遺伝が原因で低身長になることもならないこともあります


昔から子どもの低身長の原因は親からの遺伝であるという考え方が根強くありますが、遺伝が必ずしも低身長の原因になるとは限りません。親からの遺伝が原因で子どもが低身長になることもありますが、低身長の多くは原因がわからない特発性低身長症であると言われています。

つまり、低身長の原因の多くは遺伝以外のところにあり、さまざまな疾患や生活環境、ストレスなどが大きく影響していると考えられます。
子どもの低身長は遺伝が原因だと決めつけずに、気になることがあればすぐに専門のクリニックによるカウンセリングを受けましょう。

家族性低身長症は親からの遺伝が原因で子どもが低身長になることです

突発性低身長症は、家族性低身長症、体質性低身長症、原発性低身長症の総称のようなものになります。
親からの遺伝が原因で低身長となるのが家族性低身長症であり、両親または親のどちらかが低身長である場合に発症することがあるとされています。

身長を含め、両親の体格が子どもに遺伝するという研究結果は世界各地で発表されていますが、遺伝する確率などについては未だに解明されていません。
両親の身長が低くても子どもの身長が高い場合もあれば、両親の身長が高くても子どもの身長が低くなる場合もあり、必ずしも身長が遺伝するとは断定できない部分があります。

日本人の平均身長そのものが昔と比べて大きく伸びていることから考えても、遺伝だけが原因ではなく、生活スタイルや食生活の変化が身長に影響している可能性があると考えられます。
例えば江戸時代の人の身長は、成人男性で155~158cm、成人女性で143~146cmであったという記録が残っています。

現代のデータと照らし合わせると、155cmといえば12歳前後の男の子、143cmといえば10歳前後の女の子の平均身長とほぼ同じです。
このことからも身長が遺伝するとも限らず、また遺伝だけが子どもの低身長の原因になっているとは考えにくいと言えるでしょう。

子どもの身長を伸ばすにはタンパク質の摂取が効果的です


子どもの身長を伸ばすために効果的であるとされる栄養素の中で、最も重視したいのがタンパク質になります。
タンパク質は身体を構成する主要な成分であり、骨、筋肉、皮膚、臓器、髪の毛、血液などを作るほか、ホルモン、酵素、免疫機能をコントロールするための物質ともなります。
タンパク質は人間にとって欠かせない栄養素になりますが、特に成長期に差しかかった子どもは成人に推奨される摂取量と同じくらいのタンパク質を必要とします。

タンパク質には骨を伸ばしたり、成長ホルモンの分泌を促したりする働きがあります。タンパク質は身近な食材から摂取できるので、家庭での食事やお弁当などで上手に取り入れることができます。

牛、豚、鶏などの肉類にはタンパク質が多く含まれているので、子どもに人気が高いハンバーグや焼き肉、から揚げなどのメニューから摂取させるのが効率的です。
ただし肉類はカロリーや脂質も高いので、過剰に食べさせてしまうと肥満を招く原因にもなります。
豆腐や納豆などの大豆製品からも良質なタンパク質が摂れるので、カロリーバランスに気をつけながら献立を考えてみましょう。

子どもが低身長かもしれないと感じたら専門医療機関を受診しましょう

子どもが低身長となる原因は実にさまざまです。
親からの遺伝であることでもあればそうでないこともあり、食生活が影響していることもあれば、何らかの疾患が原因となっていることもあります。
大切なのは原因を決めつけずに、低身長の可能性があると気づいた段階で専門医療機関を受診することです。

専門医療機関では、低身長の原因を突き止めるためにいくつもの検査を行います。
検査をしたうえで身長を伸ばすための治療をしたり、生活習慣を改善するための指導を行ったりします。子どもの身長が伸びる時期は限られているため、早い時期に行動に起こすことが低身長を改善することに繋がります。

(まとめ)遺伝が子どもの低身長を招く原因になる?

1.遺伝が原因で低身長になることもならないこともあります

子どもの低身長は親からの遺伝が原因であると捉えられることが多いですが、親の身長が遺伝するとは限りません。遺伝が原因で低身長になるケースもありますが、低身長の原因の多くは特発性低身長症であると言われています。

2.家族性低身長症は親からの遺伝が原因で子どもが低身長になることです

家族性低身長症は親からの遺伝による低身長になりますが、遺伝する確率などについては不明な部分も多くあります。日本人の平均身長そのものが昔と比べて大きく伸びており、生活スタイルや食生活の変化が身長に影響していることが考えられます。

3.子どもの身長を伸ばすにはタンパク質の摂取が効果的です

タンパク質は子どもの身長を伸ばすうえで、最も重視したい栄養素になります。タンパク質には骨を伸ばしたり、成長ホルモンの分泌を促したりする働きがあり、肉や大豆などの身近な食材から摂取することができます。

4.子どもが低身長かもしれないと感じたら専門医療機関を受診しましょう

子どもが低身長となる原因は親からの遺伝であることもあれば、ほかに原因が見つかることもあり、多くの原因が考えられます。子どもの身長が伸びる時期は限られているため、早い時期に行動に起こすことが低身長を改善する可能性を高めることになります。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
田邊雄医師
たなべ ゆう/Yu Tanabe

 

経歴
2003 年 富山県立富山中部高等学校卒業
2011 年 金沢医科大学医学部医学科卒業
2011 年 順天堂医院 初期研修医
2013 年 順天堂医院 初期研修修了
2013 年 順天堂医院 整形外科入局
2014 年 順天堂大学大学院 整形外科学講座
2013-2018 年 下記順天堂医院関連施設にて勤務・研修
(順天堂本院、順天堂練馬、伊東市民病院、宮川病院、杏雲堂病院、浅草病院、東部地域病院、賛育会病院、王子病院 等)
2018 年 日本整形外科学会認定 整形外科専門医取得
2018 年 順天堂大学大学院 医学博士取得
2018 年 SBCグループ・西新宿整形外科 入職
2018 年 西新宿整形外科  医院長
2019 年 ロコモアドバイスドクター 就任
(「ロコモ チャレンジ!推進協議会」公認)

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
住所 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-21-3 新宿大京ビル7階
お問い合わせ 0120-962-992
院長 田邊雄医師