牛乳に含まれるカルシウムは身長を伸ばすための基本となる栄養素です


カルシウムはミネラルの一種で、私たちの体の中に最も多く存在しているミネラルです。
成人の体内に約1キログラム含まれていて、骨や歯を形成するとても重要な栄養素です。

不足すると骨が充分に成長しないため、身長を伸ばすこともできません。
骨と骨との連結部分には、骨端線という軟骨があり、これが成長することで身長が伸びていくのです。

子どもの骨端線は柔らかく、伸びやすいため、成長期にしっかりとカルシウムを摂取することが大切です。また、牛乳の摂取量についての調査で、摂取量が多い子どもの方が、少ない子どもと比べて、身長の伸びが大きくなることがわかっています。

学校の給食では毎日牛乳が出されますが、それだけ成長期にカルシウムが大切なのです。
しかし、給食で出される200mlの牛乳だけでは、1日に必要なカルシウムを摂ることができません。

家庭内でも牛乳以外の食品などでも摂取できるように、栄養素を考えて食事のメニューを考える必要があります。

日本人にとってカルシウムは不足しやすい栄養素であると言われています

日本は火山国であり、土壌にミネラルが少ないため、日本の飲み水や野菜などのカルシウム含有量はあまり多くないと言われています。
欧米の土壌にはミネラルが豊富に含まれているため、飲み水や野菜などのカルシウム含有量も多くなります。

日本人のカルシウム摂取量は、欧米の3分の1というデータもあり、日本人の食生活でもっとも不足しやすいと言われているのです。
子どもがカルシウム不足のまま成長すると、骨がもろくなり、骨折などをしやすくなります。

身体が大きくなるにつれて骨の体積も増えますが、材料であるカルシウムの不足により、骨密度は減少してしまいます。
また、不足したカルシウムを補充するために、身体は骨の中から抜き取るので、骨の中身がスカスカになります。
カルシウム不足しやすい傾向を意識して、毎日牛乳を飲むなどの習慣がとても大切です。

しかし、1日に必要なカルシウムは子どもの年齢により変わりますが、12~14歳の男子には約1,000ミリグラムが必要であると言われています。
これを牛乳で摂ろうとすると、約1リットルの量であり、牛乳を飲んで摂取しようとするのは難しいことです。

小魚などのカルシウムが多く含まれている食品も積極的に食べさせるようにしましょう。
そして、カルシウムの吸収を妨げるリンの摂りすぎに気を付けましょう。

リンもの摂取量は、カルシウムの2倍くらいの量におさえておくとよいといわれています。

子どもの身長を伸ばすためには、骨を成長させることが大切です


身長を伸ばすことは骨の成長が密接に関わっているため、骨の成長に必要な栄養素についても知っておく必要があります。
必要な栄養素はさまざまな種類がありますが、カルシウムは特に大事であると言われています。
ただ、カルシウムを多く摂ればいいのではなく、効率よく摂ることが大切です。

実は、カルシウムを摂取しても、体にすべて吸収されているわけではありません。
食品ごとに吸収率に違いがあり、もっとも良いのが牛乳なのです。

牛乳にはカルシウムだけでなく、吸収率を高める成分も一緒に含まれているため、牛乳単体で摂取しても、効率よく体に吸収できるのです。

もし、牛乳以外の食品でカルシウムを摂るのでしたら、マグネシウムやビタミンDを摂ることも意識しましょう。
マグネシウムは大豆などの豆類、ナッツなどに多く含まれていて、ビタミンDは魚介類や卵などに多く含まれています。

近年、朝食を食べない子どもが増えているそうですが、朝食をしっかりとる習慣をつけましょう。
朝食を抜いたり、食事の時間が不規則だったりすると、間食をしたくなってお菓子を食べてしまったり、睡眠が妨げられたり、成長に悪影響を与える習慣が身に付きやすくなってしまいます。

バランスの良い栄養を摂るためにも、1日3回規則正しく食事をとる習慣を身に付けさせましょう。

子どもの身長が平均以下である場合、遺伝以外に何か原因がある場合があります

子どもの身長が平均以下であっても、「どうせ遺伝だろう」「これから伸びるかも」と考える方も多いかもしれません。
身長が平均以下であること自体を「低身長」という病気であると捉えることがあります。

子どもの成長には食事・睡眠・運動が欠かせませんが、親の目だけでは本当に十分にできているのかわからないこともあります。
また、元々成長ホルモンの分泌量が少ないので、生活習慣がどれだけ整っていても、なかなか成長に結びつかないこともあるでしょう。

それ以外にも、いろいろな可能性があるので、低身長を専門とする病院で診てもらうことも重要です。
日本ではまだあまり知られていませんが、アメリカでは子どもに成長ホルモンを投与し身長が伸びた、という事例が数多く存在します。
成長期が終わると身長が伸びなくなるので、早めに来ていただくことが肝心です。

(まとめ)牛乳をたくさん飲めば身長を伸ばすことができますか?

1.牛乳に含まれるカルシウムは身長を伸ばすための基本となる栄養素です

身長が伸びるのは、骨が成長して長く伸びるためです。骨の成長にはカルシウムの摂取が必須であり、子どもの成長期にはカルシウムがたくさん含まれる牛乳が欠かせません。
1日分のカルシウム量を考えると、牛乳だけでなくほかの食品からも摂る必要があります。

2.日本人にとってカルシウムは不足しやすい栄養素であると言われています

カルシウムが不足すると、骨が成長しないだけでなく、もろくなってしまいます。日本はカルシウムが不足しやすい環境であることをしっかりと意識し、毎日牛乳を飲む習慣をつけ、小魚などのカルシウム含有量が多い食品を食べさせるようにしましょう。

3.子どもの身長を伸ばすためには、骨を成長させることが大切です

子どもの身長を伸ばすためには、骨の成長を助ける栄養が大切です。骨が成長するためには、カルシウムもそうですが、カルシウムの吸収を助ける栄養素の摂取も必要です。
1日3回規則正しく、バランス良く栄養が摂れる食事を摂りましょう。

4.子どもの身長が平均以下である場合、遺伝以外に何か原因がある場合があります

子どもの身長の伸びについて悩んでいる場合、食事・睡眠・運動以外にも、さまざまな原因が考えられます。低身長である場合、それは病気と捉えることもありますので、成長期が終わる前に病院に行くことをおすすめします。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
田邊雄医師
たなべ ゆう/Yu Tanabe
経歴
富山県立富山中部高等学校卒業
金沢医科大学医学部医学科卒業
順天堂医院 初期研修医
順天堂医院 初期研修修了
順天堂医院 整形外科入局
順天堂大学大学院 整形外科学講座
下記順天堂医院関連施設にて勤務・研修
(順天堂本院、順天堂練馬、伊東市民病院、宮川病院、杏雲堂病院、浅草病院、東部地域病院、賛育会病院、王子病院 等)
日本整形外科学会認定 整形外科専門医取得
順天堂大学大学院 医学博士取得
SBCグループ・西新宿整形外科 入職
西新宿整形外科  医院長
ロコモアドバイスドクター 就任
(「ロコモ チャレンジ!推進協議会」公認)

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
住所 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-21-3 新宿大京ビル7階
お問い合わせ 0120-962-992
院長 田邊雄医師