牛乳だけ飲んでも身長が伸びないです
牛乳は確かに身長を伸ばすための栄養素が含まれていますが、牛乳だけ大量に飲んでも、身長が伸びないということになってしまいます。
その理由として、牛乳に含まれるカルシウム自体には骨を伸ばす作用がないからです。
骨の成長に必要な栄養素はたんぱく質です。
牛乳を飲んでも身長が伸びない方は、そのほかの栄養補給をおろそかにしていた可能性があります。
目次
カルシウムは骨を強くするための栄養素です
牛乳をたくさん飲むと身長が伸びるといわれるのは、牛乳に含まれるカルシウムの作用だと考えられているようです。
ところが、カルシウム自体には骨の成長を促進する効果はなく、骨を強くする効果があります。
このことを勘違いして、牛乳はカルシウムがたくさん含まれているため、多く飲めば身長が伸びると思っている人は少なくないようです。
牛乳に含まれるカルシウムは骨に必要な栄養素で、足りない人が牛乳を飲めば骨を強くする作用が期待できます。
骨が弱いと成長が抑制されてしまう可能性があるため、不足している人が牛乳のカルシウムを飲むことで、正常な骨の成長にとどまる程度です。
骨の成長にはたんぱく質が最も重要で、骨の材料を補給する必要があります。
牛乳にはカルシウムだけでなく、たんぱく質も含まれているため、成長期の子どもにとって最適な飲み物です。
間違ってはいけないのは、牛乳だけ飲んでいれば成長を促進すると考えることです。
牛乳も身長を伸ばす栄養補給のひとつとなる飲み物で、ほかの食事でバランスよく栄養補給をすることで、身長を伸ばすための栄養バランスが整えることができます。
牛乳を食事やおやつにプラスする考え方はよいことですから、単体にこだわるのではなく、牛乳は身長を伸ばすために良い栄養補給のための食品だと考えておきましょう。
身長を伸ばすための栄養素は複合的にとるのがおすすめです
身長を伸ばすために必要となる栄養素は、ひとつだけではありません。
たんぱく質、カルシウム、ビタミンD、ビタミンK、マグネシウム、亜鉛などです。
これらの栄養を複合的に摂取することで、身長を伸ばすための栄養補給となります。
牛乳だけでは、カルシウムやたんぱく質が摂取できても、マグネシウムやビタミンDが摂取できません。
そのため牛乳をたくさん飲んでも身長が伸びないとなってしまうのです。
骨の土台はコラーゲンと呼ばれるたんぱく質からできており、いろいろな栄養素を補給することで吸収を高めたり骨を強くしたりできます。
カルシウムはコラーゲンを硬くする働きがある成分で、ビタミンDはカルシウムの吸収を助けます。
ビタミンKはたんぱく質の合成を助ける栄養素です。
マグネシウムや亜鉛は骨を強くするためや、細胞分裂に必要となります。
このように複合的に栄養を補給することで、骨を強くし成長を促すことができます。
毎日の食事では主食、主菜、副菜とバランスよく摂取するようにしましょう。
ビタミンDは日光浴をすることで皮膚での合成が得られるため、毎日30分くらいの日光浴が必要です。
毎日多品目の食材を使うことで、いろいろな栄養素も補給しやすくなります。
身長を伸ばすには運動や睡眠も必要です
牛乳だけ飲んでいれば身長が伸びると勘違いしている人は少なくないようですが、実際には骨をつくるための栄養補給と、運動、睡眠が成り立って叶うものです。
栄養補給を心がけても身長が伸びない場合は、運動や睡眠が足りていない可能性があります。
運動は成長ホルモンの分泌を促すために役立ち、適切な睡眠も成長ホルモン分泌に必要なものです。
特に睡眠はとても重要で、小学生までは10時間以上の睡眠をとらなければなりません。
中高生でも8時間の睡眠が必要となっており、実際にこの時間を確保できている子どもは減ってきています。
現代の子どもは塾や習い事で帰宅時間が遅くなりやすく、子どももスマホを持つことで、睡眠時間が削られる傾向にあります。
成長ホルモンの分泌量は睡眠中に増えるともいわれているため、骨の細胞分裂を促すために必要です。
骨が伸びるということは、骨の末端にある軟骨細胞が増殖することで、この層が厚くなることで身長が伸びます。
軟骨細胞の増殖を促すのが成長ホルモンで、夜熟睡しているときに分泌量が増加するため、その年齢に合った睡眠時間が必要です。
寝る子は育つは科学的にもいえることで、幼稚園や小学生は1日10時間以上しっかり寝ることが必要となります。
(まとめ)牛乳をたくさん飲んでも身長が伸びない理由とは?
牛乳に含まれるカルシウムは骨を伸ばす作用はなく、骨の成長にはたんぱく質が必要です。その結果、牛乳だけ飲んで栄養が不足し、骨が成長できない可能性があります。
牛乳だけを飲んでも身長が伸びることはありません。
牛乳に含まれているカルシウムは骨を強くするための栄養素です。骨の成長に必要な栄養素はたんぱく質で、牛乳にもカルシウムとたんぱく質の両方が含まれていることから、食事やおやつにとり入れていきましょう。
身長を伸ばすための栄養素は、たんぱく質、カルシウム、ビタミンD、ビタミンK、マグネシウム、亜鉛などです。細胞分裂に必要なものや、骨を強くするもの、吸収を高めるものなどがあるため、複合的にとるようにしましょう。
牛乳を飲んでも身長が伸びないのは、運動や睡眠不足からきている可能性があります。どちらも骨の成長に必要な成長ホルモン分泌に関わるためです。
特に睡眠は現代の子どもで減少傾向にあるため、しっかりとる必要があります。