子供に牛乳を飲ませても身長が伸びるとは言いにくいです


子供に牛乳をたくさん飲ませても、それによって身長が伸びるとは言いにくいでしょう。
牛乳を飲むと身長が伸びるという考え方は昔から根強くありますが、これは牛乳に豊富に含まれているカルシウムに身長を伸ばす効果があると考えられてきたためです。

しかしカルシウムの効果は骨を丈夫にすることであるとされており、子供に牛乳をたくさん飲ませても身長は伸ばすことができるとは言えません。
反対に牛乳を飲み過ぎることで体質によっては消化不良を起こし、健康を損なってしまうこともあります。

牛乳の飲ませ過ぎに注意しましょう

カルシウムに身長を伸ばす効果があるという誤解から、牛乳をたくさん飲めば身長が伸びるという考え方は、長い間ずっと定着してきました。

ところが専門医療機関の見解では、カルシウムには身長を伸ばす効果はないとされており、インターネットの普及などによってその認識も徐々に広まりつつあります。
とはいえ、子供の身長を伸ばすためには牛乳をたくさん飲ませたほうが良いという考え方は根強く残ってもおり、牛乳を飲むことを強いるようなケースも未だ見受けられます。

現在子供がおられる方でも、ご自身が子供だった頃に無理に牛乳を飲ませられた経験があるという方は少なくないでしょう。

なぜ牛乳を無理に飲ませてはいけないのか、答えはとてもシンプルです。
牛乳はカルシウムが多く含まれていることで知られていますが、このカルシウムの一日あたり摂取量が成長期の子供の場合、700~1000mgであるとされているためです。
カルシウムに限らず、栄養素を過剰に摂取することは健康を損なう要因となります。

また牛乳は腹持ちがとても良いので、あまりに飲ませ過ぎてしまうと、食事を食べられなくなり、食生活の乱れにもつながります。

その反面、カルシウムは吸収率があまり良くなく、日本人の60%がカルシウム不足であると言われています。
骨を丈夫にしてくれるカルシウムは子供に欠かせない栄養素ですが、牛乳だけに偏るのではなく、他の食品からもカルシウムを摂取するにしましょう。

カルシウムは牛乳以外の食品からも摂取するようにしましょう


身長を伸ばす効果だけを考えると、身長を伸ばす効果のないカルシウムはあまり重要ではないという印象を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。
しかしながら、身長を伸ばすことだけでなく「子供の成長」という枠組みで考えたとき、骨を強化するカルシウムの働きもやはり重要であると言えるのではないでしょうか。

カルシウム不足を予防・解消するためには牛乳だけでなく、他の食品からも摂取したほうが良いことは先ほどお伝えしました。
カルシウムを豊富に含む食品は牛乳以外に次のようなものがあります。

乳製品

・牛乳(コップ1杯あたり220mg)
・プロセスチーズ(1切れあたり126mg)
・ヨーグルト(1パックあたり120mg)

魚・海藻類

・桜エビ(大さじ1杯あたり100mg)
・シシャモ(3尾あたり149mg)
・ひじき(煮物1食分あたり140mg)

大豆類

・納豆(1パックあたり45mg)
・木綿豆腐(1丁あたり360mg)
・厚揚げ(1枚あたり480mg)

カルシウムの吸収率を上げるには、ビタミンDの働きが必要です。

イワシ、サンマ、キクラゲ、シイタケなどの食品とうまく組み合わせて、献立を考えてみましょう。

身長を伸ばすためには成長ホルモンの分泌を高めましょう

身長を伸ばすためにはあらゆる栄養素を食卓に取り入れ、バランスの良い食生活を習慣とすることが求められています。
その中で子供が成長していくために最も必要な栄養素とされているのが、タンパク質です。

成長ホルモンそのものがタンパク質で構成されていることもあり、タンパク質は重要な栄養素として位置づけられていますが、食事からタンパク質を摂取する際に気をつけなければならないことがあります。
タンパク質を含む食材は主に肉、魚、卵、大豆などになりますが、動物性のタンパク質を摂り過ぎると肥満の原因になるため、適量を心がけねばなりません。

食事以外で成長ホルモンの分泌を高める方法としては、専門医療機関での成長ホルモン治療が有効です。
ただし思春期を過ぎてしまうと治療の効果が出なくなることがあるので、治療を考えるのであれば早めに受診するようにしましょう。

(まとめ)子供に牛乳を飲ませると身長が伸びる?

1.子供に牛乳を飲ませても身長が伸びるとは言いにくいです

古くから子供に牛乳をたくさん飲ませると身長が伸びるという考え方がありますが、牛乳に含まれるカルシウムには身長を伸ばす効果はありません。カルシウムの効果は骨を丈夫にすることですが、これが誤解されたまま広まって長い間定着していると考えられます。

2.牛乳の飲ませ過ぎに注意しましょう

カルシウムが身長を伸ばすという誤解から、牛乳をたくさん飲ませれば子供の身長が伸びるという認識が根づいています。誤った認識から子供に牛乳を飲むことを強いてしまうと、健康を損なう可能性があります。

3.カルシウムは牛乳以外の食品からも摂取するようにしましょう

カルシウム不足を補うためには、牛乳以外の食品も食べさせるようにしましょう。乳製品、魚・海藻類、大豆製品にも多くのカルシウムが含まれています。
また、ビタミンDを含む魚類やきのこ類を一緒に食べるとカルシウムの吸収率が上がります。

4.身長を伸ばすためには成長ホルモンの分泌を高めましょう

子供の成長に最も必要な栄養素はタンパク質ですが、食事以外で成長ホルモンの分泌を高めるには専門医療機関での成長ホルモン治療が有効です。ただし思春期を過ぎると治療の効果が出なくなる可能性が高まるので、早めに受診しましょう。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
田邊雄医師
たなべ ゆう/Yu Tanabe
経歴
富山県立富山中部高等学校卒業
金沢医科大学医学部医学科卒業
順天堂医院 初期研修医
順天堂医院 初期研修修了
順天堂医院 整形外科入局
順天堂大学大学院 整形外科学講座
下記順天堂医院関連施設にて勤務・研修
(順天堂本院、順天堂練馬、伊東市民病院、宮川病院、杏雲堂病院、浅草病院、東部地域病院、賛育会病院、王子病院 等)
日本整形外科学会認定 整形外科専門医取得
順天堂大学大学院 医学博士取得
SBCグループ・西新宿整形外科 入職
西新宿整形外科  医院長
ロコモアドバイスドクター 就任
(「ロコモ チャレンジ!推進協議会」公認)

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
住所 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-21-3 新宿大京ビル7階
お問い合わせ 0120-962-992
院長 田邊雄医師