成長ホルモン注射は、不足している成長ホルモンを直接注射で補い、骨端線での骨の成長を加速させる効果があります。
また、成長ホルモン注射は様々な論文によりその効果や安全性が示唆されています。
体内で生成されるものを注射で補充するので、安全性は高いものと考えられていますが、専門性が高い施術なので処方する医師の知見と経験が必要なものとなりますので、低身長でお悩みの方はまず専門医師にご相談ください。
身長が伸びる仕組みは、骨の両端にある骨端線と呼ばれる軟骨組織が新しく骨組織を作り出すことで骨が伸びるため身長が伸びていきます。骨端線は軟骨組織で、成長軟骨帯とも呼ばれています。
骨端線の成長に大きな影響を与えるのが成長ホルモン、甲状腺ホルモン、性ホルモンの3つが挙げられます。それぞれ骨の成長を促進させたり、成熟させる役割があります。
ホルモンと同じく鉄、亜鉛、ビタミンDなどの栄養も骨組織の生成を加速させるための要素です。
成長ホルモンの量は個人差があり、十分に栄養を摂取していても成長ホルモンの量が少なく、身長が伸びないまま成長期が終わってしまう方もいらっしゃいます。
身長が伸びる時期は大きく分けて0〜5歳の乳児期、6〜12歳の学童期、13〜17歳の思春期にわかれます。
乳児期は栄養がしっかりと摂取できているかが最も重要となります。学童期は成長ホルモンの影響で身長が伸びていくので、成長ホルモン注射を行うのであれば、学童期に行うことが最も有効な時期となります。
思春期になると成長ホルモンと性ホルモンにより身長が伸びていきます。性ホルモンは骨の成熟も促す役割があるので、身長が伸びると同時に骨端線が閉じていく時期でもあります。
そのため、成長ホルモン投与で効果が期待できる期間は6歳以上15歳未満となります。この年齢を過ぎると骨端線が閉じてしまうので、効果が望めなくなります。
成長ホルモンによる副作用はほとんど起こらないとされています。
しかし、過剰摂取してしまうと筋肉痛、頭痛、むくみ、吐き気、発疹、手根管症候群、血圧上昇、左室肥大、耐糖能障害などの副作用を引き起こす可能性が考えられます。
専門医師の診療のもとで、決められた投与量を守りましょう。
投与は毎日の自己注射で行うことになります。もちろん、小さなお子様の場合はご両親が打つことも多いです。
注射と言っても針はきわめて細い31ゲージ(0.25mm)なので、就寝時に打っても起きない程度の刺激で、注射の時の痛みを感じにくいものとなっています。
※料金は半年まとめ買いの価格です。
当院では、お子様が成長してゆく中「もしかして我が子は低身長では?」と不安を抱える方からのご相談をいただくことが多く、一目でわかる簡単な子供の低身長チェックを事前にWeb上で行うことができます。 ※17歳6ヶ月まで診断が行えます。
沼倉 裕堅 医師Hirokata Numakura