関節水腫が疑われる症状について

・膝の腫れや痛み、だるさを感じる。
・膝の皿が浮いている感じがする。膝に異物感を感じる。
・捻ると膝に激痛が走る

このような症状があれば、関節水腫の可能性があります。
膝関節に関節液が溜まると、膝が腫れて熱を持ち、痛みを感じます。特に階段を上ったり膝を捻った時に痛みを強く感じることが多いようです。 関節水腫が起こると膝の表面がぶよぶよとして膝の皿の形がわかりにくくなります。そのまま放置すると関節内の圧力が高まり、可動域の狭まりや、関節包の肥大、靭帯のゆるみが起こりやすくなります。
自分でも片方の手で膝を上から抑えた状態でもう一方の手で膝の皿を上から軽く押し、何か異物感が無いかチェックする方法があります。 異物感があった場合は関節水腫を起こしている危険が高いのですぐに病院を受診するようにしましょう。

関節水腫の特徴

関節水腫とは関節内にある関節液の量が異常に増え、関節内にたまってしまう症状です。よく膝に水が溜まる、と言いますがこの水というのが関節液のことです。
この関節液は無色透明で非常にヌルヌルとした粘り気を帯びており、関節に滑らかさと弾力を与え、軟骨には栄養を与える役割を持っています。
関節液は関節内にある滑膜という部分で作られており、滑膜は新しい関節液を作ると同時に古い関節液を吸収しています。そのため通常関節内の関節液の量は一定に保たれています。 ところが滑膜組織に炎症が起こってしまうと滑膜から関節液が過剰に分泌されてしまい、この結果膝の皿の上部に関節液が溜まってしまいます。
関節液の量が増えると関節内部の圧力が上がり、関節が不安定になります。

関節水腫の原因

滑膜の炎症の原因は膝関節内の擦れてすり減った軟骨や骨のカスや欠片が関節包を刺激したことが原因で起こります。
炎症が起こると関節包からサイトカインという炎症を強める化学物質が放出されるため、さらに炎症が悪化します。
この骨や軟骨のすり減りの原因として、変形性膝関節症や関節リュウマチ、痛風、などの病気があります。また、スポーツやケガによる外傷や骨折も原因となります。
膝にたまるのは関節液であることが多いですが、中には血が溜まるケースもあります。これは膝の怪我が原因で起こることが多く、半月板損傷や靭帯損傷などの内出血が起こった場合に見られます。 関節内の色や成分を調べることによって病気の原因がわかることもあり、治療の際重要な手掛かりになります。