低身長の治療に伴う治療費は健康保険の適用や助成金制度によって安くなることがあります


低身長の治療にかかる治療費は一般的に高額であるというイメージがありますが、実際は健康保険の適用や助成金制度を利用することで、負担を軽くできることがあります。
助成金制度の運営者は法人や自治体などさまざまであり、それぞれの条件を満たすことで受給資格が得られます。
助成金制度を利用するにあたっては申請が必要であり、所定の手続きを取らなければなりません。

低身長の治療で使われる薬剤の量は子どもの年齢などによって使用量が変わってくるため、かかる治療費については家庭ごとで違いが出てきます。

低身長の成長ホルモン治療は治療費の高額療養費制度の対象となります

低身長を改善するための成長ホルモン治療は、健康保険の高額療養費制度の受給対象となります。
高額療養費制度とは、高額な治療費が家計の負担とならないことを目的として定められたものです。

対象だと認められれば専門医療機関で支払った治療費の一部が戻ってきます。1ヶ月のうちに上限額を超えた場合に支払われるもので、超えた分の金額が受給されることになります。

上限額は年齢や所得に応じて変わり、いくつかの条件を満たすことで、さらに治療費の負担を軽くできる場合があります。

世帯合算

1人1回分の治療費では上限額を超えない場合に複数の受診や、同じ世帯の受診の自己負担分を1ヶ月単位で合算することができます。
合算額のうち一定金額を超えた分が高額療養費制度の対象となって支払われますが、69歳以下の人については21,000円以上の自己負担のみが合算されます。

多数回該当

多数回該当とは、過去12ヶ月以内に上限額に達した回数が3回以上であると、4回目から本来の負担額の上限が下がる仕組みです。

高額療養費の支給申請は、過去にさかのぼって行うことができます。
ただし、治療を受けた月の翌月の初日から2年を過ぎると時効になってしまいます。

もし過去に低身長の治療を受けていて、条件を満たしている場合は早めに申請をしたほうが良いでしょう。

また高額療養費制度を利用するには認定証が必要となりますが、現在手元に認定証がなくても後日払い戻されることがあります。
いったん専門医療機関の窓口で全額負担することになりますが、認定証の交付後、支払い済みの窓口負担額と上限額の差額が戻ってきます。

高額療養費制度の対象となる条件があります


高額療養費制度は低身長の治療を受給対象としていますが、低身長の治療とは成長ホルモンの投与を指しています。
成長ホルモンは薬剤としては高価な部類であり、年間でおよそ100~700万円の治療費がかかるとも言われています。

・成長ホルモン分泌不全性低身長症
・SGA性低身長症
・ターナー症候群
・プラダー・ウィリー症候群
・ヌーナン症候群
・軟骨異栄養症
・小児慢性腎不全

いずれかの疾患が原因で低身長であると診断され、成長ホルモンの投与を行った場合に健康保険が適用されて、3割の自己負担となります。
しかしながら自己負担が3割で済んだとしても、成長ホルモンによる治療は長期間にわたるため、治療費はかかり続けます。

お子さんが上記の疾患によって低身長であると診断されたら、申請の手続きについて専門医療機関に相談をしましょう。

低身長の成長ホルモン治療では治療費を軽減する制度がいくつもあります

成長ホルモン治療では健康保険の適用や高額療養費制度を利用できることをお伝えしましたが、利用できる助成金制度にはほかにもさまざまなものがあります。
下記は健康保険の適用や高額療養費制度以外の主な助成金制度になります。

・小児慢性特定疾病医療費助成制度
・特定疾患治療研究事業
・付加給付制度
・地方自治体による助成金制度

中でも小児慢性特定疾病医療費助成制度は、18歳未満の子どもを対象とした助成金制度になります。
18歳の時点で受給者証が交付されており、今後も治療が必要と認められると20歳未満の間は受給することができます。

小児慢性特定疾病医療費助成制度の申請をするには、医師から医療意見書を交付してもらう必要があります。手続きの流れなど詳細については、かかりつけの専門医療機関に尋ねてみましょう。

(まとめ)低身長の治療にかかる治療費は安く抑えられる?

1.低身長の治療に伴う治療費は健康保険の適用や助成金制度によって安くなることがあります

低身長の治療にかかる治療費には高額なイメージがありますが、法人や各自治体の助成金制度を利用することで、治療費の負担を軽減できることがあります。助成金制度を利用するためには、申請の手続きを取る必要があります。

2.低身長の成長ホルモン治療は治療費の高額療養費制度の対象となります

低身長の治療は、健康保険の高額療養費制度の受給対象となることがあります。1ヶ月の間に専門医療機関で支払った治療費のうち、上限額を超えた分が支払われることになります。

3.高額療養費制度の対象となる条件があります

低身長の治療で高額療養費制度を利用する条件は、成長ホルモンの投与による療を受けた場合とされています。成長ホルモン治療が必要となるのは、成長ホルモン分泌不全性低身長症、SGA性低身長症などの疾患です。

4.低身長の成長ホルモン治療では治療費を軽減する制度がいくつもあります

成長ホルモン治療では健康保険の適用や高額療養費制度のほかに、利用できる助成金制度がいくつもあります。小児慢性特定疾病医療費助成制度は、18歳未満の子どもを対象とした助成金制度です。詳しくは専門医療機関の医師に相談してみましょう。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
齋藤まい医師
さいとう まい/Mai Saito

 

経歴
2006 年 関西医科大学 医学部医学科 卒業
療法人藤井会 石切生喜総合病院 臨床研修医
2008 年 大阪市立総合医療センター 整形外科勤務
2010 年 医療法人浩仁会 南堺病院  整形外科
2011 年 医療法人宝持会 池田病院  整形外科
2016 年 西新宿整形外科

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院長 齋藤まい医師