膝を曲げると痛くなる原因

膝を曲げるとき痛みを感じる原因は大きく分けて4つあります。

①変形性膝関節症
②リウマチ
③外傷
④その他の原因

変形性膝関節症や関節リウマチが進行性の病気であり、徐々に症状が悪化してくるのに比べ、外傷による膝の痛みはスポーツ後や膝に負担のかかる作業の後急激に現れます。
朝、起き上がろうとしたときに膝が重い感じがしたり、きしんだ感じがするときは変形性膝関節炎が疑われます。この病気は50年以降の中高年に多く発症し、加齢や肥満などの原因により軟骨がすり減ることによって骨同士がぶつかり合って痛みを感じるようになります。

リウマチは30代から50代に発症し、炎症性自己免疫疾患と呼ばれる膠原病の一つです。指のしびれ、こわばりなど膝以外にも体のあちこちに痛みや腫れが伴う場合は注意しましょう。

適切な対処方法について

膝に痛みを感じた時はまずは安静にすることが大切です。スポーツの後や立ち仕事の後など膝に負担のかかる行動があった場合は炎症を起こしている可能性があります。
この場合アイシングと呼ばれる膝を冷やす治療が有効です。冷やすことによって膝の炎症を抑え、内出血などを抑えます。 2~3日様子をみて痛みが治まるようなら大丈夫ですが、ますます痛みがひどくなったり、腫れが見られるようならすぐに医療機関を受診しましょう。
痛みがあるときは動かさない様に安静にすることが大切ですが、痛みが治まったらストレッチや運動などで膝周りの血行を促進し、筋肉を鍛えることが大切です。
使わずにいると膝周りの筋肉が衰え、ますます膝に負担がかかってしまいます。適度な運動と柔軟も膝の痛みの改善には必要です。

有効な治療方法について

膝を曲げると感じる痛みの治療方法には保存的療法と外科的療法があります。膝の痛みが起こったらまずは保存療法を行い、それでも良くならない場合は外科的療法を選択します。

保存的療法には
①温熱療法 患部を温めて血行を促進する
②装具療法 膝を固定して安静に保つ
③運動療法 筋力をつけ膝への負担を減らす
④薬物療法 ヒアルロン酸やステロイドの注射 内服薬 外用薬

があります。

外科的療法には

①関節鏡下内視鏡手術
膝に数か所小さな穴をあけ内視鏡によって手術を行う。

②高位脛骨骨切り術
骨の一部を切り取り向きを変えることで足をまっすぐに矯正する。

③人工関節置換術
関節の一部または全部を金属やポリエチレンで出来た人工関節に置き換える手術。 などがあります。