膝の内側が痛いのは病気?怪我?気になる原因と対処法を解説

公開日 2023.12.3 最終更新日時 2024.1.20

膝の内側が痛くなる原因とは

膝の内側の痛みの原因はいくつか考えられますが、その中でも次の3つの病気が多く見られます。

関節の変形による膝の痛み【変形性膝関節症】

変形性膝関節症は、ひざ軟骨の擦り切れや膝関節の変形によって痛みが現れる進行性の病気です。

関節のクッションである軟骨が擦り切れることで、骨同士が摩擦を起こし、変形したりトゲ状になって関節内を刺激したりして炎症を起こしてしまいます。

変形性膝関節症は中高年に多く見られる病気であり、加齢や筋肉の衰えによる関節の負担が原因であることがほとんどです。
しかし、先天的または二次的な病気や怪我、肥満、過度な運動による関節の負担が原因となることもあるため、若い世代でみられることもあります。

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軟骨のすり減り【半月板損傷】

半月板は、膝関節の中にある軟骨です。英字のCのような形をしており、膝の内側と外側にあります。

大腿骨・脛骨への衝撃を和らげるクッションのような役割をしているため、損傷すると膝を曲げ伸ばすときにひっかかりや痛みを感じるようになります。

多くの場合、スポーツによる損傷や加齢にともなう劣化が原因です。特に、40代を超えると半月板のクッションとしての機能が急激に落ち、高齢になると日常生活の動作やささいな怪我で半月板を損傷することもあります。

内側の膝が痛い場合には、内側の半月板を損傷している可能性も考えられます。症状がひどくなると、膝が全く動かなくなることもあるので注意が必要です。

半月板損傷の詳細はこちら>

膝の使いすぎによる炎症【鵞足炎(がそくえん)】

鵞足炎とは、膝下5cmほどのスネの内側に位置する鵞足が炎症を起こしている状態です。症状としては、膝の内側からひざ下にかけて痛みや腫れが生じます。

スポーツ障害の一つであり、膝のオーバーユース(使い過ぎ)が原因です。また、運動前後のストレッチやケアを怠っていたり、足に合わない靴を使用していたりする場合にも起こり得ます。

膝のどの部位が痛むかで症状を理解

まずは自分の膝のどの場所に痛みがあるかチェックしてみましょう。膝に痛みがある場合、考えられるのは変形性膝関節症と関節リウマチです。
変形性膝関節症は膝関節の形や安骨に異常が起こり、膝関節が徐々に変形していく病気です。1対4の割合で女性に多く見られ、加齢が大きな原因です。 初期の症状は立ち上がりや歩き始め等の動作の開始に痛み、休むと楽になります。関節リウマチの場合初期症状が出ない場合もあり、より注意が必要です。 代表的なものは膝に水が溜まるほか手首や足首の腫れ、しびれなどが現れます。痛みが移動したり、二か所以上に痛みを感じる場合は関節リウマチを疑ってみましょう。

膝関節の内側が痛くなりやすいのはどのような人?

膝関節の内側の痛みは、生活習慣や身体的な特徴などにより膝関節に負担をかけ、発生することが多いです。

膝関節の内側が痛くなりやすい方には、以下のいずれかの特徴がよく見られます。

過去の怪我による後遺症がある

過去の怪我が原因で、膝をスムーズに動かせなくなったり、古傷をかばうように歩いたりなど、足に変な癖がついてしまう方もいます。
それにより、膝関節に負担がかかり、痛みを生じる可能性があります。

運動不足、ストレッチ不足

運動・ストレッチ不足の方も膝関節の内側を痛めやすいです。

膝関節は周辺の筋肉により支えられています。慢性的な運動不足による筋力の低下や、ストレッチ不足による柔軟性の低下は、膝関節への負担を大きくするため、痛みが生じる可能性を高めます。

また膝周辺の筋肉の硬直はO脚の原因にもなるため注意が必要です。

脚が外に広がるО脚

O脚の方は膝関節の内側に体重がかかりやすく、本来膝関節全体で支えるべき体重の負荷が、膝の内側に集中してしまいます。
そのため、次第に膝の内側の軟骨がすり減り、炎症が起きやすくなってしまうのです。

急激な体重の増加

急激に体重が増加した場合、膝がその負担に耐えられず、膝関節に何らかのトラブルが生じて痛みが発生している可能性があります。

膝の内側の痛み…対処法は?

膝の内側に痛みが生じた際、まずは膝関節の痛みを和らげることが大切です。ご自身でおこなえる対処法には、次のようなものがあります。

テーピングやサポーターを使用する

テーピングやサポーターなどの装具には、膝関節の保護・固定・動きを安定させるはたらきがあり、膝の負担を和らげることができます。

簡単なストレッチをおこなう

膝の痛みを放置していると、無意識に痛みをかばうことで関節周辺の筋肉がより硬くなり、痛みが慢性化するおそれがあります。

ストレッチによって膝関節の柔軟性を取り戻すことで、痛みを緩和させることができます。

膝関節の痛みに効果的な自宅で出来る簡単ストレッチはこちら>

膝関節の痛みを感じたら病院へ

装具やストレッチで痛みを緩和できない場合は、整形外科がある病院やクリニックを受診しましょう。
膝関節の痛みにはさまざまな治療法があり、膝関節の状態や経過を診ながら適切な方法で治療をおこないます。

症状の初期段階には【保存療法】

普段の歩行時に痛みはないが、階段の昇降や正座など膝の曲げ伸ばしで痛みが生じる場合は、症状がまだ軽いため保存療法を用います。

保存療法とは手術を行わずに治療する方法のことです。
外用薬・内服薬・注射薬などで痛みを和らげる「薬物療法」や、運動訓練で膝関節周辺の筋肉へアプローチする「運動療法」があります。

手術の前に!【再生医療】

従来では、保存療法が効かなければ手術をおこなうしかありませんでしたが、現代には「再生医療」という新たな選択肢があります。

再生医療とは、自分自身の細胞を利用することで自己治癒力を高め、細胞や組織の再生を促す新しい治療方法です。

お客さまの血液を濃縮させ膝関節に注入する治療のため、皮膚を切らずに痛みの改善を望めます。

変形性膝関節症で骨が変形してしまった方や、手術以外の方法で治療したい方におすすめの治療法です。

膝関節再生医療の詳細はこちら>

症状が改善されないときは【手術療法】

重症化により保存療法や再生医療では症状の改善が見込めない場合や、急性の病気である場合は手術が必要です。

膝関節の代表的な疾患である変形性膝関節症には、人工関節置換術・関節鏡視下手術・高位脛骨骨切り術の3つの手術療法があります。
手術療法は、症状の進行状況やお客さまの年代によって使い分けられます。

膝関節の手術について詳細はこちら>

まとめ

膝の内側の痛みは、加齢による衰えや生活習慣など、日々の生活で膝関節に与える負担の積み重ねが原因であることが多いです。
すでに軽度の痛みが生じている方は、適度な運動やストレッチを生活に取り入れて痛みの改善を図りましょう。予防としておすすめです。

ご自身でのケアで症状が改善されない場合や、強い痛みを感じる場合は、整形外科を受診しましょう。手術療法を避けたい方は、再生治療を取り扱う病院やクリニックがおすすめです。

監修医師紹介

沼倉 裕堅 院長

西新宿整形外科クリニック

沼倉 裕堅 院長

Hirokata Numakura

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