身長を伸ばすために牛乳をたくさん飲ませることは子供の身体に負担をかけることがあります


牛乳をたくさん飲ませても、子供の身長が伸びることはありません。
身長を伸ばすために子供に牛乳をたくさん飲ませることを習慣としている家庭は少なくありませんが、実は牛乳には直接的に身長を伸ばす効果がないことが医学的に判明しています。

子供の体格や年齢などにもよりますが、適切な牛乳の摂取量は1日あたり、400mlくらいであると言われています。
牛乳を飲み切れる量にも個人差があるので、残さず飲み切れる量を見極めてあげることが大切です。

牛乳の飲み過ぎによって牛乳貧血を起こしやすくなると言われています

牛乳は一般的に栄養豊富なイメージが強く、子供の成長を促す目的で給食でも定番となっていますが、飲み過ぎることによって貧血を起こすことがあると言われています。
牛乳の過剰摂取のせいで貧血が起こる可能性については、あまり広くは知られていません。

この牛乳貧血によって鉄欠乏性貧血を引き起こすことがあると考えられおり、牛乳に含まれている栄養素について正しい知識を持つことが求められています。
牛乳の飲み過ぎによって鉄欠乏性貧血を起こす理由は、たったひとつです。
牛乳には鉄分がほとんど含まれておらず、一般的に100gあたりの含有量はおよそ0.02mgです。

つまり、牛乳から鉄分を摂取することはほぼ不可能だと言わざるを得ません。

・炭水化物(4.8g)
・脂肪(3.8g)
・ナトリウム(41mg)
・カリウム(150mg)
・カルシウム(110mg)

牛乳100gに含まれている主な栄養素は上記のとおりです。

ビタミン類などさまざまな栄養素が含まれていますが、特にカルシウムをはじめとするミネラル類の含有量が高くなっています。
ビタミン類やミネラル類も子供の成長を促進するうえで必要な栄養素ですが、牛乳ばかりを飲み続けることは栄養不足を招きます。

また牛乳は非常に腹持ちが良いため、子供にたくさん飲ませてしまうと食事が食べられなくなってしまうことがあります。
食事から栄養素が摂取できないと他にも不足する栄養素が出てくるので、身長を伸ばすことの妨げとなります。

牛乳が身体に合わないときは乳糖不耐症の可能性があります


年齢を問わず、牛乳を飲んだことでお腹の調子が悪くなる人は少なくありません。
これは牛乳に含まれている乳糖をうまく消化できないことから消化不良や下痢を起こしてしまう、乳糖不耐症という症状です。

乳糖は通常、小腸にある乳糖分解酵素(ラクターゼ)によって分解・吸収されますが、この乳糖分解酵素が不足していると乳糖が消化されず、大腸の中で炭酸ガスや脂肪酸が発生します。
これらが腸を刺激することで腹部膨張、下痢、胃痙攣、腹鳴などの症状が現れることがあります。
症状が重いと他の栄養素も一緒に排泄されてしまうので、身長や体重に影響が出やすくなります。

牛乳に含まれている栄養素の中には子供の成長にとって必要なものも含まれていますが、身長を伸ばすことを目的として大量に飲ませることは適切ではありません。
子供が牛乳を飲むことを嫌がる場合は、乳糖不耐症の症状が隠れている可能性もあります。
単なる好き嫌いと判断せず、様子を見るようにしましょう。

牛乳は適量を消化の良い形で提供しましょう

牛乳は飲み過ぎると身体に負担をかけることもありますが、骨を丈夫にするカルシウムなどを豊富に含んでいます。
乳糖不耐症の心配がないのであれば、飲みやすくアレンジして提供してみましょう。

冷たい牛乳は下痢を起こすことがあるので、ホットミルクにするのも良いでしょう。
砂糖やハチミツを少し加えて甘くすると、子供に喜ばれやすくなります。

また子供に人気のメニューである、シチューなどに適量を加えてみるのも良いアイデアです。
牛乳臭さが軽減されるだけでなく、料理の味がまろやかになります。

乳糖不耐症や牛乳が苦手な子供には、カルシウム不足を補う目的で小魚や大豆食品などを食べさせましょう。

牛乳そのものには、身長を伸ばす効果はありません。
子供の身長を伸ばしたいのであれば食生活の改善点などについて、専門医療機関に相談してみましょう。

(まとめ)子供の身長を伸ばすには牛乳をたくさん飲ませるべき?

1.身長を伸ばすために牛乳をたくさん飲ませることは子供の身体に負担をかけることがあります

身長を伸ばすために子供に牛乳を飲ませることを習慣にすることがありますが、牛乳には身長を伸ばす効果がないことが医学的に判明しています。牛乳の1日あたりの適切な摂取量である400mlを目安に、飲み切れる量を見極めてあげることが大切です。

2.牛乳の飲み過ぎによって牛乳貧血を起こしやすくなると言われています

給食で定番の牛乳は栄養素が豊富に含まれているイメージが強いですが、鉄分の含有量が少ないため、飲み過ぎは鉄欠乏性貧血を発症するリスクが高まります。また腹持ちが良いことから、飲み過ぎることで食事が喉を通らなくなり、栄養不足の原因ともなります。

3.牛乳が身体に合わないときは乳糖不耐症の可能性があります

乳糖不耐症は小腸にある乳糖分解酵素が不足していることから、腹部膨満感、下痢などを起こす症状のことです。身長を伸ばすことを目的として大量に牛乳を飲ませることは、乳糖不耐症を見逃す原因にもなります。

4.牛乳は適量を消化の良い形で提供しましょう

牛乳そのものに身長を伸ばす効果はありませんが、骨を丈夫にするカルシウムを豊富に含んでいるので、子供が口にしやすい形にアレンジしてみましょう。身長を伸ばすための食生活については、専門医療機関に相談することをおすすめします。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
田邊雄医師
たなべ ゆう/Yu Tanabe
経歴
富山県立富山中部高等学校卒業
金沢医科大学医学部医学科卒業
順天堂医院 初期研修医
順天堂医院 初期研修修了
順天堂医院 整形外科入局
順天堂大学大学院 整形外科学講座
下記順天堂医院関連施設にて勤務・研修
(順天堂本院、順天堂練馬、伊東市民病院、宮川病院、杏雲堂病院、浅草病院、東部地域病院、賛育会病院、王子病院 等)
日本整形外科学会認定 整形外科専門医取得
順天堂大学大学院 医学博士取得
SBCグループ・西新宿整形外科 入職
西新宿整形外科  医院長
ロコモアドバイスドクター 就任
(「ロコモ チャレンジ!推進協議会」公認)

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運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 田邊雄医師