モートン病

症状

個人差はありますが、第3〜4足趾間のしびれ・疼痛・灼熱痛などの多彩な神経症状が現れます。前足部足底の小さな有痛性の腫瘤を主訴に来院することもあります。障害部位は第2〜3、まったは4〜5足趾間のこともあります。
痛みは強いことも少なくなく、時には下腿まで及ぶ場合もあります。

モートン病

原因と病態

■原因

中腰の姿勢で行う作業や、ハイヒールの常用など、つま先立ちをする格好が長時間続くと起こりやすくなります。槌趾変形がある場合にも同様な姿勢で生じやすくなります。

■病態

槌趾変形がある場合や中腰の作業、ハイヒールの常用などで趾の付け根の関節(MP関節:中足趾節関節)でつま先立ちをすることにより、足趾に行く神経が中足骨間を連結する靱帯(深横中足靱帯)のすぐ足底部を通過するため、この靱帯と地面の間で圧迫されて生じる神経障害です。
圧迫部の近位には仮性神経腫といわれる有痛性の神経腫が形成されます。女性に多く、特に中年以降に発症します。

診断

障害神経の足趾間に感覚障害があり、中足骨頭間足底に腫瘤と同部のティネルサインがあれば診断は確定できます。他にも足趾を背屈するか、つま先立ちを行うと痛みが強くなります。
確定診断には、レントゲン検査・筋電図検査・MRI検査・超音波検査などを必要に応じて行います。

治療

まず、足底挿板などを用いて保存的治療をします。
3ヶ月ほど様子を見て症状が回復しない場合は手術が必要になることもあります。

■保存的療法

局所を安静・薬剤内服・足底挿板・運動療法・ブロック注射など

■手術療法

神経剥離・神経腫摘出・深横中足靱帯の切離等の手術が行われます
※詳しくは整形外科医にご相談ください。

監修医師紹介

監修医師紹介

西新宿整形外科クリニック 沼倉 裕堅 院長 Hirokata Numakura

  • 【所属学会】
    日本整形外科学会
    日本再生医療学会
    日本四肢再建・創外固定学会