成長ホルモンを過剰摂取すると副作用が起こる可能性があります


成長ホルモン治療での成長ホルモン投与量には目安がありますから、少なすぎると効果がみられませんし、多すぎると副作用を起こすリスクが高まります。
たとえば、筋肉痛や発疹、頭痛、吐き気、手根管症候群、むくみ、血圧の上昇、左室肥大、耐糖能障害などが挙げられます。

しかし、成長ホルモン治療では副作用はめったに起こらないといわれているため、摂取量を守れば心配はいらないでしょう。

成長ホルモンの1日の摂取量には目安があります

子どもの成長ホルモン分泌不全性低身長などの病気を治療するために成長ホルモンを投与する場合、子ども自身もしくは家族によって週に6~7回注射を打つ必要があります。
そして、成長ホルモン投与量の単位は㎎/㎏/週とされています。

基準となる投与量は、成長ホルモン分泌不全性低身長症で0.175㎎、ターナー症候群で0.35㎎、プラダーウィリー症候群で0.245などと定められています。
具体的な例を挙げると、体重が30㎏の成長ホルモン分泌不全性低身長の子どもに投与する成長ホルモンの量を算出するには、0.175×30=5.25㎎という計算式になります。

つまり、週に6回注射を打つ場合は1日0.875㎎を、週に7回注射を打つ場合は1日0.75㎎が摂取量の目安となります。

この摂取量よりも少ないと、治療の効果が得られない可能性があり、多すぎると副作用を起こすリスクが高まります。
成長ホルモンを過剰摂取すると、筋肉痛や発疹、頭痛、吐き気、手根管症候群、むくみ、血圧の上昇、左室肥大、耐糖能障害などの症状が起こる可能性があると考えられています。

しかし、きちんとした病院で診察を受け、信頼できる医師のもと治療を進めていけばさほど心配はいらないでしょう。
もちろん、医師に決められた投与量を守ることが前提となります。

成長ホルモンが多ければ多いほど良いというわけではありません


成長ホルモン治療は、一般的に子どもの低身長を引き起こす病気の治療法として用いられています。
一方、成長ホルモンが多すぎることが原因で病気を発症している方もいるといいます。

成長ホルモンの分泌が過剰になることで起こる病気を「先端巨大症」、別名で「アクロメガリー」と呼ばれています。
下垂体に良性腫瘍ができることで起こると考えられているこの病気は、手足や下顎、鼻、下、唇などの体の部位が著しく大きくなるのが特徴的です。

他には、多汗症や頭痛、視野障害、月経不順、高血圧、糖尿病などの症状を伴うことがあります。

日本国内でこの病気を患っている人はおよそ一万人いるといわれており、国の難病指定を受けています。先端巨大症は40代や50代での発症が多いですが、まれに10代や20代でも発見されることがあるといいます。先端巨大症の治療方法としては、下垂体にできた腫瘍を取り除く施術を行うのが一般的です。

腫瘍の除去が難しいケースの場合や血中の成長ホルモン量が過剰なケースでは、投薬での治療を行うこともあります。

このように、成長ホルモンが多ければ多いほど良いというわけではないということを理解しておきましょう。

病気を持っている子どもは成長ホルモン治療が受けられない場合があります

成長ホルモンを投与する成長ホルモン治療は、特定の病気を持っている子どもは受けることができないとされています。
ここでは、成長ホルモン治療が禁じられている病気をいくつかご紹介していきます。

糖尿病

子どもの低身長は、糖尿病が原因で起きているケースもあります。
糖尿病になると糖や脂質の代謝が悪化してしまうと考えられているからです。

しかし、成長ホルモンには血糖値を挙げる作用もありますから、糖尿病の患者さんに投与することはできません。

悪性腫瘍

成長ホルモンには細胞を増殖させる作用もあるといいます。そのため、悪性腫瘍がある子どもには成長ホルモンの投与ができないとされています。
腫瘍の摘出後であれば、治療が可能になることがあります。

腎臓や心臓の疾患

成長ホルモン治療を腎臓や心臓に疾患のある子どもに行うと、むくみの原因になってしまうことがあります。
これは、成長ホルモンに水分を溜めこむ作用があると考えられているからです。
ただし、慢性腎不全の子どもには成長ホルモン治療を行うことがあります。

(まとめ)成長ホルモンを過剰に摂取するとどうなるの?

1.成長ホルモンを過剰摂取すると副作用が起こる可能性があります

成長ホルモンは投与量が少なすぎると効果がみられませんが、過剰に投与を行うと副作用のリスクが高まります。筋肉痛や発疹、頭痛、吐き気などを起こす可能性がありますが、きちんとした病院で受診し、摂取量を守れば心配する必要はありません。

2.成長ホルモンの1日の摂取量には目安があります

病気による子どもの低身長を治療するために成長ホルモンを注射器で投与するのが成長ホルモン治療です。成長ホルモンの摂取量には目安があり、過剰に摂取しすぎると副作用を起こす恐れがあります。きちんとした病院に行き、投与量を守ることが大切です。

3.成長ホルモンが多ければ多いほど良いというわけではありません

成長ホルモン分泌不全が原因で低身長を起こすこともあれば、逆に成長ホルモンの過剰分泌が原因で「先端巨大症」などの病気を起こすことがあるといいます。先端巨大症は、病気の原因である下垂体の腫瘍を取り除く施術が、主な治療方法とされています。

4.病気を持っている子どもは成長ホルモン治療が受けられない場合があります

成長ホルモン治療では成長ホルモンを投与する施術を行います。そのため、それにより病気が悪化したり、何らかの不具合が生じたりする可能性がある疾患を持っている子どもは治療を受けられない可能性があります。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
齋藤まい医師
さいとう まい/Mai Saito

 

経歴
2006 年 関西医科大学 医学部医学科 卒業
療法人藤井会 石切生喜総合病院 臨床研修医
2008 年 大阪市立総合医療センター 整形外科勤務
2010 年 医療法人浩仁会 南堺病院  整形外科
2011 年 医療法人宝持会 池田病院  整形外科
2016 年 西新宿整形外科

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運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 齋藤まい医師