成長ホルモンには身長を伸ばす働きがあるので不足すると低身長を招きます


成長ホルモンには身長を伸ばす働きがありますが、何らかの原因によって成長ホルモンの分泌量が不足すると、子どもの低身長を招きます。
子どもが低身長になる疾患にはさまざまなものが考えられますが、低身長という症状の陰に他の疾患が隠れていることがあります。

子どもの低身長の治療を行う専門医療機関では、低身長を引き起こしている疾患の有無を検査し、自己注射による成長ホルモン治療の指導をしています。

低身長の原因のひとつに成長ホルモン分泌不全性低身長症があります

成長ホルモン分泌不全性低身長症とは、脳の下垂体から分泌される成長ホルモンの量が低下することによって起こる内分泌疾患です。
子どもが低身長となる原因はいくつもあり、成長ホルモン分泌不全性低身長症をはじめとする内分泌系疾患は全体の7%ほどと、割合としてはそれほど高いものではありません。

男の子で10,000人あたり2.14人、女の子で10,000人あたり0.71人が成長ホルモン分泌不全性低身長症にかかると言われており、男女比は3:1で男の子のほうが多くなっています。

成長ホルモン分泌不全性低身長症には生まれつきに脳の下垂体に問題がある先天性のもの、脳腫瘍などの後天性のもの、原因不明とされるものがあります。
成長曲線において「-2SD以下」の場合や、身長の伸び具合が標準と比べて著しく低く(平均の80%以下)、それが2年間以上続いている場合に、成長ホルモン分泌不全性低身長症の疑いがあります。

成長ホルモン分泌不全性低身長症は出生時に問題が見つからなくても、幼児期に入った頃から次第に成長に遅れが生じるようになります。
低身長だけではなく性的成熟も遅れがちになり、体型や声などが子どもっぽいままなどの特徴が見られます。

専門医療機関で各検査を経て、成長ホルモン分泌不全性低身長症であるという診断がされると、成長ホルモン治療を行うことになります。

SGA低身長症によって身長が伸びないこともあります


赤ちゃんがお腹の中にいる時に何らかの原因によって成長が遅くなり、標準よりも小さく産まれることがあります。
子どもが2~3歳になっても他の子どもと比べて身長が追いつかないと感じたら、SGA低身長症の可能性があると考えられます。

一般的に未熟児とされる状態で産まれても、ほとんどの場合は2~3歳になる頃には他の子どもに身長が追いつきます。
ところが子ども100人分のデータにおいて、身長と体重が小さいほうから10番目に入るようであればSGA低身長症の検査を受けたほうが良いでしょう。

SGA低身長症は成人になっても低身長であることが多いため、子どものうちに専門医療機関で治療を受ける必要があります。
SGA低身長症も成長ホルモン分泌不全性低身長症と同様に、成長ホルモンの投与をすることで低身長の治療を行います。

成長ホルモン治療は身長伸ばすための安全性の高い治療法です

専門医療機関では、成長ホルモンを投与することで低身長の治療を行っています。
成長ホルモンは体内でも作られているものであるため、アナフィラキシーショックなどの重篤な副作用が起こるリスクは極めて低いと考えられています。
治療を開始したばかりの頃は注射をした部分に痛みを感じたり、頭痛や発疹を生じたりすることもありますが、いずれも一時的な症状になります。

ただしインスリン依存性糖尿病の遺伝子を持っていると糖尿病を発症する可能性があるため、家族内に糖尿病患者の方がいる場合は、治療を開始する前に医師に伝える必要があります。

成長ホルモンは経口投与をしても胃腸で消化・分解されてしまうことから、自己注射による投与となります。
子どもが小さい場合は保護者が注射をしますが、ある程度の年齢であれば本人が注射をしても問題はありません。

成長ホルモン治療は投与を開始してから最初の1年間に、最も身長が伸びると言われています。
成長速度は治療前の2~4倍にもなり、次第に緩やかになって落ち着いてきますが、治療を行わない子どもと比較してその後も成長速度が上がると言われています。

(まとめ)低身長と成長ホルモンの関係とは?

1.成長ホルモンには身長を伸ばす働きがあるので不足すると低身長を招きます

身長を伸ばす働きのある成長ホルモンは疾患によって分泌量が低下してしまうと、子どもの低身長を招く原因となります。低身長治療の専門医療機関では、自己注射による成長ホルモンの投与を行うことで子どもの低身長を改善します。

2.低身長の原因のひとつに成長ホルモン分泌不全性低身長症があります

成長ホルモン分泌不全性低身長症では成長ホルモンの量が低下し、女の子よりも男の子に患者が多くみられます。成長曲線で「-2SD以下」、身長の伸び方が平均の80%以下で2年間以上続いている場合に、成長ホルモン分泌不全性低身長症の疑いがあります。

3.SGA低身長症によって身長が伸びないこともあります

在胎週数から見た時に生まれた赤ちゃんの身体が小さい場合、SGA低身長症の可能性があります。成長ホルモン分泌不全性低身長症と同様に専門医療機関の指導の下、成長ホルモンの投与をすることで低身長の治療を行います。

4.成長ホルモン治療は身長伸ばすための安全性の高い治療法です

成長ホルモンを投与された子どもの成長速度は治療前と比べて、2~4倍にもなるとされています。最初の1年間で最も身長が伸びやすく、低身長の改善に大きな効果が期待できます。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
田邊雄医師
たなべ ゆう/Yu Tanabe

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経歴
富山県立富山中部高等学校卒業
金沢医科大学医学部医学科卒業
順天堂医院 初期研修医
順天堂医院 初期研修修了
順天堂医院 整形外科入局
順天堂大学大学院 整形外科学講座
下記順天堂医院関連施設にて勤務・研修
(順天堂本院、順天堂練馬、伊東市民病院、宮川病院、杏雲堂病院、浅草病院、東部地域病院、賛育会病院、王子病院 等)
日本整形外科学会認定 整形外科専門医取得
順天堂大学大学院 医学博士取得
SBCグループ・西新宿整形外科 入職
西新宿整形外科  医院長
ロコモアドバイスドクター 就任
(「ロコモ チャレンジ!推進協議会」公認)

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院長 田邊雄医師