亜鉛には身長を伸ばす効果があるというのは本当です


子どもの身長を伸ばすために必要とされる栄養素にはタンパク質やカルシウムなどがよく挙げられています。亜鉛もその一つであり、身長を伸ばす効果があると考えられています。

その理由は、亜鉛には身長を伸ばすのに欠かせない成長ホルモンを分泌させる働きがあるからだといえるでしょう。
亜鉛不足で低身長症を発症したという子どもの例も実際にあります。

亜鉛には成長ホルモンを分泌する働きがあります

子どもの身長を伸ばすのに欠かせないホルモンである「成長ホルモン」は、睡眠時に多く分泌されると考えられています。
骨をつくるだけでなく、タンパク質の合成や糖、脂質の代謝にもかかわるホルモンだといいます。

そして、その成長ホルモンを分泌させる働きがある栄養素の一つに亜鉛が挙げられます。
亜鉛は金属の一つであり、私たちにとってなくてはならないミネラルでもあるといいます。

国外の研究によると、身長が高い人に比べて低い人の方が体内の亜鉛の量が少ないということが判明しています。
国内でも、成長ホルモン分泌不全性低身長症と診断された小学生の子どもが亜鉛不足が原因で十分に身長を伸ばすことができなかったという事例があります。

しかも、亜鉛は体内で作り出すことのできない栄養素とされており、食品から摂取する必要があると考えられています。
亜鉛の一日の摂取目安量は1~2歳で5㎎、3~8歳で6㎎、9~11歳で7㎎、12~14歳で8㎎、15~17歳で9~10㎎とされています。

アメリカでは亜鉛の一日の摂取目安量は15㎎とされている点は、アメリカ人と日本人の身長差を顕著にしているのではないでしょうか。

亜鉛不足は味覚障害を引き起こします


亜鉛は身長を伸ばすのに必要な栄養素ですが、それ以外にもさまざまな働きをもっているといわれています。例えば、亜鉛不足になると舌の味蕾と呼ばれる部位の機能が低下し、味覚障害を引き起こすと考えられています。

味覚障害が起きると、食べ物の味が分からなくなると同時に食欲低下も招き、成長期の子どもにとっては非常に大きな問題となるでしょう。
また、亜鉛不足は皮膚炎や口内炎、脱毛などの原因にもなるとされています。

では、亜鉛はどんな食品から摂取すればよいのでしょうか?
亜鉛が多く含まれる食品は牡蠣があげられます。

海のミルクという代名詞がついているくらい栄養価が高いことで知られている牡蠣には1粒で1.58㎎程度の亜鉛が含まれているといわれています。
つまり、9~11歳の子どもであれば、牡蠣を5粒食べれば一日の摂取目安量をクリアできるということです。

ほかにも、牛や豚のレバーやウナギ、アーモンドなども亜鉛を多く含む食品として挙げられます。
サプリメントから摂取する方法もありますが、亜鉛の過剰摂取に繋がるため、食品から摂取するのが理想的といえるでしょう。

成長ホルモン治療で低身長症が改善する可能性があります

亜鉛不足により成長ホルモンが十分に分泌されず、低身長症になった子どもの治療法として「成長ホルモン治療」というものが挙げられます。
成長ホルモン治療というのは、注射器を用い、自宅で子ども自身あるいは家族によって成長ホルモンを投与するという治療法になります。

成長ホルモン治療を始めた一年目に身長の伸びを大きく感じることが多く、2年目からは緩やかになるものの継続していくことでほかの子どもとの身長差が改善されることが期待できます。
このことは、子ども自身のコンプレックスを解消し、勉強や学校生活へのモチベーションとなるでしょう。

ただし、成長ホルモン治療を行うだけでは、成長ホルモンの分泌が十分なされないといいます。
亜鉛をはじめとした栄養バランスの良い食事や適度な運動、睡眠時間の確保などが必要となるでしょう。子どもに低身長症の疑いがあるという親御さんは、成長ホルモン治療を視野に入れるとともに、子どもの生活サイクルを見直してみると良いです。

(まとめ)亜鉛には身長を伸ばす効果があるって本当?

1.亜鉛には身長を伸ばす効果があるというのは本当です

「成長ホルモン」は子どもの身長の伸ばすのに必要なホルモンとして知られています。亜鉛には成長ホルモンを分泌させる働きがあることから、身長を伸ばす効果があると考えられています。
つまり、亜鉛不足は低身長症の原因になる恐れがあるということです。

2.亜鉛には成長ホルモンを分泌する働きがあります

骨をつくり身長を伸ばすホルモンは成長ホルモンと呼ばれています。
亜鉛には成長ホルモンを分泌させる働きがあるとされており、実際に身長の高さと亜鉛の摂取量は比例することが分かっています。

3.亜鉛不足は味覚障害を引き起こします

亜鉛が不足すると低身長症の原因になるだけでなく、味覚障害や食欲不振を引き起こす可能性があります。亜鉛を多く含む食品は代表的なものが牡蠣といわれています。牛や豚のレバーやウナギ、アーモンドなどから摂取することも可能です。

4.成長ホルモン治療で低身長症が改善する可能性があります

成長ホルモンの投与を行う成長ホルモン治療を開始すると、身長の伸びを大きく感じ、ほかの子どもとの身長差が改善する効果が期待できます。
もちろん、亜鉛やほかの栄養素の摂取、運動や睡眠なども身長を伸ばすのに必要な要素です。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
田邊雄医師
たなべ ゆう/Yu Tanabe
経歴
富山県立富山中部高等学校卒業
金沢医科大学医学部医学科卒業
順天堂医院 初期研修医
順天堂医院 初期研修修了
順天堂医院 整形外科入局
順天堂大学大学院 整形外科学講座
下記順天堂医院関連施設にて勤務・研修
(順天堂本院、順天堂練馬、伊東市民病院、宮川病院、杏雲堂病院、浅草病院、東部地域病院、賛育会病院、王子病院 等)
日本整形外科学会認定 整形外科専門医取得
順天堂大学大学院 医学博士取得
SBCグループ・西新宿整形外科 入職
西新宿整形外科  医院長
ロコモアドバイスドクター 就任
(「ロコモ チャレンジ!推進協議会」公認)

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運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 田邊雄医師