ガングリオン

ガングリオンとは中にゼリー状の内容物が詰まった腫瘤のことを指します。
ほとんどのガングリオンは手の甲側に発症します。これは手関節にある関節包に繋がっています。
手の甲以外で発症しやすい部位としては拳側の親指にある関節包やばね指が発症する拳側の指の付け根にある腱鞘が挙げられます。

症状

前述した患部に米粒程の大きさからピンポン玉程度の腫瘤ができ、硬度も軟らかいものや硬いものまでと様々です。
通常、無症候性な腫瘤ですが、まれに神経の側にできることがあり、その場合は神経を圧迫してしまいそれに伴ったしびれや痛み、運動麻痺等を引き起こす場合があります。
また、手を酷使してしまうと腫瘤が肥大化することがあります。

原因と病態

■原因

ガングリオンは10代~20代の比較的若い女性によく見受けられますが、手をよく使うからといって必ず発症するという訳ではありません。

■病態

関節や腱鞘などの潤滑油として役割を果たしている滑液がガングリオン内に溜まり、それが濃縮されるとゼリー状の液体になります。
関節や腱鞘部にできたものは関節と腱鞘部に繋がっており、関節に生じているものは長い茎状のもので関節包に繋がっている場合がよく見受けられます。
ガングリオンは手以外にも発症することがあり、骨・筋肉・神経等にも確認されています。これらに関しては粘液が変性してしまい、それらが融合することによって引き起こされてしまうとされています。

診断

腫瘤が確認され、注射針を刺した際にゼリー状の液体が確認された場合診断されます。
外部から触れられ無いほどの小さなガングリオンなどは、確認されにくい為、MRIや超音波検査を用いて診断します。
手関節で継続した痛みが起こる不顕性のガングリオンの一種、オカルトガングリオンもそのうちの一つとされています。

治療

腫瘤以外の症状が見受けられ無い場合はそのままにしていても問題ありません。しかし、診断を受けるには整形外科で受診する必要があリます。治療が必要になる症状としては、肥大化、より強い痛みが伴うもの、神経圧迫による神経症状があるものなどが挙げられます。

治療には保存療法が用いられ、注射器で吸引し溜まった内容物を取り除きます。吸引、排出を繰り返していくうちに治ることがあります。その他の治療法としてはガングリオンに力を加え圧迫し、そのまま潰してしまう、といった治療法も用いられます。

保存療法で改善され無い場合は手術を行いますが、それでも再発してしまう可能性があります。再発を止めるには前述した茎を含めたガングリオンそのものを取り除く必要があり、同時に、関節包周辺にあるガングリオンの元となる嚢胞の存在を確認しなければなりません。

ガングリオンについて医師が解説

腫瘤のみで無症状なら、放置しても心配はありません。ただし、診断をしてもらうためにも整形外科を受診しましょう。大きくなるもの、痛みが強いもの、神経が圧迫されて神経症状があるもの(痛みや運動障害など)は治療が必要になります。
川原 昭久 院長
川原 昭久 院長

監修医師紹介

監修医師紹介

西新宿整形外科クリニック 川原 昭久 院長 Akihisa Kawahara

  • 【所属学会】
    日本整形外科学会
  • 【資格】
    日本専門医機講認定 整形外科専門医
  • 【学会発表実績(筆頭演者として)】
    神奈川整形災害外科研究会