身長が伸びない時はカルシウムだけでなくたんぱく質をしっかり取りましょう


身長が伸びない時に積極的に取りたい栄養素はたんぱく質と言われています。
なぜなら子どもの骨が伸びる部分である骨端線は軟骨細胞でできているからです。

しかし、カルシウムも伸びた柔らかい状態の骨を石灰化するために必要なため、十分取らせてあげる必要があるでしょう。
さらに、骨の成長を促すには成長ホルモンが不可欠で、十分分泌されるためにも夜の睡眠時間が不足しないようにしましょう。

もし、どうしても身長が伸びないと心配な時は、専門医療機関で相談してみることをおすすめします。

子どもの骨が伸びるには十分なたんぱく質が必要です

背を伸ばすにはカルシウムをたくさん取ると良いという説も流れていますが、実はたんぱく質の方が子どもの骨を伸ばすためには必要な栄養素です。
もちろんカルシウムが全く不要というわけではなく、カルシウムも不足しないよう十分取る必要があります。

たんぱく質は軟骨細胞を増やす

子どもの骨には骨端線という、骨が伸びるための柔らかい部分があり、ここは軟骨細胞でできています。骨端線で軟骨細胞が増えると骨が伸びますが、軟骨細胞をつくる元になる物がカルシウムではなくたんぱく質です。

そのためよりお子さんの身長が伸びないと心配な時には、毎日の食事でたんぱく質を積極的に取らせてあげることをおすすめします。

カルシウムは骨を丈夫にする

カルシウムの働きは骨を丈夫にするというもので、骨端線の軟骨細胞を石灰化し硬くします。
骨端線だけでなく子どもの骨は柔らかいので、カルシウムを適度に取り丈夫になるよう配慮してあげましょう。

しっかり睡眠を取ることが成長ホルモンの分泌をスムーズにします


身長を伸ばすには成長ホルモンの十分な分泌を促すことも大切で、
そのためには最も分泌がさかんになる、夜の睡眠時間を十分取らせることもポイントになります。

成長ホルモンが必要な理由

成長ホルモンが分泌されると骨端線で軟骨細胞を増やして骨を伸ばす働きが促進されます。
従って成長ホルモンによる刺激が十分でなければ、身長が伸びない状態につながる可能性があるのです。

また成長ホルモンは子どもの身長を伸ばすだけでなく、代謝や疲労回復などのあらゆる働きにも必要なため、不足していると体調にも影響することがあります。

理想的な睡眠の取り方

現代の子どもは夜更かししがちで睡眠時間が少なくなっていますが、十分な夜の睡眠が成長ホルモン分泌には欠かせません。
小学校低学年で10時間、高学年~中学生では9時間半ほど睡眠時間を取ることが、身長を伸ばすには必要です。

運動して睡眠の質を高める

眠り初め3時間の熟睡が成長ホルモンの分泌のポイントなので、質の高い睡眠を目指すことが必要です。
そのためには日中に体を動かして心地良い疲労感があるようにしておきましょう。

運動できなかった日には寝る前にストレッチをするなどし、運動不足を補うことがおすすめです。

栄養の摂取を見直しても身長が伸びない時は専門医療機関を訪ねてみましょう

たんぱく質をしっかりと取り、カルシウムも摂取して骨を丈夫に伸ばそうと食生活の改善を行っても、なかなか身長が伸びない時には専門医療機関で相談する方法があります。
低身長の専門医が在籍するクリニックへ相談すると、お子さんの成長曲線やカウンセリング、検査結果を元にして、どのようにすると身長が伸びるかを一緒に考えてくれます。

そして必要があると医師が判断し、効果も十分期待できる時には、成長ホルモン剤を使った施術が提案されることもあるのです。
成長ホルモン療法とは不足する成長ホルモンを補っていくというもので、体内でも分泌されている成長ホルモンを注射で投与する、安全性の高い施術になります。

注射と言うと、病院での採血や予防注射で使われる針の長い注射器をイメージしがちですが、成長ホルモン剤の投与に使う注射器は非常に針が短くなっています。
そのため注射を行う恐怖感を少なくして投与を続けることができます。
ちなみに成長ホルモン剤の投与はご家族またはお子さん自身で行うことになりますが、医師や看護師の指導が必ず行われる上、慣れてから施術がスタートされるため安心して取り組めます。

(まとめ)カルシウムが不足すると身長が伸びない?

1.身長が伸びない時はカルシウムだけでなくたんぱく質をしっかり取りましょう

カルシウムは骨を丈夫にするために必要ですが、子どもの骨を伸ばすにはたんぱく質が欠かせないため、どちらも十分取らせてあげる必要があるでしょう。さらに、成長ホルモンの分泌を促すために睡眠時間をしっかり取らせてあげることも重要とされています。

2.子どもの骨が伸びるには十分なたんぱく質が必要です

カルシウムは骨を伸ばすための栄養素ではなく、骨を丈夫にする働きをします。そのため身長を伸ばすには骨端線の軟骨細胞を増やすために、たんぱく質をしっかり取らせてあげましょう。

3.しっかり睡眠を取ることが成長ホルモンの分泌をスムーズにします

成長ホルモンの分泌は夜寝ている間にさかんになるので、十分な睡眠時間を取らせてあげましょう。小学校低学年で10時間、高学年~中学生で9時間半が理想的な睡眠時間です。
また日中に体を動かして質の高い睡眠に導くことおすすめの方法です。

4.栄養の摂取を見直しても身長が伸びない時は専門医療機関を訪ねてみましょう

食事内容を改善しても身長が伸びない時は低身長を扱う専門医療機関へ相談してみましょう。カウンセリングや検査結果からお子さんの低身長の原因を探り、必要性と効果への期待がある時は成長ホルモン療法が提案されることもあります。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
西新宿整形外科クリニック

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 沼倉 裕堅 医師