成長ホルモン測定には補正値が必要となる測定キットがあります


成長ホルモンが正常に分泌されているかどうかは、病院で採血して専用の測定キットで測定することでわかります。
ただ、国内で使われている成長ホルモン測定キットは数種類あり、キット間で測定値に誤差が生じることが分かっています。測定値を正確な値にするために、公益法人成長科学学会によって決められた補正値を用いることが必要とされているのです。

ただ、各家庭でも身長値を用いたSDスコアの値を出すことで、成長ホルモンが分泌不足でないかをチェックすることもできます。

成長ホルモン不足は、子どもの身長値からもある程度ならわかります

成長ホルモン測定は、国内で数社の製薬会社が製造した専用キットが病院で用いられています。

しかし公益法人成長科学学会によると、同じ測定を行っても、各社のキットごとに測定値が異なることが判明しているのです。
このキット間で誤差を生じないようにするために、成長ホルモン測定の際は、学会によって正式に定められた補正式を用いて測定を行います。成長ホルモン値の測定は、採血を行い、血液中の濃度を調べるため病院で行われます。

しかし、お子さんの現在の身長値からも成長ホルモンが不足していないかを調べることは可能です。
身長の実測値から同性、同年齢の標準平均身長を差し引き、標準偏差(SD値)で割り算をするという計算式です。この計算が導き出された値が、SDスコアと呼ばれるものです。

一般的にSDスコア-2.0より下回ってしまったら、成長ホルモンの分泌に異常が見られる可能性があります。

そのため、病院で成長ホルモンの測定をうけたほうがよいとされています。
計算で用いる年齢ごとの標準偏差や標準平均身長は、ネットなどでも簡単に調べられるのでやってみましょう。

成長ホルモン不足は、成長ホルモン治療が効果的だとされています


本来子どもの頃に分泌される成長ホルモン量が不足すると、骨の成長が遅れるもしくはストップし、身長が伸びにくいなど症状が出て、身体の成長に影響を及ぼします。
上記の計算式によりSDスコアが-2.0以下の場合は、将来的に低身長に陥るなどの可能性があります。

しかし、専門医を受診すれば骨密度などさらに詳しい検査や症状に見合った治療が始められます。この場合は、一般的に成長ホルモンを毎日注射する治療が行われます。
注射といっても、専用注射キットを用いて自宅で行えるので通院の面倒もありません。

極細い針を使い、針が見えない専用ホルダーもあるのでお子さんの恐怖心も和らぎ、痛みもかなり少ないので安心です。
成長ホルモンは体内で分泌されているので、不足分を投与しても身体への悪影響はほぼないとされています。

そして何より治療の効果は高いとされており、個人差はありますが、一般的に1年ほど継続すれば骨が少しずつ成長し、大きく身長が伸びる結果を期待できるとされています。

成長ホルモンを増やすには、睡眠リズム整った眠りが必要です

SDスコアが基準値よりも上回った場合であっても、-2.0に近い値だと成長ホルモン分泌は通常よりもやや少なめだとも考えられます。
しかし、成長ホルモンの分泌量は日常生活において、質の良い睡眠をとることで増やすことができるとされています。

睡眠時に、特に浅い眠りと深い眠りのリズムが整っていると、成長ホルモンの分泌は盛んになります。
具体的には寝入ってから約30分後に訪れる深い睡眠時にピークを迎えるとされています。

ぐっすり眠るには、自律神経の一つである体と頭をリラックスさせる副交感神経を優位にさせる必要があります。そのためにはまず、目から光が入り脳を刺激しないように部屋を暗くすることと、スマホパソコンなどの光で脳を刺激しないことが大事です。

また、入浴はよりよい眠りを導くのに効果的です。
ただし寝る1時間前までに済ませ、40℃以下のぬるま湯にゆっくり浸かり体温を上げておくのがポイントとされています。

ほかにも、夕食は寝る2、3時間前までに、油をあまり使わないヘルシーなメニューで摂るのは胃に負担をかけず、ぐっすり眠るのに良いとされています。

(まとめ)成長ホルモン測定には補正値が必要になる?

1.成長ホルモン測定には補正値が必要となる測定キットがあります

成長ホルモンの分泌量は、病院で専用の測定キットを用いて調べられます。ただし、国内の数種類あるキットごとに測定値に誤差が生じることがわかり、補正値が必要とされているのです。

2.成長ホルモン不足は、子どもの身長値からもある程度ならわかります

成長ホルモン分泌量が不足しているかは、身長値からでもある程度分かるとされています。身長実測値と標準平均身長、標準偏差から導きだされるSDスコアが-2.0以下だと分泌量が少ないとされています。

3.成長ホルモン不足は、成長ホルモン治療が効果的だとされています

子どもの成長ホルモン不足には、専門病院で受けられるホルモン治療が効果的だとされています。ホルモン注射を毎日自宅で行う方法ですが、慣れれば痛みも少なく効率的です。
個人差はありますが1年ほど続けると成果が出やすいとされています。

4.成長ホルモンを増やすには、睡眠リズム整った眠りが必要です

成長ホルモンの分泌は睡眠中に盛んになるので、分泌量を増やすには質の良い眠りを毎日えることが大事です。そのためには、副交感神経を優位にさせるような入浴方法や寝室の環境を整えるのがポイントです。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
齋藤まい医師
さいとう まい/Mai Saito

 

経歴
2006 年 関西医科大学 医学部医学科 卒業
療法人藤井会 石切生喜総合病院 臨床研修医
2008 年 大阪市立総合医療センター 整形外科勤務
2010 年 医療法人浩仁会 南堺病院  整形外科
2011 年 医療法人宝持会 池田病院  整形外科
2016 年 西新宿整形外科

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運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 齋藤まい医師