成長ホルモンが骨端線に働きかけて身長が伸びます


子供の身長を伸ばすためには骨を伸ばしていく必要がありますが、骨を伸ばしていくには成長ホルモンの存在が不可欠となります。

脳下垂体から分泌された成長ホルモンは肝臓に働きかけ、ソマトメジン-Cという物質を分泌させます。

このソマトメジン-Cは骨端線に作用し、骨芽細胞の増殖を促進します。

骨芽細胞が増えることによって骨が成長し、子供の身長が伸びていきます。

成長ホルモンは生涯にわたって分泌され続けますが、骨を伸ばす効果は成長期の間に限り得られるものです。

成長期が過ぎて骨端線が閉鎖すると、成長ホルモンが分泌されても身長は伸びません。

成長ホルモンにはさまざまな働きがあります

成長ホルモンの主な働きの一つは、子供の骨端線に働きかけて骨を伸ばすことです。

肝臓で作られたソマトメジン-Cが骨端線に作用して、骨芽細胞を増殖させて骨を成長させていきます。

骨芽細胞が増殖する際には骨を形成する元となるコラーゲンが作られますが、このコラーゲンにカルシウムとリンが付着して骨の強度を高めます。

子供の身長を伸ばすには食事からタンパク質を摂ると良いと言われるのは、コラーゲンがタンパク質から作られているためです。

タンパク質を多く含む食材として知られているのは、肉や魚、乳製品、大豆製品です。

成長ホルモンには子供の身長を伸ばすだけでなく、他にもさまざまな働きがあります。

・骨や筋肉の量を一定に保つ
・記憶力や意欲を高める
・免疫機能を高める
・脂肪や糖の代謝を促す

成長ホルモンは人間が生きていく上で欠かせない、重要な役割を担っています。

成長ホルモンが不足する疾患があります


子供の身長の伸び方には個人差がありますが、成長期を迎えれば骨の成長が促進されて身長が伸びていきます。

しかし成長期になっても身長の伸び方に変化が見られない場合は、成長ホルモンの分泌に支障が出ている可能性があります。

身長が伸びない原因は多くありますが、以下のような疾患が原因となっていると考えられます。

成長ホルモン分泌不全性低身長症

子供が何らかの原因によって仮死状態で生まれてきたり、事故などで脳に外傷を負ったりすることで、脳下垂体がダメージを受けることがあります。

成長ホルモンは脳下垂体から分泌されるため、ダメージによって成長ホルモンが分泌されにくくなっており、専門医の治療が必要です。

SGA性低身長症

早産で生まれた子供や、妊娠満期で生まれても身長が平均より低い子供は、SGA性低身長症と診断されることがあります。

SGA性低身長症の子供の多くは3歳までに身長の伸びが見られますが、身長が伸びにくい場合は専門医による治療が必要となります。

軟骨異栄養症

骨や軟骨が伸びにくくなるという疾患です。

手足が短くなるなど身体のバランスに特徴がありますが、専門医の治療によって改善できます。

甲状腺機能低下症

甲状腺の疾患によって甲状腺ホルモンが不足しても、低身長の原因になることがわかっています。

専門医による治療で甲状腺ホルモンを補うと、症状が改善して身長が伸びる可能性が出てきます。

不足した成長ホルモンは専門医の治療で補うことができます

成長ホルモンの不足による低身長は、子供の低身長治療専門のクリニックで治療を受けることができます。

子供の身長を伸ばすためには、骨端線が閉じる前に治療を開始する必要があります。

専門のクリニックでは成長ホルモンを投与して、子供の身長を伸ばす治療を行います。

成長ホルモンは経口投与すると効果が無効になってしまうため、筋肉注射による投与をしています。

基本的には毎日注射することになりますが、成長ホルモン治療は自宅での自己注射が認められています。

毎日通院する必要がないため、通院の負担がないのが大きなメリットです。

注射器は扱いが容易なペン型タイプが採用されており、事前に説明も受けられるので、あまり不安を覚えなくて大丈夫です。

成長ホルモン治療は骨端線が閉じるまでに始めないと効果が出ないため、早めの受診を心がけましょう。

(まとめ)骨端線にひびは身長の伸び方に影響がある?

1.骨端線にひびが生じても早めの処置をすればその後も身長は伸びていきます

子供が外での遊びや運動で怪我をするのは珍しいことではありませんが、怪我がわかった時点で検査するようにしましょう。

骨端線のひびを調べるにはレントゲン撮影が必要になり、早めに治療することで身長への影響を防ぐ可能性が高くなります。

2.骨端線のひびは早期の治療が不可欠です

骨端線のひびは子供の身長の伸び方に関わる可能性があるため、怪我が判明した時点で治療を受けましょう。ひびがひどくなって骨折まで至ると、骨端線の軟骨組織が成長しなくなる恐れがあるのです。

骨端線は軟骨であるため、衝撃に弱い特徴があります。

3.骨端線には骨が成長する仕組みがあります

子供の身長は成長ホルモンが骨端線に働きかけることによって伸びていきます。
成長ホルモンは専門のクリニックでの低身長治療で使われる成分であり、子供の身長と深い関わりがあるのです。

4.子供には身体を動かす機会を与えましょう

骨端線のひびなどの怪我を恐れず、子供には身体を動かす機会を十分に与えてあげましょう。適度な運動が食欲を増進させ、栄養補給に役立ちます。

疲労感は深い眠りをもたらし、成長ホルモンの分泌を促してくれます。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
西新宿整形外科クリニック

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運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 沼倉 裕堅 医師