低身長の原因は遺伝の影響だけではありません


遺伝は低身長の主な原因として捉えられることが多いですが、実際は他のさまざまな要因によって低身長となっていることがあります。
両親の身長が子どもに遺伝することは医学的に証明されていますが、低身長の多くは原因がわからず、原因不明とされることは珍しくありません。

日本人の平均身長が半世紀前と比べて10cm近くの伸びを示していることもあり、両親の身長が子どもにどれほどの影響を与えるかについては今も研究が進められています。

低身長の原因はさまざまなものがあります

低身長の原因が遺伝であるとは限らず、いくつかの医学的理由が原因として考えられています。

その中でも代表的な突発性低身長について、以下にまとめてみます。

突発性低身長に分類されるものはいくつかありますが、そのうちのひとつが家族性低身長です。
これが一般的に言われる両親からの遺伝であり、両親または片方の親の身長が低い場合、子どもが低身長になると考えられています。

子どもの成長には個人差があり、成長が早く進む子どももいれば比較的遅い子どももいます。
身長の伸び方が標準よりもゆっくりである場合は、体質性低身長の可能性があります。

思春期の訪れが遅く、身長がなかなか伸びない子どもも、この体質性低身長であるとされています。
両親からの遺伝である可能性が低く、ほかに原因が見つからない場合を原発性身長と言います。
学校や家庭など環境によるストレス、生活習慣の乱れなどが引き金となって低身長を招いているものです。

また思春期が早く来てしまったことで、通常より早い時期に成長が止まってしまうこともあります。
思春期が早く訪れた子どもは初めのうち、他の子ども達よりも成長が早いので身長が高くなる傾向にあります。
ところが骨の成長が止まるタイミングも早く訪れてしまうため、身長が伸びなくなる時期も早く来てしまいます。

低身長はその原因によっては、専門医療機関にて成長ホルモン治療を受けることができます。
成長ホルモンや甲状腺ホルモンの不足による低身長であれば、早い段階で治療を始めることで身長を伸ばすことができます。

家族との関係性が子どもの低身長を招くことがあります


先述のとおり、両親の身長は子どもに遺伝することもあれば、遺伝しないこともありますが、一般的な認識として遺伝するものとして捉えられています。

一方で両親を含めた家族の子どもへの接し方が、子どもの身長に影響を及ぼすことについてはあまり知られていないことです。
子どもが家族からの愛情をあまり受けられずに育つと、低身長になったり言語の発達に遅れが見られたりするなど、成長が阻害されてしまうことがあります。

このように愛情不足から成長に遅れが生じることを、愛情遮断症候群と言います。
愛情遮断症候群になってしまった子どもには、次のような症状が見られることがあります。

・身長が伸びにくくなる
・感情の表現や表情が乏しくなる
・何をするにも億劫そうにする
・言葉の遅れなど知的発達の障害が起こる
・よく眠れないなどの不眠症状が現れる

愛情遮断症候群は主に子どもに対する母性的な愛情が不足することにより、引き起こされると考えられています。
両親を含めた家族が子どもに充分な愛情を注ぐことが、愛情遮断症候群の予防と改善に繋がります。

子どもの身長が伸びやすくなるための環境を整えてあげましょう

子どもが低身長になるのは両親からの遺伝だけではなく、睡眠環境や食生活など、生活習慣の乱れも原因となることが指摘されています。
身長を伸ばすにはカルシウムが良いというのは定説になっていますが、実はカルシウムにあるのは骨を丈夫にする作用であり、身長を伸ばす効果はありません。

子どもの身長を伸ばすサポートをする栄養素の代表格はタンパク質です。
タンパク質は身体を動かすためのエネルギー源となり、筋肉や血液を作り出す働きがあります。

肉や魚だけではなく大豆なども献立に取り入れ、効率よくタンパク質が摂れるようにしましょう。

また質の良い睡眠は、成長ホルモンの分泌を促します。
心のこもった料理、愛情のある接し方が子どもに安心感を与え、深い眠りへと繋がることで成長ホルモンが多く分泌され、低身長を改善するきっかけになります。”

(まとめ)低身長は遺伝のせい?

1.低身長の原因は遺伝の影響だけではありません

低身長の原因と言えば両親からの遺伝であるというイメージが強いですが、実際は原因不明とされることが多いです。両親の身長が子どもにどのように影響するかについては、さらなる研究が進められています。

2.低身長の原因はさまざまなものがあります

低身長の原因と考えられているものはさまざまあり、遺伝だけが低身長の原因になるわけではありません。家族性低身長、体質性低身長、原発性低身長といった突発性低身長が子どもの低身長の原因となります。

3.家族との関係性が子どもの低身長を招くことがあります

子どもが低身長になる遺伝以外の原因のひとつとして、愛情遮断症候群があります。愛情遮断症候群は両親を含めた家族からの愛情不足により引き起こされ、子どもの成長を妨げます。

4.子どもの身長が伸びやすくなるための環境を整えてあげましょう

子どもの身長を伸ばすためには、生活習慣を整えてあげることが大切です。タンパク質を含め、栄養素のバランスが取れた食事、安心感のある睡眠などが子どもの低身長を改善することに繋がります。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
田邊雄医師
たなべ ゆう/Yu Tanabe

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経歴
富山県立富山中部高等学校卒業
金沢医科大学医学部医学科卒業
順天堂医院 初期研修医
順天堂医院 初期研修修了
順天堂医院 整形外科入局
順天堂大学大学院 整形外科学講座
下記順天堂医院関連施設にて勤務・研修
(順天堂本院、順天堂練馬、伊東市民病院、宮川病院、杏雲堂病院、浅草病院、東部地域病院、賛育会病院、王子病院 等)
日本整形外科学会認定 整形外科専門医取得
順天堂大学大学院 医学博士取得
SBCグループ・西新宿整形外科 入職
西新宿整形外科  医院長
ロコモアドバイスドクター 就任
(「ロコモ チャレンジ!推進協議会」公認)

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院長 田邊雄医師