身長を伸ばすには有酸素運動が必要です


身長を伸ばすのに有酸素運動が必要な理由は、運動により成長ホルモンの分泌を促す作用が期待できるからです。
取り入れる運動は適度な量が必要で、あまり激しい運動は必要ありません。

運動をすればお腹も空き、身長を伸ばすための栄養補給もしやすくなります。
身長を伸ばすには、適度な睡眠と運動、バランスの良い食事が重要です。

睡眠や食事をうながすためにも、有酸素運動を取り入れるようにしましょう。

成長ホルモンは脳でコントロールしています

成長ホルモンの分泌をコントロールしているのは、脳の視床下部や下垂体です。
体温や脈拍の変化が起こると、自律神経が働くことで一定の状態に保とうとする働きが起こります。
運動をすれば体温が上昇し、脈拍が上がって、発汗も促されるでしょう。

すると自律神経を通して視床下部に伝えられ、下垂体に働きかけて一定の状態を保とうとする働きが起こり、そのときに成長ホルモンが分泌されるようにできています。
運動をすれば何歳になっても成長ホルモンの分泌を促すことができるのです。

子どもが適度な運動を取り入れれば、成長ホルモンの作用で身長を伸ばす効果が期待できます。
具体的な運動は、1分間の脈拍が150以上になるくらいで、有酸素運動でも調節が可能です。

適度な運動習慣は子どもにとっても欠かせないものです。
心や体の健康づくりとなり、けがや病気を防ぐためにも役立ちます。

成長ホルモンをうながす運動は、全身を使って伸び伸びとできるものがよいでしょう。
運動が苦手な子どもも家ばかりに閉じこもらせないで、少しずつ体を動かす習慣をつけてみましょう。

有酸素運動は遊びを通してやるだけでもよく、体を動かして遊ぶことの楽しさを感じさせてあげてください。

過度な運動は成長にとってもよくないことです


身長を伸ばすために何か習い事などをさせる予定なら、その子どもの年齢に合ったものを選び、過度な運動は避けるようにしましょう。
大人にとって適度な刺激となる運動でも、成長期の子どもにとっては負担が大きすぎる可能性があります。子どもの骨は骨端が軟骨となっており、この部分が代謝することで骨が大きくなっています。

体がどんどん成長する段階で、骨に負荷をかけるような運動は、軟骨の損傷を招く可能性があるのです。
特に小さいころからの負荷の強い筋トレは好ましくはありません。

心肺機能も12歳くらいから徐々に発達してくるため、これ以前から激しい運動をやらせるのは、体に負担がかかってしまいます。
このころの子どもは肺や心臓が未発達な状態で、適度な運動量の調節が重要です。
長距離マラソンをやらせるなど、心肺機能に負担がかかる運動は望ましくはありません。

過度な運動は必要以上にエネルギーを消耗してしまい、成長に必要な栄養素が不足することも問題となります。
身長を伸ばすためには適切な栄養補給も必要で、疲れすぎて食事もとれない状態までやるのは、やり過ぎだといえるでしょう。

運動強度の目安は、翌日まで疲れを持ち越さない程度です。
その子ども自身が楽しんでやれる運動で、親から押し付けられず、毎日楽しんで続けられるものを選びましょう。

身長を伸ばすための運動はありません

身長が伸びるストレッチや、ジャンプをすると早く伸びるという話を聞いたことがある方もいるでしょう。残念ながらそれらには医学的根拠はなく、特定のスポーツをやらせたからといって、身長が伸びるわけではありません。

適度な有酸素運動は成長ホルモンの分泌をうながし、肥満を予防し生活習慣病にかかりにくくすることができます。
肥満だと成長ホルモンの分泌を抑えてしまい、早期に成長が止まってしまう可能性があるでしょう。

適切な運動をしていればエネルギー消費量が多くなり、睡眠の質が改善されて寝ているときの成長ホルモン分泌をうながすことにもつながります。
運動をすることは、生活習慣を整えて、成長ホルモンの分泌を促す環境づくりにも役立つことなのです。

身長を伸ばす特定の運動はありませんから、好きな運動で長く続けられることが重要です。
親がやらせた運動を嫌々やっていたのでは、運動が義務になってしまい、楽しく続けられません。

運動嫌いになってしまえば逆効果となってしまうため、子どもにやらせてみて興味がある運動を取り入れましょう。
全身を使って取り組める水泳などは、血流をうながす効果が期待できます。

姿勢を正しくできる運動は、骨に負担がかからず、身長を伸ばすために必要な栄養を届けるために役立つでしょう。

(まとめ)有酸素運動は身長を伸ばすのに必要ですか?

1.身長を伸ばすには有酸素運動が必要です

身長を伸ばすには適度な運動が必要で、有酸素運動が最適です。運動は成長ホルモンの分泌に役立つことで、お腹が空いて食が進み、適切な睡眠へと導くでしょう。
激しい運動よりも有酸素運動程度がおすすめです。

2.成長ホルモンは脳でコントロールしています

運動で体温や心拍数が上昇すると、自律神経により視床下部に伝えられ、下垂体に働きかけて成長ホルモンが分泌することがわかっています。子どもにとっての適度な運動は、全身を使ってのびのびと遊ぶ方法です。

3.過度な運動は成長にとってもよくないことです

過度な運動は軟骨に負担をかけ成長を阻害する可能性があります。エネルギーを消耗し過ぎて必要な栄養が取れないことも、避けたい理由のひとつです。
子ども自身が楽しんでやれるスポーツを選び、年齢に合ったものを続けましょう。

4.身長を伸ばすための運動はありません

特定の運動をやらせたからといって、身長が伸びるという医学的根拠はありません。運動自体は生活習慣を整えて成長ホルモンの分泌を促すもので、子どもが続けられる運動をやるようにしましょう。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
西新宿整形外科クリニック

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運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 沼倉 裕堅 医師