スポーツによる膝の痛みについて

ランニングやジャンプを長時間繰り返し行うことによって膝に痛みや違和感がでてしまう場合があります。
日頃運動をしていない人が急にマラソンをはじめたり、病気でしばらく寝ていた人が急にスポーツをした時に膝がふらついたり、痛みが出ることがありますよね。痛みの程度によって軽症から重症まで分けられ、 軽症はスポーツをした後に膝がずきずき痛む中程度はスポーツのプレーには支障がないレベルだが、スポーツ中とスポーツ後に痛みを感じる。 重症は痛みのためプレーを続行できない。最重症は腱や靭帯の断裂がおき、動作に障害が起きる。
となります。激しい運動中のけがには特に重篤な症状を起こすことがあるので注意が必要です。

膝の痛みの原因と病態について

スポーツによる膝の炎症は膝の急激な酷使によって起こるため、別名使い過ぎ症候群とも呼ばれています。
普段運動していない人が突然運動を始めた場合や、無茶な練習量をこなした後、激しすぎるスポーツの試合の後などによく見られます。
靭帯や腱で骨に接しているところは筋肉の働きによる負荷が集中し、組織の小さな破損が起こりやすい場所です。靭帯が骨のすぐ上を通るところでは膝の曲げ伸ばしによって靭帯と骨の摩擦が生じ、炎症の原因となります。

これらの症状は筋力不足、筋力のアンバランス、骨の成長と筋の伸びとのアンバランス、体の柔軟性不足、アライメント不良などが挙げられ、練習や環境の問題としてはトレーニングのやりすぎ、選手の体力や技術に合ってない無理な練習、足に合わない靴、練習場の不備なども原因となります。

予防と治療

スポーツ中のけがや事故防止のためにも、スポーツの前にはストレッチを十分に行い、膝関節のこわばりをほぐし、関節の動きを良くしておくことが大切です。
ストレッチは、十分に膝や肘を伸ばした状態で10秒間キープするなどの静的ストレッチを心掛けましょう。ストレッチを行うことで膝関節をはじめとする全身の関節の血行を促進し、可動域を広げることが可能です。

飛んだり跳ねたりする激しい準備運動は日頃運動不足の人の場合は逆効果になってしまう恐れもあるので注意しましょう。
スポーツの後に膝に違和感や熱を感じたらすぐに冷やして様子を見ます。アイシングを15分ほど行うと効果的です。患部を十分に冷やすことで痛みが出る前に炎症を落ち着かせる効果が期待できます。

スポーツによる膝関節の痛みは、発症しても軽度であればスポーツを続けられるので症状が悪化しない様に無理をしないことが大切です。