背を伸ばすのに牛乳は必要とは言えません。


背を伸ばすことに対して、牛乳は必要なものとは言えません。牛乳に含まれている主成分のカルシウムは、骨を強くするためのものであって、背を伸ばすためのものではないからです。

また骨を強くするためにはカルシウムの摂取が欠かせませんが、カルシウムだけで骨を強くすることはできません。というのもカルシウムを吸収して骨を強くするためには、マグネシウムも摂取する必要があるからです。

背を伸ばそうと牛乳を飲みすぎた場合、ほかの栄養素を摂取する妨げとなる可能性がありますし、過剰に摂取すると健康を損ねるリスクもあります。

背を伸ばすにはカルシウムではなく成長ホルモンが必要です

背を伸ばしたいのであれば、牛乳ではなく成長ホルモンの分泌を促進することが重要です。なぜなら成長ホルモンや、成長ホルモンによって生合成が促進されるソマトメジンCという物質によって骨が伸びることによって、背が伸びるからです。

身長が劇的に伸びる時期のことを成長期と言いますが、人間には生涯に2度の成長期が訪れます。1度目は生まれてから4歳までの期間で、この時期のことを第一次成長期と呼んでいます。

第一次成長期を過ぎると、背の伸びは比較的緩やかになってきますが、その時期のことを前思春期と呼んでいるのです。前思春期を過ぎると再び劇的に身長の伸びる時期がやってきますが、その時期のことを第二次成長期と呼んでいます。

より背を伸ばしたいのであれば、第二次成長期はもちろん、第一次成長期や前思春期のタイミングから、背を伸ばそうとすることが重要です。中でも前思春期に背を伸ばす成長因子が成長ホルモンとされています。

男の子の場合は4歳から11歳まで、女の子の場合は4歳から10歳までが前思春期に当たるので、この時期にしっかりと成長ホルモンを分泌させることが重要です。

成長ホルモンの分泌を促すには運動や睡眠が効果的です


身長を伸ばすためには成長ホルモンの分泌を促進することが重要だということでしたが、成長ホルモンの分泌を促進したいのであれば、適度に運動をしたり良質の睡眠を確保したりすることが重要です。なぜなら成長ホルモンの働きによって骨が伸び、それによって背が伸びるからです。

とくに前思春期にしっかりと身体を動かし、良質の睡眠をとることによって、背を伸ばす効果が期待できます。幼稚園や保育園の後半期から、小学校の中学年から高学年にかけてしっかりと身体を動かすことが重要なのです。

しっかりと身体を動かせば睡眠が深くなります。成長ホルモンは寝ている間に活発に分泌されるので、運動をすることで一石二鳥の効果が得られるのです。

成長ホルモンの分泌を促進する際、アルギニンを摂取することも推奨されています。アルギニンは私たちの身体を構成するアミノ酸の一種で、非必須アミノ酸に分類されています。

非必須アミノ酸は体内で生合成することが可能なのですが、成長期には体内で合成される量だけでは足りないということです。そのため食品などから摂取する必要があります。

低身長症は専門の医療機関で治療できます

なんらかの原因によって子供の背が伸びなくなる現象として「低身長」と呼ばれるものがありますが、低身長は専門の医療機関で治療を受けられます。低身長は子供が100人いたら、2人から3人に見受けられるそれほど珍しい現象ではないということです。

子供の身長が低い場合、両親も背が低いというケースが多いのですが、中には染色体の異常や身長を伸ばすためのホルモンが分泌されていないようなケースもあります。

また低体重で生まれた場合、その後の背の伸びが鈍いケースもあるということです。

このような場合、早めに治療を受けることによって、低身長を改善することが期待されています。成長ホルモンの分泌が活発でない場合、成長ホルモン分泌不全性低身長症を発症する可能性があります。

その場合、不足している成長ホルモンを補充する療法を採用することで、背を伸ばすことができるということです。

もしお子さんの身長が成長曲線ほど伸びていかない場合、専門の医師に相談するとよいでしょう。

(まとめ)背を伸ばすのに牛乳は必要?

1.背を伸ばすのに牛乳は必要とは言えません。

背を伸ばすのに牛乳を飲む必要はありません。なぜなら牛乳に含まれている主成分のカルシウムは骨を強くするためのものであり、骨を伸ばす=背を伸ばすためのものではないからです。

2.背を伸ばすにはカルシウムではなく成長ホルモンが必要です

背を伸ばすには牛乳を飲むのではなく、成長ホルモンの分泌を促進することが重要です。

とくに男の子の場合は4歳から11歳まで、女の子の場合は4歳から10歳までの時期にしっかりと成長ホルモンの分泌を促すことで、背を伸ばすことが期待できます。

3.成長ホルモンの分泌を促すには運動や睡眠が効果的です

幼児期から学童期に背を伸ばすには、成長ホルモンの分泌を促進することが重要です。

成長ホルモンの分泌を促進するためには、適度に運動をしたり良質の睡眠を確保したりする必要があります。

4.低身長症は専門の医療機関で治療できます

子供の成長は人それぞれですが、100人に2人から3人の割合で低身長症を発症するケースがあるということです。

そのような場合、専門の医療機関を受診し、専門医の指導を仰ぐとよいでしょう。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
田邊雄医師
たなべ ゆう/Yu Tanabe
経歴
富山県立富山中部高等学校卒業
金沢医科大学医学部医学科卒業
順天堂医院 初期研修医
順天堂医院 初期研修修了
順天堂医院 整形外科入局
順天堂大学大学院 整形外科学講座
下記順天堂医院関連施設にて勤務・研修
(順天堂本院、順天堂練馬、伊東市民病院、宮川病院、杏雲堂病院、浅草病院、東部地域病院、賛育会病院、王子病院 等)
日本整形外科学会認定 整形外科専門医取得
順天堂大学大学院 医学博士取得
SBCグループ・西新宿整形外科 入職
西新宿整形外科  医院長
ロコモアドバイスドクター 就任
(「ロコモ チャレンジ!推進協議会」公認)

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 田邊雄医師