タバコで身長が伸びないのは本当のことです


子どもがタバコを吸うと身長が伸びないということは、1980年に発表された海外の研究データで示されています。
どの年齢の子どもでも、タバコを吸わない子どもと比べて、タバコを吸う子どもの身長は低いことがわかっているようです。

子どもがタバコを吸うと身長が伸びないのは、ニコチンやタールなどの有害物質の影響や、一酸化炭素の影響が考えられています。
これらの問題により成長ホルモン分泌に阻害が出る可能性があるためです。

タバコの影響は副流煙も考える必要があります

子ども本人がタバコを吸っていないからといって、身長が伸びない原因はないと考えてはいけません。
なぜなら大人が吸うタバコにより副流煙が発生し、それを吸い込むことで有害物質の影響がおきる可能性があるためです。

タバコの煙には、本人が吸う煙の主流煙と、タバコから発生する煙の副流煙、さらにタバコを吸った人が吐き出した煙の呼出煙という3種類があります。
子ども自身がタバコを吸わなくても、親が喫煙者なら副流煙と呼出煙の2つの影響がおきるでしょう。

子どもの受動喫煙の影響は、さまざまな研究データで示されています。
尿中ニコチン濃度を調べたところ、喫煙者のいない家庭では1なのに対し、換気扇の下や屋外で親が喫煙する場合は、3.23であることがわかりました。

さらに子どもの虫歯の関連性を調べたところ、喫煙者のいない家庭では1なのに対し、喫煙者のいる家庭では1.6まで増加しています。
親が喫煙者で子どもの前でタバコを吸わず、屋外で吸うようにしていても、喫煙者が吸い込んだ煙を吐き出し、その煙の影響がおこりやすいのです。

子どもの身長が伸びない原因は、親が喫煙者のためである可能性を考える必要があります。
子どもの前でタバコを吸わないから大丈夫と考えるのではなく、呼出煙も配慮する必要があるでしょう。

身長が伸びない原因のひとつとして妊娠中の喫煙が挙げられることもあります


子どもの身長を伸ばしたいと考える方は、妊娠中の喫煙習慣も気を付ける必要があります。
妊娠中の喫煙は、流産や早産のリスクが高まり、子どもの低体重とも関連があると指摘されているからです。妊娠12週以前の流産では、妊婦が1日16本以上タバコを吸うと、リスクが8倍になるといわれています。

子どもの低体重の影響は、妊婦の喫煙本数が多いほど影響があるとされているようです。
喫煙習慣は妊婦本人だけでなく、家族の喫煙数も考慮する必要があります。

妊娠中の喫煙で子どもの低体重につながる理由は、母親がタバコを吸うことで胎児の栄養や酸素が不足するためだと考えられています。
成長に必要な要素が阻害されてしまい、胎内で十分な大きさにならないうちに出生するとみられているのです。

赤ちゃんが出生時に低体重である場合、遺伝子により栄養を溜め込みやすい体質となり、将来の生活習慣病リスクが指摘されています。
将来の糖尿病や心血管疾患などのリスクです。

低体重児とは出生時の体重が2,500g未満のときで、その後の身長の伸びや病気のリスクも考えられるため、体重が低い状態は避けなければなりません。
赤ちゃんの低体重は喫煙リスクだけではありませんが、原因のひとつとして避けることが必要です。

タバコは軽いものでも影響力は変わりません

ライトと表示されているようなタールの軽いタバコは、有害物質の影響が少ないと勘違いされることがあります。
しかし、重いタバコと比べて深く吸い込みやすい軽いタバコであっても影響はあります。
タールの軽いタバコにはフィルターに穴が空いており、周りの空気を一緒に吸い込んで煙が薄まるだけのものです。

本人が物足りないと感じて強く吸い込めば、通常のタバコと同じくらいのニコチンやタールの影響が出る可能性があります。
フィルターが違うだけで、使われているタバコの葉はすべて同等のものです。
副流煙は通常のタバコと同じですから、軽いタバコだからといって子どもに影響を与えないわけではありません。

子どもの身長が伸びない原因を取り除くなら、軽いタバコに変えるのではなく、禁煙をすべきです。

さらに無煙タバコというものもあります。
受動喫煙のリスクは少ないのですが、喫煙者本人には有害物質の影響はあるため注意が必要です。
禁煙を試みる場合は、禁煙外来を受診して治療をすることができます。

病院で貼り薬や、ニコチンを含まない飲み薬などの対応です。
薬局でも貼り薬やニコチンガムが売られていますから、病院に行かなくても禁煙に挑戦することはできます。

(まとめ)身長が伸びない原因はタバコって本当ですか?

1.タバコで身長が伸びないのは本当のことです

子どもがタバコを吸うと身長が伸びないという事実は、1980年に発表された海外の研究データで示されていることです。ニコチン、タール、一酸化炭素の影響を受けて、成長ホルモンの分泌阻害がおきると考えられています。

2.タバコの影響は副流煙も考える必要があります

親が喫煙者の場合、子どもは副流煙や呼出煙の影響を受けます。
タバコを吸った人の呼吸にも有害物質が含まれているため、その影響も考えなければなりません。子どもへの副流煙や呼出煙の影響はデータで示されています。

3.身長が伸びない原因のひとつとして妊娠中の喫煙が挙げられることもあります

妊娠中の喫煙は出生時に赤ちゃんの低体重リスクを招く要因となります。赤ちゃんが成長するための酸素や栄養が不足するためだと考えられているようです。
低体重は身長が伸びないリスクだけでなく、将来の病気リスクも高まると指摘されています。

4.タバコは軽いものでも影響力は変わりません

タバコは軽いものであっても同じように副流煙の影響を受けます。軽いタバコとはフィルターが違うだけで、タバコの葉は同じものを使っているためです。
子どもの身長が伸びない原因を取り除くなら、禁煙に挑戦しましょう。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
田邊雄医師
たなべ ゆう/Yu Tanabe

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経歴
富山県立富山中部高等学校卒業
金沢医科大学医学部医学科卒業
順天堂医院 初期研修医
順天堂医院 初期研修修了
順天堂医院 整形外科入局
順天堂大学大学院 整形外科学講座
下記順天堂医院関連施設にて勤務・研修
(順天堂本院、順天堂練馬、伊東市民病院、宮川病院、杏雲堂病院、浅草病院、東部地域病院、賛育会病院、王子病院 等)
日本整形外科学会認定 整形外科専門医取得
順天堂大学大学院 医学博士取得
SBCグループ・西新宿整形外科 入職
西新宿整形外科  医院長
ロコモアドバイスドクター 就任
(「ロコモ チャレンジ!推進協議会」公認)

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院長 田邊雄医師