発育と成長には睡眠・食事・運動の3つが必要です


子供の発育や成長に必要なものは、睡眠・食事・運動の3種類です。
どれも子供の成長には欠かせない要素で、バランスよく取り入れる必要があります。

睡眠は成長ホルモンの分泌に必要なもので、食事は発育に必要な栄養補給の目的があります。
運動は成長ホルモンの分泌や快適な睡眠に必要なもので、骨を強くするためにも重要です。

これら3つの要素が成り立ってはじめて、子供の発育が促進されます。

子供の発育に栄養が必要です

これから発育する子供はもちろん、成長期の子供にも体を大きくするための栄養補給が必要です。
とくに成長期の子供は体がどんどん伸びていく時期で、毎日の食事で適切な栄養を補給する必要があるでしょう。
毎日の食事で摂取したい栄養素は、カルシウム・マグネシウム・タンパク質・ビタミンなどです。

特定の栄養素だけ摂取していれば大丈夫ということではなく、さまざまな食品からバランスのよい栄養補給が必要となります。
カルシウムやマグネシウムが重要だといわれるのは、これらのミネラルが骨を強くするために必要だからです。
骨を強くする栄養素はカルシウムで、マグネシウムを摂取することでカルシウムを骨に定着することができます。

カルシウムだけだと骨からカルシウムが流出しやすくなり、骨の健康を守ることはできません。
カルシウムとマグネシウムは、2:1で摂取する必要があります。

以前はカルシウムが不足していた傾向がありますが、洋食化が進む現代ではマグネシウムの不足が目立ってきているようです。
ほかにも子供にとってタンパク質が必要なのは、骨を直接伸ばす栄養素がタンパク質だからです。
子供にしか存在しない骨芽細胞はコラーゲンを使い骨が成長していくため、タンパク質が必要となります。

成長期の子供は睡眠が必要です


骨が伸びるためには成長ホルモンが必要で、寝ているときに成長ホルモンの分泌量が増えるため、子供の成長には睡眠が重要です。
睡眠時間内で成長ホルモンの分泌量が多いのが、深い眠りのノンレム睡眠のときです。

睡眠には浅い眠りのレム睡眠と、深い眠りのノンレム睡眠の2種類があります。
夢を見ているのはレム睡眠のときで、ノンレム睡眠は記憶を整理するために必要です。
成長ホルモンがもっとも分泌されているのは、寝てから3時間までにやってくるノンレム睡眠のときです。

この時間帯に何度かノンレム睡眠がやってきますが、もっとも深い眠りに入っています。
眠りが深ければ成長ホルモンの分泌量が高まり、骨の成長を促しているのです。
逆に寝てから3時間の睡眠の質が悪く、睡眠が浅くなってしまうと、成長ホルモンが多く分泌されないことになります。
これでは骨が伸びるのに必要な骨芽細胞の分裂が促されず、骨が伸びにくくなってしまうでしょう。
子供の成長を促すためには、寝てから3時間までノンレム睡眠の時間帯を大切にするようにしましょう。

寝る前の強い光の刺激や、血糖値を上げる食事も、睡眠の質を悪くします。
1時間くらい前に入浴をしておき、体温を上げてから寝るときに体温が下がるように生活習慣を整えると、睡眠の質が改善されるでしょう。

子供の成長には適度な運動が必要です

子供の成長に運動が必要だといわれるのは、運動により成長ホルモンの分泌が促されるからです。
成長ホルモンは睡眠中に分泌される以外にも、運動でも分泌させることができます。
分泌量が増えるのは成長期までで、この時期に適切な運動をして成長ホルモンの分泌量を促すようにしましょう。

成長ホルモンは骨や筋肉の成長に必要で、内臓や血管の修復にも使われています。
分泌量を促すためには、適度な運動、快適な睡眠、成長ホルモンの材料となるアミノ酸摂取が必要です。

アミノ酸のアルギニン・オルニチン・メチオニン・グルタミンなどを摂取すると、成長ホルモンの分泌量が高まるでしょう。
性ホルモンが多くなる思春期後半になると、性ホルモンにより成長ホルモンの分泌は抑制されてしまうため、それまでにどれだけ成長ホルモンが分泌できているかで、子供の発育や成長に影響を及ぼします。

成長期に運動が必要といっても、過度の運動はよくありません。
エネルギーの使い過ぎで栄養が足りなくなれば、発育に必要な栄養が不足するからです。

翌日に疲労が残らない程度で、本人が楽しんで続けられる運動を取り入れましょう。

(まとめ)子供の発育と成長には何が必要ですか?

1.発育と成長には睡眠・食事・運動の3つが必要です

子供の発育や成長には、睡眠・食事・運動が必要です。成長ホルモンの分泌のために睡眠や運動が必要で、発育に必要な栄養補給のために食事があります。運動は骨を強くするためにも必要です。

2.子供の発育に栄養が必要です

これから発育する子供や成長期の子供には、カルシウム・マグネシウム・タンパク質・ビタミンなどの栄養素が必要です。とくに骨を強くするためにカルシウムとマグネシウムを、骨の成長にはタンパク質を摂取しましょう。

3.成長期の子供は睡眠が必要です

子供の発育や成長には、深い眠りの際に分泌される成長ホルモンが必要です。寝てから3時間までに深い眠りに入ると、十分な成長ホルモンが分泌され、骨の成長が促されるでしょう。

4.子供の成長には適度な運動が必要です

運動をすると成長ホルモンが分泌して、骨や筋肉の成長が促されます。成長ホルモンの分泌には、アミノ酸摂取も必要となるため、合わせて食事にも注意しましょう。運動は過度にせず、適度な運動が求められます。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
西新宿整形外科クリニック

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院長 沼倉 裕堅 医師