膝の外側の痛みの特徴

膝の外側の痛みは膝を支える靭帯のうち、太ももの外側を走る腸脛靭帯が大腿骨とこすれ合うことによって炎症を起こし、発症します。
多くはランナーなど長時間の運動中や運動の後に現れることから通称ランナー膝とも呼ばれています。ランナーに多い症状ですが、自転車や登山、スキーなど、膝を曲げて行う競技で発症しやすくなります。 膝に痛みを感じる前、太ももの外側にハリを感じることがあり、張りが徐々に強くなってきしむようになると徐々に膝に痛みが出始めます。

特に膝の曲げ伸ばしの時に腱と骨がこすれることで痛みがひどくなりますが、伸ばし切る時に痛みが強いことから膝を伸ばし切らない癖がついてしまいます。
こうなると普段から膝をわずかに曲げたような癖が身に付き、さらに痛みを悪化させる悪循環に繋がります。

要注意!腸脛靭帯炎になりやすい人の特徴

膝の外側の痛みで最も注意が必要なのはO脚の人です。O脚は膝が外側に開いているため、骨と靭帯のこすれが起きやすい状態です。
もう一つは外重心になっている人です。歩き方の癖などで、足の外側に体重をかける人は注意が必要です。

日本人はそもそもO脚が多いと言われています。太ももの外側にある腸脛靭帯は非常に強く、外側で支えることが楽なため、無意識に楽な外側に体重をかけやすい癖があります。

内側で体重を支えるよう意識して、外側の靭帯ばかり使うのを防ぐようにしましょう。
特に足の裏のアーチが消失している人は日頃から外側に体重をかけて歩いていることがあり、足裏の機能が低下している恐れがあります。その場合ストレッチなどで体を緩めて機能を改善するのが効果的です。

膝痛みを感じた際の対処法について

腸脛靭帯炎の場合よほどの重症でない限り手術を行うことはありません。
要するに膝の使い過ぎによる炎症なので、炎症や腫れを抑え、痛みを緩和する保存療法が効果的です。

ずきずきと痛む場合はアイシングでしっかり冷やし、痛みが引いてきてこわばりや張りが残るようになって来たらお風呂などでしっかり温めたあとマッサージを行います。
こわばりやコリをほぐすことで、痛みが和らぎます。病院ではストレッチやテーピングなども行っており、針きゅう治療なども有効です。自宅でもストレッチで固くなった太ももの筋肉をほぐし、股関節を緩めることでO脚を改善し、痛みが出にくくなります。

運動の前にはしっかりと柔軟を行い、体重のかけ方に気を付けることで膝の痛みを予防することも心掛けてください。