成長ホルモン負荷試験は、成長ホルモンの分泌量を調べる試験です


成長ホルモン負荷試験は、簡単な診察や検査ののち、低身長の疑いがある場合に行われる試験で、成長ホルモンの分泌量がどれくらい出ているのかを調べるために行われます。
アルギニン負荷試験やクロニジン負荷試験、L-DOPA負荷試験など数種類の試験からいくつかを選んで検査を行います。

たとえば、体内にアルギニンを入れることで成長ホルモンの分泌量を調べます。

成長ホルモン負荷試験は成長ホルモンの分泌が正常か調べるためのものです

成長ホルモン治療を受ける前に、いくつかの検査が必要だと考えられます。
まず、はじめに簡単な診察や検査を行った後、低身長の可能性がある場合には成長ホルモン負荷試験と呼ばれるより詳しい検査が行われることになります。

成長ホルモン負荷試験は成長ホルモンの分泌量を調べるための試験です。
成長ホルモンの分泌を促す薬剤を投与することで子どもの成長ホルモンの分泌量がどれくらいかを調べるのですが、この検査は投与する薬剤によっていくつかの種類が存在します。

アルギニン負荷試験やクロニジン負荷試験、L-DOPA負荷試験、グルカゴン負荷試験、インスリン負荷試験などの種類からいくつか選んで検査を行うのが一般的です。
たとえば、アルギニン負荷試験ではアルギニンを体内に入れることで成長ホルモンの分泌量を調べます。

検査の日は食事をせず、胃のなかを空にした状態で来院する必要があります。
そして、睡眠時の状態に近づけるため薬剤を投与した後、15~30分に一度採血を行い、それを2時間程度繰り返します。

数種類の薬剤を用い、複数の検査で分泌に不備が確認された場合、成長ホルモンの分泌が不足していると判断されます。

成長ホルモン負荷試験の結果によって、治療の対象外になることがあります


成長ホルモン負荷試験の検査結果は1~2週間後に出るといわれています。
検査の結果、成長ホルモンの分泌が不十分だと診断された場合、成長ホルモン分泌不全性低身長症と認められ、成長ホルモン治療を受けることが可能になります。

子どもによっては、身長が標準値よりも低くても、成長ホルモンの分泌に問題がないと判断された場合、成長ホルモン治療の対象にならないことがあります。
ただ、将来的に成長ホルモン治療の対象者になる可能性はありますから、半年ごとや1年ごとなど定期的に来院し、医師に診察を受けたり再度検査を受けたりする必要があると考えられます。

また、成長ホルモン負荷試験で異常がないとされた場合でも、何らかの病気が原因で低身長になっているケースでは、成長ホルモン治療の対象になることがあります。
たとえば、SGA性低身長症、ターナー症候群、軟骨異栄養症、プラダー・ウィリー症候群などの症状がこれに該当します。

なお、低身長であっても、成長ホルモン負荷試験の前のスクリーニング検査の結果によっては、成長ホルモン負荷試験を実施するに至らない場合もあります。

成長ホルモン負荷試験には重大な副作用の心配はないと考えてよいです

親御さんにとっては、成長ホルモン負荷試験を子どもに受けさせることによる副作用が心配なのではないでしょうか。
しかし、成長ホルモン負荷試験には重大な副作用の心配はないと考えられています。

検査薬のなかでも、アルギニンは安全性が非常に高いといわれており、アルギニン負荷試験で副作用が起こることはまずないと考えられています。
そのほかの検査薬で起こり得る副作用を挙げていきましょう。

インスリンやグルカゴンでは冷や汗や空腹感、腹痛などが起こる可能性があります。
L-DOPAでは吐き気が、クロニジンでは眠気が現れる可能性があります。
GHRP-2では体が温かくなる症状がみられることがあります。

これらの副作用は必ず起こるというわけでもなく、検査中や検査後に気になる症状がみられる場合、医師に相談することで適切な処置をしてもらうことができます。
そのため、きちんとしたクリニックを受診すること、医師と事前に相談することが大切となります。

(まとめ)成長ホルモンの負荷試験ってどんな内容の試験なの?

1.成長ホルモン負荷試験は、成長ホルモンの分泌量を調べる試験です

成長ホルモン負荷試験にはアルギニン負荷試験をはじめとしたいくつかの種類があります。例えば、アルギニンを体内に入れることで成長ホルモンの分泌量を調べるといった試験を行います。

2.成長ホルモン負荷試験は成長ホルモンの分泌が正常か調べるためのものです

成長ホルモン治療を受ける前に行われる成長ホルモン負荷試験は、成長ホルモンの分泌を促す薬剤をいくつか投与することで成長ホルモンの分泌が正常かどうか調べる試験になります。
15~30分に一度採血を行い、それを2時間程度繰り返します。

3.成長ホルモン負荷試験の結果によって、治療の対象外になることがあります

成長ホルモン負荷試験や、それ以前のスクリーニング検査の結果によっては、成長ホルモン分泌性低身長症が認められず、成長ホルモン治療の対象外になることがあります。その場合、子どもの成長に応じて、定期的に医師の診察を受けたり再検査を行ったりしましょう。

4.成長ホルモン負荷試験には重大な副作用の心配はないと考えてよいです

成長ホルモン負荷試験後は空腹感や眠気などが生じる場合がありますが、必ず起こるわけでもなく、重大な副作用が起こる心配はないといえます。大切なのはきちんとしたクリニックを選び、信頼できる医師に相談することです。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
西新宿整形外科クリニック

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
住所 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-21-3 新宿大京ビル7階
お問い合わせ 0120-962-992
院長 沼倉 裕堅 医師