マグネシウムは成長期に必要な栄養素のひとつです


マグネシウムは骨の成長や、ホルモン分泌に必要となるミネラルのため、成長期の子供にも必要な栄養素とされています。
またマグネシウムが不足すると骨の合成力が低下し、骨粗しょう症になるリスクが示されていることも一つの理由でしょう。

マグネシウムは通常の食事からとりすぎる心配をする必要がありません。
逆に日本人はマグネシウムの摂取量が少ない傾向があるため、不足しないよう気をつける必要があると言えるのです。

骨の成長にはマグネシウムだけではダメです

マグネシウムは骨の成長に必要なミネラルですが、マグネシウム単体では骨の成長を促すことはできません。大切なのはカルシウムとマグネシウムのバランスですから、マグネシウム単体で摂取しても意味がないと言えるのです。

カルシウムとマグネシウムは、2:1でバランスがよくなります。このバランスが乱れてしまうと、逆に骨からカルシウムが血中に流れ出てしまうことになってしまいます。

子供の成長を促すためにカルシウムだけを大量に摂取しても、カルシウムが骨にとどまることができず、逆に流出する恐れがあるため注意しましょう。

マグネシウム自体も骨を伸ばす働きはなく、骨にカルシウムを定着させる働きがあるのみです。
骨を伸ばす栄養素はタンパク質で、骨端軟骨で骨芽細胞から骨をつくるために必要となります。
ただしタンパク質の過剰摂取でも、カルシウム不足の原因となるため注意が必要です。

タンパク質の過剰摂取で血液が酸性に傾くと、カルシウムで中和しようとするため、骨からカルシウムが溶けだしやすくなります。
子供の成長には、カルシウムとマグネシウムを適切なバランスで摂取しながら、適度な量のタンパク質を摂取する必要があります。

どの栄養素も過剰摂取で逆効果になりやすいため、バランスに注意しましょう。

マグネシウムはいろいろな働きがあるミネラルです


成長期の子供にマグネシウムが必要なのは、骨の成長に必要なだけでなく、マグネシウムには体の調子を整えるいろいろな働きがあるからです。
マグネシウムは300種類以上の酵素の補酵素として働いています。
補酵素として働くことでエネルギー生成に役立っており、栄養素の合成や分解にも関わっているミネラルです。

ほかにも神経伝達への関わりも持ち、神経の興奮を抑える効果があるとされています。マグネシウムはカルシウムと協力して、筋肉の収縮を調節する作用や、血圧を正常にする働きもあります。

血小板の凝固を防いで血栓予防にも役立っているため、子供の成長だけでなく体の機能を整えるミネラルとして重要です。
体内にあるマグネシウムは、骨への量が一番多く、次いで筋肉や脳、神経に存在しています。
カリウムに次いで多いミネラルで、細胞内液に多いのが特徴です。

マグネシウムはほかのミネラルやビタミンとのバランスで成り立っており、血中のマグネシウム量が一定に保たれています。
食品から摂取されたマグネシウムは小腸から吸収され、ビタミンDと一緒に摂取することでマグネシウムの吸収が促されるのです。
食事からのマグネシウム摂取量が不足すれば、骨からのマグネシウム流出が増えて、血中濃度を一定に保っています。

成長期の子供が必要となるマグネシウムの量があります

成長期の子供は年齢によってマグネシウムの必要量が異なってきます。
3~5歳の子供は男女ともに100mg・6~7歳は男女ともに130mg・8~9歳は男の子170mg女の子160mg・10~11歳は男の子210mg女の子220mg・12~14歳は男女ともに290mg・15~17歳は男の子360mg女の子310mgが推奨量とされています。

どの年齢でも推奨量と比べて平均摂取量が少なく、マグネシウム摂取が足りていません。
マグネシウムは過剰摂取しても尿と一緒に排出するため、過剰症になる心配はありません。

腎臓機能が低下している子供以外は、食事から摂取するマグネシウムの量に制限はしなくても大丈夫です。マグネシウムが多く含まれている食品は、未精製の穀物・魚介類・肉類・豆類・野菜類です。

日本人は未精製の穀物や野菜からの摂取が多くなっています。
食事から効率よく摂取したい場合は、玄米ご飯・ほうれん草などの副菜・魚や肉などの主菜・納豆などの食事にすると摂取量が多くなるでしょう。

マグネシウムが多い食事をとっていてもリン酸の過剰摂取となると、カルシウムが骨から流れ出てしまいます。
リン酸は乳製品に含まれるほか、食品添加物にも入っているため、スナック菓子やインスタント食品のとりすぎは避けるようにしましょう。

カルシウムの摂取は乳製品だけに頼らず、いろいろな食材で補ってください。

(まとめ)成長期にマグネシウムは必要なの?

1.マグネシウムは成長期に必要な栄養素のひとつです

マグネシウムは骨の成長に必要で、成長ホルモンの生成にも使われているミネラルです。これらは成長期の子供にとっても重要な働きのため、マグネシウムは食事から不足しないようにしましょう。

2.骨の成長にはマグネシウムだけではダメです

成長期の子供の適切な栄養補給とは、タンパク質・カルシウム・マグネシウムの3つの栄養素をバランスよく摂取する方法です。カルシウムとマグネシウムは2:1のバランスが必要で、タンパク質も適度な量が必要となります。

3.マグネシウムはいろいろな働きがあるミネラルです

マグネシウムは補酵素として働きエネルギー生成や、神経伝達物質との関わり、カルシウムと協力して筋肉の収縮や血圧調節作用があります。血栓を防ぐ働きもあるため、成長期の子供にとって必要なミネラルです。

4.成長期の子供が必要となるマグネシウムの量があります

成長期の子供は年齢に応じたマグネシウム摂取量が求められます。しかし推奨量に比べて平均摂取量が少なく、足りていない子供が多いようです。
マグネシウムの過剰症は心配がないため、バランスよく食事から摂取しましょう。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
田邊雄医師
たなべ ゆう/Yu Tanabe

 

経歴
2003 年 富山県立富山中部高等学校卒業
2011 年 金沢医科大学医学部医学科卒業
2011 年 順天堂医院 初期研修医
2013 年 順天堂医院 初期研修修了
2013 年 順天堂医院 整形外科入局
2014 年 順天堂大学大学院 整形外科学講座
2013-2018 年 下記順天堂医院関連施設にて勤務・研修
(順天堂本院、順天堂練馬、伊東市民病院、宮川病院、杏雲堂病院、浅草病院、東部地域病院、賛育会病院、王子病院 等)
2018 年 日本整形外科学会認定 整形外科専門医取得
2018 年 順天堂大学大学院 医学博士取得
2018 年 SBCグループ・西新宿整形外科 入職
2018 年 西新宿整形外科  医院長
2019 年 ロコモアドバイスドクター 就任
(「ロコモ チャレンジ!推進協議会」公認)

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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お問い合わせ 0120-962-992
院長 田邊雄医師