成長ホルモンとテストステロンがバランスよく分泌されることが大切です


筋肉をつくる、骨を伸ばすといった働きを成長ホルモンとテストステロンのどちらも持っています。
しかし、分泌量のバランスが崩れると身長の伸びが止まったり生殖器の肥大が起きたりすることもあるため、ちょうど良い分泌量になるよう生活を送ることが大切です。

子どもの身長を伸ばすには睡眠時間を小学生なら9~10時間は取らせてあげましょう。
そして成長ホルモンの分泌が行われる空腹状態を1日何度かできるようにすることもポイントです。

それでもお子さんの低身長が心配になるときは専門医に相談すると、成長ホルモン剤による施術を紹介してもらえる場合があります。

どちらも骨格を成長させる働きを持っているホルモンです

成長ホルモンは子どもの骨を伸ばす働きを持っており、大人の場合は骨や筋肉を丈夫にして全身の代謝をスムーズにする働きがあります。
そしてテストステロンは男性ホルモンの一種で、思春期頃に急激に分泌量が多くなると男の子は筋肉量や骨量が増えて男性らしい体つきに変化していくようになります。

女性もテストステロンは分泌されていますが、男性と比べると10~20倍もの差があると言われています。成長ホルモンは生まれてから思春期を迎え成人するまでの間には、骨端線と呼ばれる軟骨細胞の層を増やして骨を長くする働きをサポートしていくのです。

そのため、身長をしっかり伸ばしたいときは思春期に入る前に成長ホルモンを十分分泌させられるような生活環境を整えてあげることがおすすめです。
もし成長期であるはずのお子さんで身長がなかなか伸びていかないと気になるときは、整形外科で低身長の専門医と相談してみてはいかがでしょうか。

テストステロンは体を強くするために欠かせません


男性ホルモンの一種であるテストステロンが思春期を迎えて多く分泌されるようになると、次第に筋肉量を増やし、骨を伸ばす働きを成長ホルモンと協力して行うようになります。
しかし、この2つのホルモンバラスはとても繊細なもので強いストレスなどには影響を受けやすくなっています。

どちらのホルモンが多すぎても少なすぎてもスムーズな成長は難しくなるので、特にテストステロンの分泌が再び始まる思春期の頃には生活のリズムを整えて、ストレスを軽くしてあげる工夫をすることがおすすめです。
それに思春期にはホルモンバランスが乱れて気持ちがイライラしやすくなるので、その点からもホルモンバランスを大切にした生活がポイントになります。

適切なホルモン分泌バランスを維持できる生活習慣を身につけましょう

成長ホルモンとテストステロンの分泌バランスを整えて、ちょうど良い量のホルモン分泌を維持していくためには毎日の生活習慣を整えることが必要です。
次のポイントについて気を付けた生活が送れるようにしてあげてはいかがでしょうか。

睡眠時間を十分取る

成長ホルモンは寝ている間に分泌されるので、毎日しっかり寝ることが大切です。
寝初めから深い眠りにつくことができると必要な量の成長ホルモンを分泌されやすくなるので、寝る前にリラックスする時間をつくりましょう。

睡眠不足はホルモンバランスを乱れさせる原因になるので、十分睡眠時間を取れる生活リズムにすることです。

栄養をしっかり取る

成長ホルモンの分泌を促したいときにおすすめの食材は、エビ・鶏肉・高野豆腐・納豆・ソラマメなどがあります。
納豆は食事にプラスしやすく、ソラマメはおやつとしても使える食材なので常備しておくことがおすすめです。

運動して体を動かす

テストステロンの分泌が盛んになる思春期は気持ちが不安定でイライラしやすくなるため、積極的に体を動かしストレス発散させることも健康的に過ごす秘訣です。
気持ちがスッキリすることで気分が晴れるとホルモンバランスも安定しやすくなると期待できるため、部活動や習い事、外で遊ぶなどを増やし運動する機会を設けられるようにしましょう。

成長ホルモンの分泌も運動後に盛んになることから、体を成長させたいときには運動を積極的に取り入れることがおすすめです。

(まとめ)背を伸ばすには成長ホルモンとテストステロンが必要?

1.成長ホルモンとテストステロンがバランスよく分泌されることが大切です

成長ホルモンとテストステロンは骨や筋肉をつくる働きを持っています。しかし分泌のバランスが崩れると背が伸びにくくなったり、生殖器が肥大したりすることもあるのでスムーズなホルモン分泌になりやすい生活環境を整えてあげましょう。

2.どちらも骨格を成長させる働きを持っているホルモンです

成長ホルモンとテストステロンは骨や筋肉の成長に関わっていますが、成長ホルモンは思春期以前に身長を伸ばす働きがあります。テストステロンは男性ホルモンの一種なので思春期から増え男性らしい体つきを作っていきます。

3.テストステロンは体を強くするために欠かせません

テストステロンが思春期以降に分泌がさかんになると、筋肉量が増え骨もさらに伸びるようになります。成長ホルモンと一緒に体をつくる働きをしますが、そのバランスは繊細なので不規則な生活や過大なストレスで崩れてしまわないようにしましょう。

4.適切なホルモン分泌バランスを維持できる生活習慣を身につけましょう

ホルモンバランスを整えて子どもの体の成長を促すためには、日頃の生活習慣を整えることがポイントです。睡眠時間を十分取って栄養バランスの良い食事を心がけ、積極的に運動もさせてあげましょう。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
西新宿整形外科クリニック

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 沼倉 裕堅 医師