身長を伸ばすためには卵などのたんぱく質が多い食材がおすすめです


卵に含まれるたんぱく質は、骨や筋肉の材料となる栄養素です。
たんぱく質は成長ホルモンの原料にもなりますから、身長を伸ばすために必要となります。

身長が伸びるということは骨が伸びることのため、骨の材料となるたんぱく質を摂取することが、身長を伸ばすために最も重要です。
卵はたんぱく質が豊富な食材で、1日にたくさん食べれば、身長を伸ばすためのたんぱく質補給ができます。

子どもは大人以上にたんぱく質が必要です

身長を伸ばすために卵を食べるとよいのは、子どもには大人以上のたんぱく質摂取が必要だからです。
大人は1日に60~80gのたんぱく質が必要となりますが、小学生は55~75g、中高学生は75~90g必要となります。
つまり子どもは大人以上にたんぱく質を摂取しなければならず、不足すれば骨の原料が足りなくなり、身長を伸ばすための弊害となる可能性があるのです。

卵100gあたりのたんぱく質量は、ゆで卵で12.9gあります。
そのため、子どもが卵を食べる場合は、1日に数個食べても問題ありません。

思春期の子どもの場合は、1日に4個卵を食べても必要なたんぱく質摂取量にはならないため、1日数個程度を食べるようにしましょう。
卵だけでは必要なたんぱく質量は満たされませんから、肉類、魚類、大豆食品、乳製品などバランスよく取り入れる必要があります。

100gあたりのたんぱく質含有量が多いのは、鶏ささみ、イワシ、するめ、きなこなどです。
卵だけでたんぱく質をとろうと思っても偏った食生活になるため、さまざまな植物性たんぱく質や動物性たんぱく質から補うようにしましょう。

身長を伸ばすには、親以上のたんぱく質摂取が必要で、卵も取り入れながら、必要量に達するよう調節する必要があります。

高たんぱく低カロリーがポイントです


身長を伸ばすには骨の成長に必要なたんぱく質摂取が必要ですが、食生活では高たんぱく低カロリーを心がける必要があります。
その理由は、肥満になると思春期を早くむかえる可能性があるからです。
思春期が早くきてしまうと、身長が早く止まる傾向にあります。

男の子で20~30cm、女の子で12~25cmくらい伸びますが、この身長の伸び率は個人差があって、早く思春期をむかえることも身長が伸びない原因のひとつです。
早く思春期がくると子どものころに身長が伸びて大きく見えますが、成長が早く止まる傾向にあるため、大人になってからはそれほど大きいという人は少なくなっています。

女の子は体脂肪が多いと初潮をむかえやすく、思春期が早くきます。
初潮をむかえる時期というのは、身長がちょうど止まってきた時期と一致するのです。
脂肪が多くなる食事は第二次成長期の終わりを早くにむかえる可能性があるため注意しましょう。

肥満になる原因のひとつが食事の問題です。
たんぱく質が多い食品は同時に脂肪も多く含まれており、どうしても高カロリーになりやすいでしょう。
肉類はもも肉や鶏のささみだと脂肪分が少なく、卵料理も脂肪分を減らすことができます。
調理は煮たり茹でたりすると、油の摂取量が少なくて済むでしょう。

卵には新陳代謝に必要なスレオニンが豊富です

身長を伸ばすために卵を食べるとよいのは、高たんぱく低脂肪な食材だからという意味だけでなく、スレオニンという栄養素が含まれていることも理由のひとつです。
スレオニンとは必須アミノ酸のひとつで、体内では合成できないため食事から摂取する必要があります。

食事から摂取したたんぱく質を使うときに必要な栄養素で、新陳代謝に関わるのが特徴です。
コラーゲンの合成にも使われる栄養素で、コラーゲンは骨の関節にも含まれており、身長を伸ばすために必要となります。

卵は必須アミノ酸がすべて含まれており、アミノ酸スコアは100です。
アミノ酸はバランスよく摂取しないと、ほかのアミノ酸も上手く働くことができません。
食事では体内で合成できない必須アミノ酸をバランスよく含んでいることが必要で、卵のようにアミノ酸スコア100の食材は、ほかの食材と組み合わせるとバランスを整えます。
穀類にはスレオニンとリジンが不足しており、卵を加えることでバランスがよくなります。

パンに卵を付ける方法や、白米に卵焼きや目玉焼きを付けるだけで、身長を伸ばすために必要なたんぱく質摂取がしやすくなるでしょう。

(まとめ)身長を伸ばすには卵をたくさん食べるべき?

1.身長を伸ばすためには卵などのたんぱく質が多い食材がおすすめです

身長を伸ばすには骨を伸ばす必要があるため、骨の材料となるたんぱく質摂取が重要です。卵にはたんぱく質が豊富に含まれていますから、身長を伸ばす食材として適しており、1日に数個食べるようにしましょう。

2.子どもは大人以上にたんぱく質が必要です

身長を伸ばすために卵を食べる必要があるのは、子どもは大人以上にたんぱく質の摂取が必要だからです。卵は100gあたり12.9gのたんぱく質を含むため、1日に数個食べても問題がありません。

3.高たんぱく低カロリーがポイントです

肥満になると思春期が早くなり、身長が止まる原因となりやすいです。卵料理や、脂肪分の少ない肉を選ぶことで肥満を防ぎ、身長を伸ばすための要素を満たすことができます。
調理の仕方にも注意しましょう。

4.卵には新陳代謝に必要なスレオニンが豊富です

卵にはコラーゲンの合成に必要となるスレオニンという必須アミノ酸が含まれており、アミノ酸スコアが100でバランスの良い食材です。
穀物には必須アミノ酸が不足しているため、穀物に卵を加えた食事を取り入れましょう。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
西新宿整形外科クリニック

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
住所 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-21-3 新宿大京ビル7階
お問い合わせ 0120-962-992
院長 沼倉 裕堅 医師