強剛母指

乳児の頃から親指の第1関節が曲がったままで伸びない状態を「強剛母指」と呼んでいます。
母指の付け根の部分にしこりが触れることがありますが、あまり痛がりません。

症状

強剛母指

母指の第1関節が曲がったままで、他動的にも伸びない状態であることに母親や周りの人が気付きます。押しても痛みはありません。

原因と病態

■原因

未だはっきりわかっていません。

■病態

親指を曲げる腱というひもがあり、硬い靱帯性腱鞘というトンネルを通ります。腱がこのトンネルの出口で膨らんで太くなり、このトンネルの中に入らなくなります。

診断

生後3ヵ月以降になり、親が母指を伸ばさないことに気が付くことが多く、伸ばそうとしても伸びないことや、しこりがあることなどで診断します。

治療

自然治癒することがあるので、そのままにするか副木をあてたりします。手術は狭くなった靱帯性腱鞘を開きます。それによる障害はほとんどありませんので、詳しくは医師にご相談ください。

監修医師紹介

監修医師紹介

西新宿整形外科クリニック 沼倉 裕堅 院長 Hirokata Numakura

  • 【所属学会】
    日本整形外科学会
    日本再生医療学会
    日本四肢再建・創外固定学会