低身長かどうかを診断するために成長ホルモンの検査を行います


専門医療機関での成長ホルモンの検査は、成長ホルモンが正常に分泌されているかを調べるために行います。成長ホルモン分泌刺激試験と呼ばれており、採血による検査となります。成長ホルモンは睡眠中に最も分泌されるため、検査の際は成長ホルモンの分泌を促す薬剤を投与します。

この検査によって分泌される成長ホルモンのパターンには個人差があるため、およそ2時間をかけて15~30分おきに採血します。
2回の検査でいずれも成長ホルモンの分泌が低いと判断されると、成長ホルモンの分泌不足よる低身長である可能性があります。

成長ホルモンが身長を伸ばすためのカギを握っています

成長ホルモンが身長を伸ばすのに欠かせない成分だと言われているのは、骨を伸ばす作用があるためです。骨が伸びるというのは、身長が伸びることと同じ意味になります。

専門医療機関で成長ホルモン分泌刺激試験を行うのも、この成長ホルモンの分泌量を検査することで、低身長であるかどうかの判断がつくからです。

成長ホルモンの検査当日は水以外は何も口にしない空腹の状態で、検査に臨みます。
採血前に成長ホルモンが最も分泌されやすい睡眠中と同じ状態にするために、成長ホルモンの分泌を促す薬剤が投与されます。

血液検査となるため採血用の針を使用しますが、針は一度刺してそのままの形で検査が進められていきます。採血をするたびに針の抜き差しをしないので、注射針が苦手な子どもへの心理的負担も比較的軽くて済みます。

検査の結果、異常なしとなったとしても、成長ホルモンの分泌に100%問題がないというわけではありません。
検査中は薬剤の作用によって成長ホルモンが分泌されていただけで、普段の生活では正常に分泌されていないケースもあります。

そのため起床時に採尿をして尿中の成長ホルモンの量を調べたり、実際に睡眠中に検査を行って成長ホルモンが正常に分泌されているかを検査したりすることもあります。

成長ホルモン分泌刺激試験によって病気が判明することがあります


血液検査などのすべての検査を終えた後、検査結果が出るまでに1~2週間ほどかかります。
成長ホルモン分泌刺激試験によって成長ホルモンの不足が判明することで、病気が判明することがあります。成長ホルモンが不足する病気にはさまざまなものがありますが、専門医療機関で成長ホルモン治療を受けることで、身長が伸びる可能性が高まります。

検査で判明することがある主な病気には、次のものがあります。

SGA性低身長症

産まれた時に標準よりも身体が小さい場合、SGA性低身長症の疑いがあります。
子宮内での発育が充分でなくても多くの子どもは3歳までには標準の身長と体重に追いつきます。
3歳を過ぎてもあまり成長が見られない時は、専門医療機関にて成長ホルモン治療を受けることができます。

成長ホルモン分泌不全性低身長症

出産の際に何らかの原因によって脳にダメージを負ってしまうと、下垂体から成長ホルモンが正常に分泌されなくなります。
年齢が進むにつれて低身長が目立つようになりますが、早めに成長ホルモン治療を開始すると、身長が伸びるタイミングもその分早くなります。

睡眠中は最も成長ホルモンの分泌量が増えます

22時~翌2時の時間帯は身長を伸ばすために必要な成長ホルモンが最も分泌されやすいという説がありますが、成長ホルモンが分泌されやすくなる条件は、時間帯ではないことがわかっています。
成長ホルモンが分泌されやすくなる条件とは、良い睡眠をとることになります。
良い睡眠とは長時間ダラダラと眠るものではなく、翌朝スッキリと目覚められるような深い眠りを得ることです。

眠りに落ちてからおよそ3時間後に成長ホルモンの分泌量が増えると言われています。
中でも眠ってから1時間半ほど後にやって来る最も深い眠りの最中に分泌量が多くなるとされ、入眠してから始めの3時間のうちにどれだけ深く眠れるかが影響してきます。

専門医療機関で行われている成長ホルモン治療は、医師の指導に基づいての在宅注射となります。
睡眠中に成長ホルモンの分泌が活発になることから、注射するタイミングとしては就寝直前とすることが一般的です。

就寝直前の注射が難しい場合でも、なるべく毎日同じ時間に投与することが望ましいとされています。

(まとめ)成長ホルモンの検査で低身長かどうかがわかる?

1.低身長かどうかを診断するために成長ホルモンの検査を行います

専門医療機関では、成長ホルモンの分泌が正常に行われているかどうかを見るために血液検査を行います。2回の検査でいずれも成長ホルモンの分泌が低いと判断されると、成長ホルモンの不足よる低身長である可能性ありと診断されます。

2.成長ホルモンが身長を伸ばすためのカギを握っています

成長ホルモンには骨を伸ばす作用、つまり身長を伸ばす作用があります。専門医療機関で成長ホルモン分泌刺激試験を行うのは、成長ホルモンの分泌量を検査することで低身長であるかが判断できるからです。

3.成長ホルモン分泌刺激試験によって病気が判明することがあります

成長ホルモン分泌刺激試験の結果が出るには1~2週間を要しますが、この検査によって病気が判明することがあります。SGA性低身長症や成長ホルモン分泌不全性低身長症は、成長ホルモン治療をすることで低身長を改善できます。

4.睡眠中は最も成長ホルモンの分泌量が増えます

成長ホルモンが最も分泌されやすくなるのは、夜眠っている間になります。22時~翌2時に分泌量が増えるという説もありますが、成長ホルモンが分泌されやすくなる条件は時間帯ではなく、質の良い睡眠であることがわかっています。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
齋藤まい医師
さいとう まい/Mai Saito

 

経歴
2006 年 関西医科大学 医学部医学科 卒業
療法人藤井会 石切生喜総合病院 臨床研修医
2008 年 大阪市立総合医療センター 整形外科勤務
2010 年 医療法人浩仁会 南堺病院  整形外科
2011 年 医療法人宝持会 池田病院  整形外科
2016 年 西新宿整形外科

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院長 齋藤まい医師