリスクが高まります。

成長ホルモンを増やすには、分泌量が多くなる質のよい睡眠をとることがポイントです。
そのためには、入浴や食事、寝室の環境を整えることが大事です。

それでも改善されない場合は、専門クリニックの利用も検討してみましょう。

成長ホルモン不足は、便秘の原因となる内臓脂肪を蓄積させる可能性があります

成長ホルモンの分泌量と便秘は、一見無関係に思えますが、成長ホルモン不足が間接的に便秘を引き起こす場合があると考えられています。
成長ホルモンには骨や筋肉の成長、糖や水、電解質の代謝、記憶力を高める、免疫力を上げるといった働きを担っています。

幼少期から10代にかけて通常であれば分泌量は増えていき、10代半ばで分泌のピークを迎えます。
しかし、その時期の何らかの原因で成長ホルモンの分泌量が少なくなることがあり、成長ホルモンの分泌異常があると、骨の発達が遅滞し身長が伸びにくい症状などが出ます。

さらに成長ホルモンには脂肪を分解する作用もあるので、不足すると体内で脂肪が分解されず内臓脂肪となって蓄積していきます。
すると、腸の周辺にも内臓脂肪がつくため、腸が圧迫されて蠕動運動が阻害され、便秘になるリスクが高まってしまうのです。
便秘になると体内の毒素や老廃物などが排出されにくく、消化不良や腹痛、肌荒れなどを招く場合もあります。

また、身体の代謝が落ちるのでさらに肥満が進むといった悪循環に陥る可能性もあるのです。

成長ホルモンの分泌量を増やすには、睡眠リズムを整える生活がポイントです


成長ホルモンは1日のうちで睡眠中に最も多く分泌されることから、分泌量を増やすにはしっかり眠り、睡眠リズムを整えることが大事です。
そのためには、寝つきを良くして浅い睡眠と深い睡眠が一定の周期で訪れるように、寝る前に心と身体を落ち着かせる副交感神経を優位にしておく必要があります。

対策としては、まず入浴は寝る1時間前までに終えることや、夏でもシャワーで済ませず40℃以下のややぬるめ湯にゆっくり浸かったりすることなどが効果的です。

また、食事により食べ物の消化が始まると身体が活動的になり、眠りを阻害する可能性があります。
夕食は寝る3時間前までに済ませ、消化のよい軽めのものがおすすめです。

さらに目から入る光は脳を刺激して、寝つきが悪くなる場合が多いとされています。
そのため、寝室は明かりを絞ったり遮光カーテンを引いたりしてできる限り暗くし、寝る直前までパソコンやスマホを見ないようにしましょう。

また昼間のジョギングや水泳などの適度な運動は身体が程よく疲れて、寝つきをよくするので生活に取り入れるとよいでしょう。

子どもの成長ホルモン不足を補うには、ホルモン治療も効果的な方法の一つです

成長ホルモンの分泌量を増やす対策を行っても、一向に肥満や便秘、そして低身長などの症状が改善できない場合は、専門医の診察を受けましょう。
専門の病院では、問診や血液中の成長ホルモンの濃度、骨密度や大きさなどを検査して、成長ホルモンの分泌状況を調べます。
そこで、分泌に異常があると診断された場合はホルモン治療を受けることになるのです。

毎日ホルモン注射を自宅で打つという方法なので、通院の必要もありません。
さらに、元からお子さんの体内に存在する成長ホルモンを補充するだけなので、副作用の心配もほぼないので安心して受けられます。
注射と言っても針は極細のものを使用し、針が出ないタイプのホルダーなどもあるので、慣れればお子さんの恐怖心も徐々に緩和されるはずです。

成長ホルモン治療を行うことで、人によって効果の程度は違いますが、1年ほどで成長率が高くなるなどの効果が実感できるケースが多いのが現状です。
成長ホルモン治療は10代半ば位まで成果が出やすいとされているので、治療は早めにスタートさせるのがよいと考えられます。

(まとめ)成長ホルモンの分泌と便秘にはどんな関係があるの?

1.成長ホルモンの分泌不足が、便秘を招く可能性があります

脂肪分解作用のある成長ホルモンの分泌が減ると、腸にも内臓脂肪がくっついて便の排出を阻害するため、便秘になることがあります。成長ホルモン量の増加には、分泌量が多くなる睡眠をきちんととることが大事です。

2.成長ホルモン不足は、便秘の原因となる内臓脂肪を蓄積させる可能性があります

成長ホルモンには骨の成長を促す以外にも、体内の脂肪を分解する作用があります。しかし、分泌量が不足すると脂肪が蓄積され、大腸にもくっついて便の排出がスムーズにいかなくなり、便秘を招く恐れがあります。

3.成長ホルモンの分泌量を増やすには、睡眠リズムを整える生活がポイントです

成長ホルモン分泌量を増やすには、分泌量が盛んになるように浅い眠りと深い眠いが交互に訪れる睡眠リズムの整った、質の良い眠りが必要となります。そのためには、入浴や食事、寝室の環境などに配意することが大事です。

4.子どもの成長ホルモン不足を補うには、ホルモン治療も効果的な方法の一つです

成長ホルモンの分泌不足が続くようなら、専門病院で検査を受けることをおすすめします。分泌不足を補うために、成長ホルモン注射を行う治療が受けられ、症状の改善が期待できます。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
田邊雄医師
たなべ ゆう/Yu Tanabe
経歴
富山県立富山中部高等学校卒業
金沢医科大学医学部医学科卒業
順天堂医院 初期研修医
順天堂医院 初期研修修了
順天堂医院 整形外科入局
順天堂大学大学院 整形外科学講座
下記順天堂医院関連施設にて勤務・研修
(順天堂本院、順天堂練馬、伊東市民病院、宮川病院、杏雲堂病院、浅草病院、東部地域病院、賛育会病院、王子病院 等)
日本整形外科学会認定 整形外科専門医取得
順天堂大学大学院 医学博士取得
SBCグループ・西新宿整形外科 入職
西新宿整形外科  医院長
ロコモアドバイスドクター 就任
(「ロコモ チャレンジ!推進協議会」公認)

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 田邊雄医師