デュピュイトラン拘縮

手のひらの皮膚を移動しにくくしているのは、皮下にある線維性の手掌腱膜というのものです。これにより、皮膚が移動しにくいので、物が握りやすくなっています。
前腕の屈側中央を走る長掌筋腱という腱移植に利用されることの多い腱と、手掌腱膜は繋がっていて、手掌では各指に向かい扇状に広がっています。

症状

手掌から指にかけて硬結ができ、皮膚がひきつれて伸ばしにくくなります。薬指や小指に多く見られ、他の指や足の裏にもできることがあります。痛みや腫れなどはありません。

原因と病態

■原因

特に高齢男性、糖尿病患者に多く見られます。
詳しい原因は未だ不明ですが、手掌腱膜への小外傷の繰り返しで生じるのではないかと考えられています。

■病態

手掌腱膜と皮膚の異常です。
指を曲げる腱が浮き上がっているように触れるかもしれませんが、それは手掌腱膜が肥厚し退縮したものなので、指を曲げる屈筋腱は正常で、異常はありません。

診断

腱の断裂、癒着、腫瘍などの他の病気と区別する必要がありますが、手の硬結と典型的な指の変形などにより医師が見つければ診断がつきます。

治療

指の変形で日常生活に支障をきたすようになると、皮膚の突っ張りをとる手術である腱膜切除を行います。
手術後には、リハビリや夜間伸展位固定である装具療法などの後療法が大切です。

おおよその手術の適応は手掌を机にぴったりつけられるかどうかを試し、浮いてぴったり着かなくなった頃が目安になります。第2関節が曲がってきた場合は早めに手術が必要になることもあります。

監修医師紹介

監修医師紹介

西新宿整形外科クリニック 川原 昭久 院長 Akihisa Kawahara

  • 【所属学会】
    日本整形外科学会
  • 【資格】
    日本専門医機講認定 整形外科専門医
  • 【学会発表実績(筆頭演者として)】
    神奈川整形災害外科研究会